【 2001年9月22日号 】

「CRUSH」マークつきマザー発売、HDDバックアップ機能をBIOSに内蔵

694TAS694TAS
694TAS694TAS
694TAS694TAS

 チップセット上に「CRUSH」マークのついた奇妙なマザーボードが出回り始めた。チップセットとCrushという名前の組み合わせで誰もが思い浮かべるのは、NVIDIAが開発した機能統合型チップセットnForceということになるが、その実態は…。

 その奇妙なマザーボードとは「694TAS」という型番のJetway製マザーボードで、チップセット上のヒートシンクに妙な円形シールが貼られているのが特徴。シールは困った顔のPC上に斜線が入ったオリジナルのデザインになっているのだが、チップセットの位置に「CRUSH」の文字があるため、多くの自作PCユーザーは思わずNVIDIAのnForceチップセットを連想してしまうはず…。

 しかし、よく見ると、そのシールの円周には「ANTI CRUSH-DESIGN Recovery Genius-Never Loss Data」という文字も見える。イラストの内容と組み合わせると、実はこれ、ウイルスや不慮の事故によるPCのクラッシュ防止を意味しているらしいことがわかる。同梱されている資料の中にも「Recovery Genius User's Manual」というものがあり、ここにソフトのインストール方法や運用時の注意点がいくつか書かれてある。

 「Recovery Genius」はOSのプロテクトやHDDのデータバックアップ、緊急時のデータリストアなどの機能を持ち、これらの機能をBIOSメニューレベルで呼び出すことができるというもの。電源投入時にCTRL+Rのキー操作を行うことで、メニューを呼び出し、「Install」「Restore」「Save Data」「Uninstall」「Set Password」などの機能を実行できる。少し前からアキバでは、HDDのバックアップが簡単にできるという小さなROMのようなものが載ったPCIカードが格安で売られていたが、どうもこれとほとんど同じ機能をマザーボード上に載せたということらしい。確かに、これなら緊急時に特別にいろいろなソフトを用意したり準備する必要がないため、「ANTI CRUSH-DESIGN MAINBOARD FROM JETWAY」(マニュアル)と豪語するところもわからないではない(ただしWindows NT 4.0やWindows 2000で利用する場合は付属のCD-ROMからのインストールが必要)。

 この製品はApollo Pro 133Tチップセットを搭載したSocket 370対応ATXマザーボードで、3本のSDR SDRAM DIMMを持ち、最大1.5GBまでのメモリをサポートしている。Tualatin対応をうっており、価格も7,800円~8,000円と非常に安いことから(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)、ファイルサーバーなど小規模なデータ運用を重視したPentium III搭載PCを手軽に組み立てるのにちょうどよいかも知れない。

□Jetway
http://www.jetway.com.tw/

 (Jetway 694TAS)

[撮影協力:TWO-TOP秋葉原1号店]


[前の記事]: AKIAブランドの単体PCケースが登場、既存製品と同一デザイン
[次の記事]: Cooler MasterからSocket 423と478に両対応したCPUクーラー発売

[ Back ]戻る  

Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved.
E-Mail:akiba-pc-info@impress.co.jp