【 2001年10月6日号 】

新型モバイル用CPUのMobile Pentium III-M発売、外観に大きな変化

Mobile Pentium III-MMobile Pentium III-M
Mobile Pentium III-MMobile Pentium III-M
Mobile Pentium III-MMobile Pentium III-M

 モバイル用CPUの最新型として「Mobile Pentium III-M」がデビューを飾った。0.13μmプロセスで製造されたTualatinコアを採用し、2次キャッシュを512KB備えるなど内部仕様が強化されているほか、パッケージがこれまでのMobile Pentium IIIで使われていたMicro-PGA2とは異なるMicro-FCPGAに変更されているのが大きな特徴だ。

 販売が確認できたのは1GHzのほか、866MHz、933MHz、1.06GHz、1.13GHzの全5モデル。全モデル通しての実売価格は27,300円~68,800円となっている(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

 「Mobile Pentium III-M」は0.13μmプロセスで製造された今やおなじみのTualatinコアを採用したCPUで、これまでのMobile Pentium IIIと比較すると、FSBを100MHzから133MHzへとアップ、2次キャッシュを256KBから512KBに増やすなど内部仕様を強化、モバイル用CPUの生命線でもある消費電力も引き下げたほか、CPUの負荷状況に応じて動作電圧とクロック速度を調整する「拡張版インテルSpeedStep」をサポートしている点などが主な特徴。

 しかし、内部仕様が強化された一方でパッケージング形状やソケットの仕様も大きく変わっており、自作PCユーザーとしては気がかりな面もある。まず形状や外観は“Socket 478対応Pentium 4と同サイズのFC-PGA版Pentium III”とでもいうべきMicro-FCPGAに変化し、以前のMicro-PGA2よりサイズが一回り大きくなっている。CPU裏側のピン数も478ピンの新型になっているため、物理的にも従来のMobile Pentium-III(Micro-PGA2)対応自作用ノートPCでは使えなくなってしまった。つまり、Micro-FCPGAに対応した自作用ノートPCが販売されていない現段階では、まったく使い道がないというのが「Mobile Pentium III-M」の実状なのだ。

 すでに「Mobile Pentium III-M」を搭載したメーカー製PCは発売になっているものの、自作PCユーザーにとってはMicro-FCPGAをサポートした自作ノートPCの発売がなければどうにも手が出せない状況だ。その点では、LAOX PC・DO SHOPがCLEVOのMicro-FCPGA対応自作PCノート4200 Seriesを販売する予定があるとしているので、当面はこちらの登場待ち、というところだ。

□Mobile Pentium III-M(Intel)
http://www.intel.com/mobile/processors/p3p-m.htm
□4200 Series(CLEVO)
http://www.clevo.com.tw/products/4200c.asp

 (Intel Mobile Pentium IIIシリーズ)

[撮影協力:LAOX PC・DO SHOP]


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