SiSのSocket Aプラットフォーム向けVGA機能統合型チップセットであるSiS740を搭載した初のマザーボードがデビューを飾った。製品はmicroATXフォームファクタのElite製Socket Aマザーボード「L7SOM」で、実売価格は10,900円~12,400円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。SiS740は、SDR SDRAM/PC2100 DDR SDRAM(DDR266)に対応し3DグラフィックエンジンReal256 Technologyを持つVGA出力機能を内蔵したNorthBridgeのSiS740と、SouthBridgeのSiS961の2チップで構成されるチップセット。初の搭載製品となった「L7SOM」は、SiS740チップによるVGA機能とSiS961チップによる10Base-T/100Base-TX対応LANインターフェイス、USB 1.1インターフェイス、サウンド機能などをサポートするという、チップセットの特徴を活かした多機能なマザーボードになっている。スロット構成はPCI×3、CNR×1、DDR SDRAM対応DIMM×2で、残念ながらAGPスロットは搭載していないが、重量級の3Dアプリケーションやゲーム以外であればSiS315相当とされるSiS740内蔵グラフィックスコアでも事は足りるだろう。ハイレベルのグラフィックス環境は望めないものの、小型かつ多機能なAthlon XP/Duron搭載マシンを自作したいという場合には有力な選択肢のひとつとなりそうだ。 □L7SOM(http://www.ecs.com.tw/products/l7som.htm) |
nForceシリーズの中ではローエンドクラスに位置するnForce 220-Dチップセットを搭載した初めてのSocket Aマザーボード「A7N266-VM」がASUSから登場した。nForce 220-Dは、GeForce2グラフィックスコアを内蔵したIGP-64とMCP-Dの2チップで構成されるチップセットで、IGP-64はDualチャネルDDR SDRAMインターフェイスのTwinBank Memory Architectureをサポートしない代わりにチップ価格が安く抑えられているのが特徴。メモリ帯域はIGP-128の半分の2.1GB/sとなるものの、nForceシリーズの代表的な特徴でもあるGeForce2グラフィックスコアによるVGA機能とMCP-Dによる5.1チャネルサウンド機能はしっかりと備えるというコストパフォーマンス重視型のチップセットとなっている。実際に搭載製品として登場した「A7N266-VM」も、microATXフォームファクタながらVGA機能、5.1チャネルサウンド機能のほか、10Base-T/100Base-TX対応LAN機能などを備え、さらに付属のブラケットにより同軸型のS/PDIF入力/出力端子も利用できるというなかなか多機能なマザーボードになっている。実売価格が12,780円~12,800円とnForce搭載マザーボードとしては比較的安い価格になっているのも魅力だ(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。 □A7M266-VM(http://www.asus.com.tw/mb/socketa/a7n266-vm/overview.htm) |
エムシージェイが近日発売する予定というSocket 370対応縦置き型自作PCキットのサンプル展示が高速電脳やOVERTOPなどでスタートしている。ブルーの筐体の側面に刻まれた「ASSIST」の文字と本体下部の台座が印象的なこの製品は、52倍速CD-ROMドライブを標準で搭載するほか、VGA出力機能、LANポート×2、IEEE-1394ポート×3、TV出力機能などを備え、さらに本体上面にコンパクトフラッシュ/スマートメディア/SDメモリカードの3種類に対応したカードリーダーを装備するという多機能さもウリのひとつ。LANポートやIEEE-1394ポートなどは本体側面の下部に配置されており、本体背面にはコネクタ類を一切搭載していないというなかなか奇抜なデザインになっている。また、マザーボードには細長い独自形状のApollo PLE133チップセット搭載マザーボードを採用しており、対応CPUもTualatin対応とのことなので、対応CPUの範囲は広いと見てよさそうだ。入荷予定時期は5月中旬で、予価は31,800円。 □エムシージェイ(http://www.mcjpc.com/) |
2週間ほど前から一部ショップで入荷予告が出されていた台湾SENFUの水冷式CPUクーラー「Super超頻水郷II」が発売となった。製品は冷却ヘッド、ラジエータ、給水ポンプ、タンク、ホースなどがセットになって実売価格10,800円~24,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。この製品は、以前同社から発売された「Super超頻水郷」の改良版で、新たにSocket 478、Socket Aに対応したほか、水冷ヘッドの素材を銅製に変更、ホースに対してワイヤーを螺旋状に通すことで補強するなどの改良が施されている。また、従来モデルでは水をためるタンクを自前で用意しなければならなかったが、「Super超頻水郷II」には標準でタンクが付属するようになっている。同梱のタンクはかなり大型でPCケース内に収めるのは難しい面もあるが、タンクを別途自前で用意する必要がなくなり、すべてのパーツがパッケージ化されたという点では確実な進歩と言える。PCの内部に水を引き込む構造のため危険を伴い、かつ取り付け作業なども決して簡単というわけではないので初心者には不向きだが、水冷パワーでPentium 4やAthlon XPなどのCPUをオーバークロック動作させてみたいというコアなユーザーは間違いなく要注目の製品だろう。 □超頻水郷II(http://www.senfu.com.tw/English%20homepage/net-5.htm#sf-wr111) |
