最も目立つ特徴である超小型チューナーは、従来の金属ケース入りチューナーとは異なるもの。PHILIPS製の小型チューナーチップ「TDA8275」と小型IF復調チップ「TDA8290」で構成されており、「コイルなどのアナログ回路を使った従来のチューナーに比べ、PC内部で発生するノイズの影響を受けにくい」（ノバック）という。このほか「イメージリジェクション回路により映像ノイズの排除を実現した」のも特徴だそうだ。

　新型ビデオキャプチャチップのSAA7135は従来のSAA7133の改良版で、音声多重デコーダーや、Dolbyプロロジックデコーダ、バーチャルサラウンド機能が追加されているのが主な違い。A/Dコンバータは従来同様の9bit。

□SAA7135（Philips Electronics/PDF）
http://www.semiconductors.philips.com/acrobat/literature/9397/75010349.pdf

[撮影協力:SuperCOMとパソコンCityパーツ館]

　他の同種製品と違い、ビデオキャプチャチップの内蔵A/Dコンバータを使用せず、NECの多機能ビデオデコーダチップ「μPD64011」を利用しているのが大きな特徴。このチップは3D Y/C分離機能や各種画質補正機能を統合した10bitタイプのデコーダで、このカードがウリとする「9つの高画質技術」のうちのいくつかはこのチップが提供するもの。ちなみに、従来同様のCONEXANT製キャプチャチップも搭載しているが、これは「単なるバスブリッジとして利用しているだけ」（アイ・オー・データ）という。このほかの搭載チップはNEC製のゴーストリデューサーやOKI製の3Dノイズリダクションチップなど。

　なお、アイ・オー・データでは「従来のキャプチャカードでは画質補正回路ごとにA/D変換→補正→D/A変換を繰り返していたが、この製品ではいったんA/D変換した後はフルデジタルで処理するため、画質の劣化が少ない」ともうたっている。

　「9つの高画質技術」の内訳は、ゴーストリデューサ、3D Y/C分離、3Dノイズリダクション、デインターレスフィルタ、オートゲインコントロール、白ピーク補正、黒伸張補正、輪郭補正と10bit A/D変換。これらの項目はドライバレベルで調整でき、テレビのチャンネル単位で設定を保存することも可能。

□μPD64011のニュースリリース(NEC)
http://www.nec.co.jp/press/ja/0203/1901.html

□関連記事
【12月15日】アイ・オー、9つの高画質技術を搭載したキャプチャカード（AV Watch/設定ダイアログの画面写真あり）
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20031215/iodata1.htm

[撮影協力:BLESS 秋葉原本店]

　TV録画/DVD作成統合ソフト「Ulead Video@Home 2」が付属している。

□関連記事
【7月26日】MonsterTV3(SK-MOTV3)(今週見つけた新製品)
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20030726/ni_i_tv.html#mstv3

[撮影協力:TSUKUMO eX.]

　実売価格が数千円ほど安くなったほか、輝度変動時の音ズレなどが改善されているという。3次元Y/C分離やデジタルゴーストリデューサー、オートゲインコントロールなどを搭載しているという基本仕様は変わりない。

　付属ソフトも一部異なる。

□関連記事
【3月8日】GV-1394TV(今週見つけた新製品)
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20030308/ni_i_tv.html#gv1394tv

[撮影協力:LAOX PC・DO SHOP]

　搭載チップは、エンコーダチップが前回の「GO7007」のマイナーチェンジ版と見られるWIS Technologies GO7007SB、ビデオキャプチャチップが9bitタイプのPHILIPS SAA7115HL、USB 2.0インターフェイスチップがCYPRESS EZ-USB FX2(CY7C68013)。前モデルはGO7007の内蔵USB 1.1インターフェイスをそのまま利用しており、ビデオキャプチャチップもTechwell製の8bitタイプを利用していた。

　また、前モデルはコンポジットビデオ入力のみの対応だったが、今回新たにS端子が追加され、さらにステレオサウンド入力も可能になっているのも強化点。

　玄人志向が公表しているキャプチャ性能は、対応フォーマットがAVI(DivX MPEG4+PCM/ADPCMまたはMS-MPEG4+PCM/ADPCM)、MPEG-2、MPEG-1などで、対応解像度が最大720×480ドット、対応フレームレートが最大29.97fps、対応ビットレートが最大6Mbps(720×480ドット時)など。付属ソフトは専用キャプチャソフトとDVD作成ソフトのWinDVD Creator2 Platinum(無サポート版)で、対応OSはWindows 2000/XP。

　電源はバスパワー対応だが、最大消費電力が規格外の650mAのため、「電源供給性能によっては別途ACアダプタ（5Vタイプ。バッファロー製「AC-DC5」を推奨）が必要になる」(玄人志向)とされている。

□AC-DC5（バッファロー）
http://buffalo.melcoinc.co.jp/products/catalog/item/a/ac-dc5/
□GO7007SB（WIS Technologies）
http://www.wischip.com/prod.html
□SAA7115HL(Philips)
http://www.semiconductors.philips.com/pip/SAA7115HL_V1.html
□CY7C68013(CYPRESS)
http://www.cypress.com/products/datasheet.cfm?partnum=CY7C68013-100AC

□関連記事
【8月30日】USB接続のMPEG-4ハードウェアエンコーダが評価用で単体発売
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20030830/etc_mpeg4usb.html

[撮影協力:TSUKUMO eX.とOVERTOP II]