ATフォームファクタ初のTualatin対応マザーがTOMATOブランドから登場
AT(Baby-AT)は、かつてPentiumやK5といったSocket 7タイプのCPUが全盛だった頃に主流となっていたマザーボードの古いフォームファクタ。現在ではATXフォームファクタが一般的だが、古いPCをそのまま動作させている人や、使わなくなったAT対応PCケースを眠らせているという人も少なくない。TOMATOブランドのZidaは、主流がATXフォームファクタに移った後も、Slot 1用、Socket 370用と脈々とBaby-ATマザーボードを開発し続けるメーカーとして知られ、以前から一部では高い人気を持つ。
そうした同社の最新Baby-ATマザーボードとなるのがこの「TX810EU」だ。基本的には2001年3月に登場した「TX810E」からチップセットが変更されたマイナーバージョンアップ版と言えるものだが、Baby-ATフォームファクタでTualatinコアCPUに対応したマザーボードはもちろんこの製品が初めてとなる。「TX810E」と比べてレイアウトに若干の変更はあるものの、PCI×3、SDR SDRAM対応DIMM×2といったスロットや、チップセット内蔵機能を利用したVGA出力/サウンド機能、ATX電源コネクタなどを備える点に変わりはない。
仕様面で唯一惜しまれるのは、IDEコントローラーを内蔵するICHに「TX810E」と同じICH1を採用しているため、IDEインターフェイスがUltra ATA/66までにしか対応していない点。SeagateのBarracuda ATA IVシリーズといった高速のHDDを搭載したいという人にとっては痛いところだろう。
なお、ATXマザーボードのようなI/Oパネル部を装備していないため、VGA出力/サウンド機能のほか、USB、シリアル、パラレルといったインターフェイスを利用するには、付属のコネクタ付きブラケットの装着が必須となる。とくに拡張スロットの少ない小型ケースなどでは、付属ブラケットの装着によってPCIスロットが利用できなくなるといったこともありえるので、事前にPCケースの内部レイアウトなどを確認しておきたいところ。そのほか、キーボード/マウス用のインターフェイスがPS/2ではなくATコネクタとなっている点にも要注意だ。
さすがにパフォーマンス重視のヘビーユーザーの中には、今でもBaby-AT仕様のPCがメインマシンという人は少ないかもしれないが、セカンドマシンなどとして今でも現役で使っているとう人にとって、最新のTualatinコアCPUが搭載できるこの「TX810EU」は注目のアップグレードアイテムとなることは間違いない。
□TX810EU(Zida Technologies)
http://www.zida.com/product/TX810EU.htm
(ZIDA TX810EU) |
[撮影協力:コムサテライト1号店とコムサテライト3号店]
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