Socket 370版の黄金戦士か?見たこともない新型CPUが突然デビュー
Micro-BGA2のMobile Celeron 600MHzをSocket 370化したCPU
【大量入荷】 | 【謎のCPU表面】 |
【133MHz×6?】 | 【謎のCPU裏面】 |
【Mobile Celeron 600MHz】 | 【梱包された状態】 |
1998年に注目を集めた、あの謎のSocket 7用CPU「黄金戦士」の再来だ。
今度は同じ構造のSocket 370用CPUが突然アキバに出回り始めた。今回もノートPC用のCPUを無理矢理デスクトップPC用に改造したCPUで、今回はMobile Celeron 600MHzが使われている。見た目では初代ほどのインパクトはないが、いろんな意味でまた注目を集めそうだ。
●「Socket 370版黄金戦士」
今回登場した謎のCPUは、まさに「Socket 370版黄金戦士」と言うにふさわしい。
「黄金戦士」とは、1998年に台湾で販売が確認された、ノートPC用TCPパッケージのMMX PentiumをSocket 7対応の基板に直接実装した改造CPU。金色の大型ヒートスプレッダを搭載するという見た目のインパクトもあって、当時は大きな注目を集めた。
今回の製品も基本的な構造は初代Socket 7版と同様で、ノートPC用のMicro-BGA2パッケージ版Mobile Celeron 600MHzを370ピンの専用基板上に直接実装し、信号線を引き伸ばしてSocket 370に挿せるよう改造されたもの。初代と明らかに違う点は、基板上にコンデンサなどが多数実装され、より内部構造的に複雑になっていることと、独自のヒートスプレッダなどがないために見た目のインパクトがさほどないことで、基本的に遊びのない実利的なつくになっている。
●133MHz×6のオーバークロック仕様
構造的的なユニークさのほかに、オーバークロックを前提とした仕様になっている点も特徴として挙げられる。
実はこのCPU、オリジナルのMobile Celeron 600MHzのマーキング部分に「133x6」と書かれたシールが貼られており、本来の100MHz×6=600MHzはもちろん、ほかに133MHz×=800MHzでも動作するCPUであることが暗示されている。販売中のショップがテストしたところでは、確かにその仕様で動作したという。
このほか、CPUの上には「H02.01.16」などと、固体別に違う番号の書かれたシールも貼られている。これはシリアルナンバーなのか、何かの日付なのか、はっきりした意味はわからない。
●静音PCに使える?
さて、このCPUのメリットだが、ひとつは低発熱CPUとして使える可能性がある。もともとノートPC用に設計されたCPUだけに発熱量は小さいものとみられ、うまくすれば小型PCケースと合わせてファンレス、もしくは低回転ファンと組み合わせて静音PCを作ることが可能かもしれない。あとは、最近では1GHz以下のCPUは購入が難しいため、その代役といったところだろう。
CPU全体の厚みがあるため市販のCPUクーラーでうまくつくのかどうか、マザーボードのBIOSが正しくCPUを認識するかなど、実際に使うにはいくつか気になる面もあるが、使い方次第では非常に価値のあるCPUに化けるかも知れない。もちろん、コレクターズアイテムという意味では、極めて価値は高いと言える。
販売しているのはフェイス秋葉原本店で、実売価格は6,970円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。同店に大量入荷したそうで、基本的に100MHz×6で動作するMobile Celeron 600MHzとして販売中だ。
□Mobile Celeron(インテル)
http://www.intel.co.jp/jp/home/processors/celeron_mobile/
【1998/6/6】ビックリ仰天!? 光華商場では謎のCPU「黄金戦士」も販売中
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/980606/taipei98.html
【1998/6/27】「黄金戦士」が5個限定で販売される
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/980627/etc.html#gold
(Intel Mobile用CPU) |
[撮影協力:フェイス秋葉原本店]
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