Iwillからi850E搭載マザー発売、PC1066 DRDRAMにもスピード種別あり?
先週発売されたASUSのi850E搭載Socket 478マザーボード「P4T533-C」は、4.2GB/sのメモリ帯域幅を実現できる「PC1066規格」のDRDRAM(Direct RDRAM)に対応しているということでパワーユーザーの注目を集めていたが、今回の「P4R533-N」もそれと同じくPC1066 DRDRAMに対応しているというのが大きな特徴だ。そのことをアピールするかのように、MCHに取り付けられているチップヒートシンクにも「PC1066」の文字がしっかりと記されている。
しかし、製品付属のマニュアル内にある対応メモリの項目を見るとPC800-45、PC800-40、PC1066-35と並んでPC1066-32というさらに新しい規格が書かれているという気になる点もある。「P4T533-C」のマニュアルにはPC1066-35という規格名称の製品のみが掲載されていたが、これでPC1066規格のDRDRAMには少なくともPC1066-35とPC1066-32という2種類が存在することが明らかになったことになる。
ただし、「P4R533-N」のマニュアルには動作検証済みのPC1066-32タイプとしてSAMSUNG製メモリチップ「MR16R0828BN1-CN9-32」が挙げられているものの、SAMSUNGのWebサイトにPC1066 DRDRAM関連の技術資料がまだ掲載されておらず、PC1066-35タイプの「MR16R0828BN1-CM9-35」ともども詳細な仕様が現時点では確認できない。おそらくPC800の場合と同様に「PC1066」の後に続く「35」「32」の数字は「tRAC(Row Access Time)」(単位ns)のことで、PC1066-32タイプのほうが高速で動くメモリということは間違いないだろう。
となると、PC1066-32タイプに対応する「P4R533-N」は、PC1066-35どまりの「P4T533-C」よりも高いパフォーマンスが期待できる製品であると予想できる。「P4T533-C」もマニュアルに明記されていないだけで実は内部的にPC1066-32に対応している、といった可能性もありえるが、少なくとも現時点ではマニュアル上でPC1066-32タイプに対応する旨が明確にうたわれている「P4R533-N」のほうが、パフォーマンス追求型のパワーユーザーにとっては狙い目かも知れない。
そのほかの「P4R533-N」の特徴は、C-Media製サウンドチップによる6チャネル出力対応サウンド機能と10Base-T/100Base-TX対応LANインターフェイスを標準で装備する点など。また、別途カードリーダーなどが必要になるが、基板上にはスマートメディア/メモリースティックリーダー用のコネクタも備えている。
肝心のPC1066 DRDRAMを搭載したRIMMが登場していない現状では「P4R533-N」は宝の持ち腐れといったところかもしれないが、PC1066-32タイプを利用することで高いパフォーマンスが狙えるだけに注目の製品となることは間違いないだろう。当然、今後登場するであろうPC1066 DRDRAMを購入する際は、PC1066-35とPC1066-32の2種類が存在することを意識しておく必要がある。
□P4R533-N(Iwill)
http://japan.iwill.net/products/spec.asp?ModelName=P4R533-N&SupportID=
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【2002年5月11日】i850E搭載マザーも同時に出回る、ただしRIMMの仕様に注意点あり
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20020511/850emb.html
(Iwill P4R533-N) |
[撮影協力:高速電脳とツクモパソコン本店II]
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