準ファンレスの自作PCキットが登場、Edenマザー採用で電源はACアダプタ
ケースは薄型ブックサイズ、ファンはケース内にひとつだけ
【PCケース】 | 【内部】 |
【I/Oパネル】 | 【ACアダプタ】 |
【同梱内容】 | 【12V/4.58A】 |
メーカー名不明で、一部ショップでの扱いでしかないが、新しいトレンドを予感させるものとして要注目の製品と言える。
●電源はACアダプタで外出し
店頭に並んだのはメーカー名不明の自作PCキット「EPIA533/Barebone」で、OVERTOPが取り扱いを始めたもの。マザーボードにはファンレスのEden規格で話題を呼んだVIA純正ESP 5000オンボード搭載マザーボードEPIA-E533を採用、PCケースは薄型のブックサイズで基本的に横置きで使うタイプのものが採用されている。ドライブベイは薄型CD-ROMドライブ用の薄型5インチベイ×1とHDD用の3.5インチシャドウベイ×1。薄型CD-ROMドライブ接続用のコネクタ変換アダプタも付属している。PCIカードが1枚ささるようになっているものの、これは同梱されているLANカード専用のものでカード単位での拡張性は皆無だ。
残念ながらPCケース内の熱を逃がすためのファンが1つだけついているため、完全ファンレスとはならないが、新たなコンセプトとして電源をACアダプタにしてPCケースの外に追いやっている点は注目に値する。
ACアダプタの出力容量は12V/4.58A(54.96W)と小さいものの、Eden規格のマザーボード自身が低消費電力設計のため、内蔵するドライブ類に気をつければこれでも十分に間に合うようだ。同店でのテストでは、ノート用CD-ROMドライブでは動作したものの、通常サイズのCD-ROMドライブをとりつけた際には電源不足でうまく動作しなかったとのこと。
●新たなトレンドになるか?
ファンレス実現のために拡張性は省かれているが、マザーボード標準搭載のデバイスとしてVGA(TV出力付き)、サウンド、LANインターフェイスなどがあり、基本的な機能は全て備えている。安定動作さえすれば標準的なPCの利用範囲では問題はないと言えそうだ。なお、PCIの専用LANカードが1枚付属しているため、LANインターフェイスはオンボードの分も含めて2つ装備が可能、この点はルーター用PCなどに活用できそうだ。
小型PCに対する需要の大きい日本では、今は省スペース性やデザイン性はもちろん、静音性が特に求められている。これまでどうしても省けなかった電源のファンを、ACアダプタで外出しにするというコンセプトで実現したこの製品は、新たなトレンドを予感させるものと言える。今後の展開に注目が集まりそうだ。
実売価格は27,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
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【2002年4月13日】ファンレスのEden規格含むCPUオンボードMini-ITXマザーが登場
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20020413/mini-itx.html
(自作PCキット) |
[撮影協力:OVERTOP]
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