【 2002年7月13日号 】

Xabre搭載カード続々登場、Xabre80やXabre200を搭載した製品も

XabreXabre
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 各メーカーから続々と製品が登場しているXabre搭載ビデオカードだが、今週はJOYTECH、Max Diligent、Triplex、玄人志向の4メーカーから計7種類もの新製品が登場するというこれまでにないデビューラッシュとなっている。その内容も、初のビデオメモリ128MB版や、下位モデルのXabre 200/80を搭載したモデルなど、なかなかバリエーションに富んでいる。

 JOYTECHからはXabre 400を搭載した「Blade Monster Xabre 400」が登場。搭載ビデオメモリ128MBの「AXB400A1NL-128M」と64MBの「AXB400A1NL-64M」という2モデルで、実売価格は「AXB400A1NL-128M」が12,800円~13,800円、「AXB400A1NL-64M」が10,800円~11,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。Xabre 400搭載ビデオカードで128MBのビデオメモリを搭載した製品が登場するのは今回が初めてで、パフォーマンス重視のユーザーは要チェックといえるだろう。両モデルとも初登場にしては比較的価格が安めだが、搭載ビデオメモリはDDRで、VGA出力のほかDVI出力、テレビ出力のコネクタも搭載するなど、機能的にはこれまで登場してきた製品とほとんど変わりなくお買い得感は高い。アキバでのデビューからわずか2週間で格安の製品が登場してしまうというのも驚きだが、これもローコスト設計を得意とするSiSのビデオチップならではの現象かもしれない。

 アキバ初見参となるMax Diligentからは、Xabre 400搭載の「3D ALLURE X840」、Xabre 200搭載の「3D ALLURE X820」、Xabre 80搭載の「3D ALLURE X800」という3製品が一挙にデビューを果たした。Xabreシリーズで下位モデルとなるXabre 200、Xabre 80を搭載した製品が登場したのは今回が初めてだ。3製品とも搭載ビデオメモリは64MBのDDRタイプで、実売価格は「3D ALLURE X840」が10,980円~13,800円、「3D ALLURE X820」が8,980円~12,800円、「3D ALLURE X800」が7,480円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

 Xabre 200のスペックはコアクロックが200MHz、メモリクロックが333MHz(166MHz DDR)と、Xabre 400のコア250MHz/メモリ500MHz(250MHz DDR)に比べて低くなっているが、AGP 8XやDDR SDRAMのサポート、128bitのメモリインターフェイスを持つ点などはXabre 400と同様。もう一方のXabre 80は、コア/メモリクロックはXabre 200と同じだが、AGP 8Xをサポートしない(AGP 4X対応)のに加え、メモリインターフェイスを64bitに縮小するなどして徹底的なローコスト化が図られているのが特徴だ。Xabre 80を搭載する「3D ALLURE X800」の実売価格にもそれが反映されている。

 今回登場したMax Diligentの3製品は、ビデオメモリに64MBのDDRメモリを搭載する点では共通するが、メモリクロックはパッケージ表面にも書かれているとおり、下位モデルに行くにしたがって低くなっている。ただ気になるのは、Xabre 200を搭載する「3D ALLURE X820」のパッケージにSiSの標準仕様とは異なる「DDR 400MHz」という文字がある点だ(おそらく200MHzのDDRという意味だろう)。実際の動作クロックは未確認だが、基板上には275MHz動作対応のHynix製DDR SDRAMチップのHY5DV641622AT-36(3.6ns)も搭載しており、“高クロック仕様のXabre 200搭載ビデオカード”であることをつい期待してしまう。Xabre 400搭載モデルと価格差があまりないのが難点だが、こうした仕様の珍しさを“買う”というのもアリかもしれない。

 Xabre 400を搭載したTriplexの「Xabre PRO 128MB TV-OUT/DVI」は、先週登場した「Xabre PRO 64MB TV-OUT/DVI」のビデオメモリ128MB版だ。ビデオメモリ以外に両者でとくに違いはないが、ド派手な銀色基板は相変わらずなので、見た目とパフォーマンスの両面を重視したいという人にはうってつけだろう。そして、玄人志向のXabre 400搭載カード「XABRE400EX-AGP128C」も同様に、既に発売されている同社製の「XABRE400EX-AGP64C」の128MB版となる製品。これは前回同様に中身はTriplexのOEM品のようだ。実売価格は「Xabre PRO 128MB TV-OUT/DVI」が13,980円~15,399円、「XABRE400EX-AGP128C」が13,680円~14,400円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

 今回の一挙7機種という新製品デビューによって活気付いた感のあるXabreシリーズ。描画性能の点においてはATIやNVIDIAといったメーカーにやや水を空けられてはいるものの、豊富な製品バリエーションと価格の安さでPC DIY市場に幅広く浸透する可能性は十分にある。パワーユーザーとしては、Xabreシリーズ最上位モデルのXabre 600を搭載した製品の早期登場に期待したいところだ。

□Blade Monster Xabre 400(JOYTECH COMPUTER)
http://www.joytech.com/xabre%20400.htm
□Max Diligent Technology
http://www.maxdiligent.com.tw/
□Xabre PRO(Triplex)
http://www.triplex.com.tw/20011116/english/p03-02.htm
□玄人志向
http://kuroutoshikou.com/
□関連記事
【2002年7月6日号】Xabre 400搭載ビデオカードが新たにTriplex、アスクからも登場
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20020706/etc_xabre.html

 (AKIBA PC eArena)

[撮影協力:コムサテライト1号店コムサテライト2号店OVERTOP]


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