【 2001年12月8日号 】

謎の「緑色Athlon XP」が突如デビュー、パッケージの色が茶ではなく緑

緑色Athlon XP 1500+緑色Athlon XP 1500+
緑色Athlon XP 1500+緑色Athlon XP 1500+
緑色Athlon XP 1500+緑色Athlon XP 1500+

 Athlon XPがアキバに登場してから、はや2ヶ月。バルク品CPUが並んでいる店頭の商品棚を見ても、紫色のAthlonよりも茶色のAthlon XPのほうが目立つような状態で、色でタイプの勢力図が簡単に判別できる状態になっている。しかし、それもこれからは単純にいかなくなるかもしれない。というのも、何の前触れもなく、突如として「緑色」をしたAthlon XP 1500+が登場したのだ。

 この謎の「緑色Athlon XP」を店頭に並べたのは高速電脳テクノハウス東映など、ごく少数のショップ。CPUパッケージの基板部分が茶色ではなく緑色になっているバージョンで、一見するとFC-PGA版のPentium IIIに見えなくもない。実売価格は15,800円~17,480円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

 基板の色が違うだけに、なにか特別仕様のAthlon XPなのか?と期待したくなるところだが、CPUコアのマーキングを見ると“AX1500DMT3C”となっており、これは従来の茶色のAthlon XP 1500+モデルとまったく同じ。ブリッジの位置やキャパシタの位置などにも変化は見られず、どうやら外見からだけで判断すると、従来と異なるのは基板の色だけのようだ。

 この「緑色Athlon XP」は並行輸入のバルク品で、代理店の興隆商事が海外ルートから仕入れたものという。同社によると、特別に緑色であることを知って入手したわけではなく、単にAthlon XP 1500+と指定して入手したところ、前触れもなく緑色バージョンが入ってきたのだという。同社での入荷数が少量だったため、全国のショップへ振り分けて出荷してしまうと、今回の入荷分に関してはアキバでもごく限られたショップにしか流れないそうだ。

 なお、この件に関する日本AMDからの見解はこうだ。

 「AMD Athlon XPプロセッサは、緑色と茶色両方のパッケージ・サブストレートを用いて製造されます。2002年上半期中にはすべてのパッケージが緑色のものにかわる予定です。パッケージの色がプロセッサの性能に影響を及ぼすことはありません。」

 なんと、今回の「緑色Athlon XP」は突然変異バージョンなどではなく、今後のAthlon XPを先取りするものだという。今後は茶色ではなく、緑色がAthlon XPのカラーになるわけだ。これが計画どおりになると、むしろ、今の「茶色Athlon XP」が珍しいものになる。

 一般ユーザーからするとなんとも突然の仕様変更だが、混乱しないように基礎知識として「Athlon XPは茶色から緑色に変わっていく」ことを覚えておくといいだろう。

□Athlon XP(AMD)
http://www.amd.com/us-en/Processors/ProductInformation/0,,30_118_756_3734,00.html
□興隆商事
http://www.kohryu.com/
【2001/10/6】Athlon XPと思しき新型CPUが登場、パッケージ素材も一新
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20011006/axp15.html

 (AMD Athlon XP)

[撮影協力:興隆商事高速電脳テクノハウス東映]


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