未発表の新型Socket 478版Celeron 1.70GHzが発売、価格は12,000円台
ただし単体販売ではなくシステム単位のみ、形状はPentium 4とまったく同一
【販売中】 | 【価格は12,300円】 |
【Celeron 1.70GHz(表)】 | 【Celeron 1.70GHz(裏)】 |
【マーキング】 | 【バルク品】 |
まだ発表されていないSocket 478版の新しいCeleron 1.70GHzの販売が始まった。一部ショップと並行輸入の代理店に入荷して販売がスタートしているほか、近日販売を予告しているショップもある。
販売を始めたのはPC-Success。現在12,300円というSocket 478対応CPUとしては破格の値段でバルク品を販売中だ(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。ただし、あくまでも組み込み販売用として入荷したCPUのため、現時点では単体販売はしておらず、マザーボードなどとセットにしたシステム単位の販売のみとなっている。
なお、同店でテストしたところでは既存のSocket 478対応マザーボードではどれも正常に動作しなかったとのことで、現時点では“動作しないシステム”として購入する以外に選択肢がないという妙な状態になっている。
●いよいよSocket 478全盛へ
同店に在庫中の実物を見てみると外観はPentium 4とまったく同一で、一見しただけではPentium 4とCeleronとの見分けはつかない。違う点といえばIHS上にあるマーキングのみで、そこには「INTEL (M)(C)'02 CELERON(R) 1.7GHZ/128/400/1.75V SL68C COSTA RICA 3210A647-0559」と記されている。このマーキングからは、FSB 400MHzで動作する2次キャッシュ128KBのCeleron 1.7GHzということが読み取れる。CPUインターフェイスと形状こそPentium 4と同一とはいえ、最新のPentium 4と比較するとFSBは533MHzから400MHzへ、2次キャッシュは512KBから128KBに落とされていることになる。
また、マーキングに「1.75V」という表記があることから、動作電圧は1.75Vで、おそらくCPUコアは2次キャッシュ256KBのPentium 4と同じWillametteコアと想像される。これだけ仕様が似ていれば、既存のマザーボードでそのまま動作しそうなものだが、先のとおり、既存のマザーボードでは現状動作しない例が多いという。すでに機種によっては新型Celeron対応BIOSが公開されているマザーボードもあり、少なくとも既存のSocket 478対応マザーボードではその多くがBIOSアップデートなどの対応作業が必要になりそうだ。
●BIOS更新など互換性問題が当面の課題
Celeron 1.70GHzを並行輸入して各ショップに出荷したという興隆商事や一部Intel正規代理店によると、現時点でCeleron 1.70GHzは組み込み用としてのみ出荷しており、単体販売用としてはまだ出荷していないとのこと。単体販売については、おそらく正式発表を待つかたちで開始されるものとみられる。
また、サトームセン パソコン館 PC isLandでも店頭展示こそしていないものの、組み込み用として入荷していることを明らかにしており、近日発売予定で単体相当の価格は12,000円程度としている。
一部スペックが落とされているとはいえ、2GHz近いSocket 478用のCPUがこれだけ安価に出てきたとなると、今後Socket 478プラットフォームの勢いが急速に増すことになりそうだ。当面の課題は、既存のSocket 478マザーボードやSocket 478対応自作PCキットがCeleron 1.70GHzにどう対応していくのか、互換性問題に集中することになる。
□Celeron(Intel)
http://www.intel.com/home/desktop/celeron/
(Intel Celeron) |
[撮影協力:PC-Successと興隆商事とサトームセン パソコン館 PC isLand]
[↑前の記事]: | i850E搭載マザーも同時に出回る、ただしRIMMの仕様に注意点あり |
[↓次の記事]: | i845GL搭載マザーがフライングで登場、i845Eマザーも再び出回る |
Copyright (c) 2002 impress corporation All rights reserved.
E-Mail:akiba-pc-info@impress.co.jp