【 2002年7月27日号 】

150Wの完全ファンレス電源が展示中、製品化検討のアンケートも

完全ファンレス電源完全ファンレス電源
完全ファンレス電源完全ファンレス電源
完全ファンレス電源完全ファンレス電源

 またひとつ、PCのファンレス化に向けて大きな威力を発揮しそうな製品が姿を現した。それは完全ファンレスで動作するという150W電源で、しかも5インチベイサイズというユニークなもの。製品化前のサンプル品を複数のショップで展示中で、現在製品化に向けてのマーケティング活動として、店頭でアンケートも実施している。

 メーカー名や代理店名が明記されていないため、なんとも謎めいた感じのある製品だが、すでにある程度のテスト実績があり、店頭で告知されている内容によると、「ASUS TUSL2-C/Millennium G400DH/Pentium III 1GHz(FSB 133MHz)/Memory 128MB/LANカード/HDD/FDD/CD-ROM Drive/Windows 2000」という構成で、自然空冷環境の動作が確認できたという。フィールドテストを完了したあと製品化する予定のもので、価格や発売時期は未定。今回のアンケート結果などを参考にして製品化が決定すれば、その後約1ヶ月で発売できるとのこと。

 形状は奥行きのあるDVD-ROMドライブといったイメージで、いわゆるブロック状の一般的な電源とはまったく外観が異なっている。放熱設計を重視した部品配置などでこうなったのか、もともとどこかの分野で使われていた汎用品なのか詳しいことは不明。本体には無数の通気用スリットが用意されおり、ここから自然放熱させる仕組みだ。強制排気ができない分、PC内部に設置する場合には熱を逃がすための通気ルートをユーザー側でしっかり確保する必要がありそうだ。

 出力コネクタは4ピンコネクタ×3、FDD用コネクタ×1、マザーボード用12ピンコネクタ×1という構成。サンプル品ではPentium 4用のATX 12Vコネクタがないため、Pentium 4用マザーボードには対応しないが、技術的には対応可能で、電源容量も350Wまでは対応可能とのこと。なお、CUSTOMによると200WのPentium 4対応電源として発売すると、価格は20,000円前後になりそう、とのこと。

 製品化する場合の仕様決定については、アンケート結果で左右されるというから、ファンレス電源を切望してやまないユーザーにとっては、大きなチャンスだ。ただし、アンケートの反響や内容次第では逆に製品化されない理由になる可能性もあり、現実的なニーズがあるのかどうかユーザー側が試されているということでもある。これで製品化されなければ、ユーザーの声が少なかった、もしくは希望する価格設定などが現実的でなかった、などのネガティブな結果が出たということになる。その意味で、このアンケートには積極的に協力し、真摯な内容で返したいところ。需要なくして供給はない。

 CUSTOMでは8月4日(日)までサンプル品を展示し、アンケートは今後いつでも受け付ける予定。コムサテライト3号店でもサンプル品を展示しており、アンケート回答者にはプレゼントを進呈することも検討中。また、高速電脳でもサンプル品を展示中だ。

 (AKIBA PC eArena)

[撮影協力:CUSTOMコムサテライト3号店高速電脳]


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