【 2002年5月25日号 】

PC1066規格のRIMMが一部ショップに出回るも即完売、Transcend製

PC1066PC1066

 高速版RDRAMと呼ばれているPC1066規格のDirect RDRAM搭載RIMMがアキバに姿を現した。RDRAMはこれまで800MHzで動作するPC800が最速だったが、新たなPC1066は1,066MHzで動作し、4.2GB/sのメモリ帯域幅を確保する。単純にCPUのシステムバス帯域とメモリ帯域の関係から言えば、PC800がFSB 400MHz対応Pentium 4向けのRIMMであり、PC1066は本来FSB 533MHz対応のPetium 4向けのRIMMということになる。

 出回り始めたのはTranscendブランドのPC1066規格RIMMで、容量は256MB。ただし、極めて入荷量が少量だったため、入荷したDOS/Vパラダイス秋葉原本店DOS/Vパラダイス秋葉原2号店 Prime館のいずれも、24日(金)までにすべて完売してしまったという。実売価格は17,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。残念ながら実物をチェックできなかったため詳細は不明だが、同店によると中身はSAMSUNG製のモジュールだったという。これまでにPC1066については「PC1066-32」と「PC1066-35」という細かな規格の違いがあることがわかっているが、今回販売されたものがどちらなのかはわからない。

 もっとも、現時点ではPC1066規格のRIMMに関してはなんとも中途半端な位置づけにあり、そもそもオーバークロック用の人柱アイテムの域を出ず、一般ユーザーにとっては発売開始はそれほど意味のないことなのかも知れない。FSB 533MHz対応Pentium 4ではシステムバスの帯域幅が4.2GB/sに達するため、本来RIMMはPC1066規格の製品を使うのが当然になるはずだが、不思議なことに同時発表されたFSB 533MHz対応のi850Eチップセットはメモリの帯域幅3.2GB/sどまりのPC800までしかサポートしておらず、公式な環境という意味ではどこにも使い道がない状態になっている。

 ASUSやIwillなどからは独自にPC1066サポートをうたったi850E搭載マザーボードが出ているため、これらと組み合わせて使うというのが唯一の使い道になるが、これらはいずれもマニュアル上に記された動作保証製品が極めて少なく、今回販売されたPC1066規格のRIMMがそれと合致するかどうかは不明。全てはユーザー自己責任によって動作検証を行わなければならず、まさに人柱用アイテムというわけだ。

 状況はともかく、メモリ帯域のパフォーマンスを求めている人にはPC1066規格のRIMMが出回り始めたのは朗報だろう。これから徐々に性能や互換性に関する情報とともに製品が流通することになりそうだ。

□RDRAM(ラムバス)
http://www.rambus.co.jp/technology/rdram_overview.html
□i850E(Intel)
http://www.intel.com/design/chipsets/850/
□関連記事
【2002年5月11日】i850E搭載マザーも同時に出回る、ただしRIMMの仕様に注意点あり
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20020511/850emb.html

 (RDRAM)

[撮影協力:DOS/Vパラダイス秋葉原2号店 Prime館]


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