アイ・オー・データから、MPEG-4で動画配信可能なネットワークカメラ「BROAD STREAM(TSR-MS4)」が発売になった。本体にある10Base-TのLANインターフェイスで直接ネットワークに接続できるほか、背面にあるType2のCFスロットに無線LANカードやPHSカードを挿して通信できるなど、ほかの製品にはないユニークな特徴を持っている。実売価格は59,799円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
「BROAD STREAM」は、単純に言えば高機能なネットワークカメラ。サーバー機能、10万画素カメラ、マイク、MPEG-4エンコーダーチップ、CFスロット、ビデオ/音声の入力機能などがセットになった小型の製品で、これを使えば手軽にカメラで撮影した音声付き動画をMPEG-4形式でリアルタイムにストリーミング配信できる。また、ビデオ/音声の入力機能を使えば、内蔵カメラではなくビデオデッキなどの外部機器からの映像をリアルタイムでMPEG-4形式にエンコードして配信することも可能だ。もちろんカメラで撮影した静止画のみをJPEG形式で配信することもでき、本体側のサーバーに対して外部からWebブラウザでアクセスすれば簡単にこれらの配信条件をセットできる。配信される動画や静止画の再生も、「BROAD STREAM」のサーバー側に外部からWebブラウザでアクセスするだけという簡単さだ。
この製品のユニークな点として、Type2のCFスロットを持っている点も挙げられる。ここにメモリカードを挿して撮影したデータを直接保存できるほか、同社製の無線LANカードを挿して無線LANでの接続も可能、さらにはPHSカードを挿して外部から直接1対1で通信することも可能だ。設置したい場所にネットワークケーブルを引っ張るのが難しい場合は無線LAN、安全のために外部に一切データを流したくない場合はPHSという選択が自由にできるというわけだ。
エンコード可能な画像サイズは352×288ドット、176×144ドット、128×96ドットの3種類で、動画の最大フレームレートは30フレーム/秒。動画データはWindows Media Playerがインストールされた環境なら特に専用ソフトなどを使わずに再生できる。
高機能なだけに価格も高いが、常時接続の利点を活かすという意味では魅力的な製品といえる。同時アクセス数が5つに限られているため、不特定手数の人に配信するという用途には使えないが、これをペットや室内のモニター用として家族向けに公開するという使い方はできそうだ。
□BROAD STREAM(アイ・オー・データ機器)
http://www.iodata.co.jp/products/plant/2002/tsr-ms4/index.htm
| (アイ・オー・データ BROAD STREAM) |
[撮影協力:TSUKUMO eX.]