32bit RIMMに混乱?PC1066-32タイプ出回るも「RIMM3200」の文字
今週から出回り始めたのは自称PC1066-32の32bit RIMMで、容量は256MB。メーカーはSAMSUNG。しかしこれ、本当にこのスペックを満たしているのかどうか、いくつか疑問な点があるというのが実状だ。先週から出回り始めたPC800-40 32bit RIMM(RIMM3200)のものと比較すると、同じSAMSUNG製のために外見上の違いがないのは当然としても、モジュール上にあるシールにある型番がまったく同一であるほか、本来なら「RIMM 4200」となっていなければならないところが「RIMM 3200」となっているのだ。
両者の型番は「MD16R1628AF0-CM8」。SAMSUNGのRDRAMに関する型番表記は、13桁目移行が動作クロックとtRAC値を表すことになっているが、これが両方とも同じ「CM8」になっている。また、PC800-40の32bit RIMMではシール上に「800-40」と表記されていた部分が、自称PC1066 32bit RIMMでは「RIMM 3200」と別の表記に変わっているものの、実のところこれは両方とも同じ意味。Rambusの規格上ではPC800の32bit RIMMはRIMM3200と呼ばれ、PC1066の32bit RIMMはRIMM4200と呼ばれることになっている。つまり、PC1066の32bit RIMMならば、本来は「RIMM 4200」と記されていなければならないのだ。
メーカー側でシールの表記を2箇所誤っただけいう可能性も否定はできないが、この状態では新たに出回り始めた32bit RIMMは、実はPC1066-32ではなくて先週のPC800-40 32bit RIMM(RIMM3200)と同じものではないか?という疑いをかけられても仕方がない。
自称PC1066-32の32bit RIMMにはヒートスプレッダに「このシールをはがすと保証対象外です PC1066-32ns 32bit 256MB」と記されたシールがあり、これが唯一PC1066-32 32bit RIMMであるという根拠となっているのだが、このシールはSAMSUNGが工場出荷時につけたものではなく、一度流通ルートに乗った後、あくまで国内の代理店がつけたとみられるもの。これをどこまで信用するかは判断が難しいところだ。
もうじき発売される32bit RIMM対応マザーボードで最速の環境を構築したいのならば、PC1066-32 32bit RIMM(RIMM4200)は必須だが、対応マザーボードがなく正確な製品情報も乏しい中では、現在出回っているものが本当にPC1066-32 32bit RIMMとしての仕様を満たしたものなのかどうかは、なんとも確認のしようがない。初物ならではの事態とはいえ、ひとまず、現状ではこうしたリスクがあることは知っておくべきだろう。実売価格は13,980円~16,477円(ツクモパソコン本店II、コムサテライト1号店、コムサテライト3号店)。
なお、その後、今回の製品に関しては29日(土)までに全品回収され、店頭での販売が行われていないことを確認した。
TSUKUMO eX.とソフマップ1号店 Chicago パソコン・デジタル館とフェイス秋葉原本店では、32bit RIMM対応のSocket 478マザーボードASUS P4T533と、PC1066 32bit RIMM(RIMM4200)の512MBを組み合わせたデモ機を設置して動作デモを店内で実施中で、ここではRIMMも「RIMM 4200」のシールが付いたSAMSUNG製のものが使われている(型番はMD18R162GAF0-CN9)。正真正銘の最速メモリ環境を体感したいのなら、これがいいチャンスだ。
(RIMM) |
[撮影協力:コムサテライト1号店とコムサテライト3号店とツクモパソコン本店IIとTSUKUMO eX.とソフマップ1号店 Chicago パソコン・デジタル館]
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