VIA純正のP4X266搭載マザー「PE11-S」発売、キャンペーンも実施
VIAが自社ブランドでマザーボードを発売するのはこれが初めてのケース。こうなった背景には、Pentium 4用チップセットでDDR SDRAMに対応したVIAのApollo P4X266を巡るIntelとの特許係争から、マザーボードメーカーからなかなかApollo P4X266搭載マザーボードがリリースされないという状況がある。アキバにはすでに数種類の製品が出ているとはいえ、一部の例を除けばメーカー名を伏せて流通させるなどイレギュラーな状態で、流通量も決して多くはない。アキバでこれなのだから、世界的に見れば、事実上Apollo P4X266を搭載した製品はほとんど出回っていないと解釈して差し支えないだろう。こうした状況を打開するひとつの策として、VIA自身がマザーボードを直接市場に流すことにしたというわけだ。
「PE11-S」は、Apollo P4X266チップセットを搭載したATXフォームファクタのリファレンス的存在となる純正マザーボード。見た目はオーソドックスな製品で、唯一「P4X266」の文字が記されている銀メッキの派手なチップセット用冷却ヒートシンクが目につく程度。スロットはPCI×5、AGP×1、DDR SDRAM DIMM×3という構成になっている。並行輸入品ではなく、国内の正規代理店が流通させた国内向けリテールパッケージのため、製品には日本語マニュアルが同梱されているほか、国内で有効な保証書までついている。このあたりは、初心者ならずとも嬉しいところだ。
また、一部のショップではキャンペーンを実施中で、購入先着限定名に対して、VIAロゴ付きケース入りのUSB接続メモリデバイスを配布している。これは、ThumbDriveやUSB接続メモリキーなどと同様、USBポートに差し込むだけでリムーバブルドライブとしてつかえるというアクセサリー。デバイス本体にはVIAのドメイン名が記されているのだが、これが面白いことに台湾やアメリカのドメインではなく「www.viatech.co.jp」という日本のドメインになっている。VIAの日本ドメインなど初めて聞いたという人も多いだろうが、このドメインは現在は国内代理店が管理しており、Webサーバーも実際に動作している(ただし、10日(土)時点では何もデータが入っていない)。
Pentium 4とDDR SDRAMを組み合わせる環境を整えるには、SiS645チップセット搭載Socket 478マザーボードか、Apollo P4X266チップセット搭載Socket 478マザーボードのどちらかを手に入れるしかないが、これまではこれらに該当する製品は流通量が少ないか、あるいはマイナーなメーカーの製品しかないという状態だった。こうした中で、Apollo P4X266搭載チップセット搭載Socket 478マザーボードがチップセットメーカーの純正品として出てきたのは、今後の流通量や動作の安定度を考えれば貴重な存在といえる。もしかしすると、これがApollo P4X266チップセット普及への足がかりになるのかもしれない。
□PE11-S(VIA Technologies)
http://www.viavpsd.com/products/PE11S_spec.jsp
(VIA PE11-S) |
[撮影協力:カクタソフマップとソフマップ1号店 Chicago パソコン・デジタル館]
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