2月にFILCOブランドのダイヤテックからテンキー+カーソルキー部などが通常とは逆の本体左側に配置されている“左利き用キーボード”の「DFK-901LF」が発売されたことは記憶に新しいが、今週はその改良版ともいえる製品「DFK-901-LF-II」が新たに登場している。実売価格は7,580円~9,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。「DFK-901-LF-II」で改良されたのは、従来モデルの「DFK-901LF」で配列が標準とは逆になっていたテンキー部を一般のキーボードと同様の通常配列に“戻した”という点。ただ、左手でテンキーを操作する場合、配列は順/逆のどちらがよいかは個人の好みもあり、今回の製品は改良版というよりはバリエーションモデルといったほうが合っているかもしれない。USBポートを2つ装備、メカニカルキースイッチを採用といった仕様に変りはないので、購入の際は店頭で「DFK-901LF」と「DFK-901-LF-II」を実際に触って比べてみるなどして自分の好みに合ったほうを選ぶのがよいだろう。 □DFK-901-LF-II(http://www.diatec.co.jp/news/dfk901lf2_pr/) |
コア/メモリクロックがRADEON 8500ビデオカードより低いということでTVチューナー搭載ビデオキャプチャ機能付きビデオカード「ALL-IN-WONDER RADEON 8500DV」の購入をためらっていた人は、今週登場した新モデル「ALL-IN-WONDER RADEON 8500」が狙い目だ。このビデオカードはその製品名のとおりIEEE-1394インターフェイス(DVコネクタ)が省略されたバリエーションモデルで、その代わりにコア/メモリクロックがRADEON 8500ビデオカードと同じ275MHzに引き上げられている(従来はコアクロック230MHz/メモリクロック190MHz)。さらにビデオメモリ容量も64MBから128MBに増えているという特徴もある。そのほかの仕様に主だった変更はなく、電波式の多機能リモコンが付属するというのも従来と同様だ。今回は英語版の並行輸入品ということで実売価格が48,980円~54,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)とやや高めだが、コア/メモリクロックがRADEON 8500ビデオカードと同仕様になっているだけにパフォーマンス重視のパワーユーザーは要チェックの製品といえるだろう。今後ビデオキャプチャ機能付きビデオカードというジャンルにおいて一番の注目株となりそうだ。 □ALL-IN-WONDER RADEON 8500(http://www.ati.com/products/pc/aiwradeon8500/) |
10bitのA/D変換処理に対応するビデオデコーダーチップを採用することで高画質化を実現したというアイ・オー・データ製のLowProfile対応ビデオキャプチャカード「GV-VCP3/PCI」が発売となった。実売価格は9,780円~9,979円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。「GV-VCP3/PCI」が搭載するビデオデコーダーチップはCONEXANT製のCX23880シリーズ。このチップはデコード時のA/D変換処理が従来のFusion 878Aなどの8bit(256階調)から10bit(1024階調)に拡張されているのが主な特徴で、「GV-VCP3/PCI」もCX23880シリーズの搭載による高画質化を大きな売り文句としている。TVチューナーユニットは搭載していないものの、その分基板サイズは小さくなっており、付属のLowProfile対応用ブラケットに付け替えればスリムタイプPCなどでも利用することも可能だ。対応キャプチャフォーマットは、同社オリジナルキャプチャソフト「I-O DATA VideoRecorder」でAVI/MPEG-1/WMV形式でのキャプチャが可能、ビデオ編集ソフト「Ulead VideoStudio 5 SE」でMPEG-2形式などでのキャプチャが可能になっている(両ソフトとも標準で付属)。スリムタイプPCで高画質のキャプチャ環境を実現したいという人には要チェックの製品といえそうだ。 □GV-VCP3/PCI(http://www.iodata.co.jp/products/video/2002/gvvcp3pci.htm) |
DVD-Videoデコーダーカード「REALmagic Hollywood Plus」などの製品で知られるSIGMA DESIGNSから、DVD-VideoやMPEG-1/2のほかMPEG-4の再生も可能というユニークなハードウェアデコーダーカード「REALmagicXCARD」が発売された。実売価格は19,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。「REALmagicXCARD」は、前述のビデオフォーマット以外にMPEG-4ベースのビデオコーデックであるDivXやストリーミング配信規格のISMA 1.0(Internet Streaming Media Alliance)にも対応するハードウェアデコーダカードで、言わば「REALmagic Hollywood Plus」にMPEG-4などのデコード機能が付加された製品といったところ。REALmagicシリーズではおなじみの赤外線リモコン(受光ユニットはシリアル接続)も標準で付属している。出力系統はPCモニタ用のパススルー出力コネクタやS-Videoコネクタを装備するほか、コンポーネントビデオ出力にも対応しているので、手持ちのMPEG-4形式のビデオファイルを高画質の大画面テレビで見たいという人には最適の製品だろう。 □REALmagicXCARD(http://www.realmagic.com/products/xcard.htm) |
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