HyperTransportのクロックが1GHzにアップしたVIAの新型チップセット「K8T800 Pro」を搭載した製品が早くも発売となった。製品はABITのSocket 754マザーボード「KV8 Pro」で、実売価格は12,971円~13,380円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
K8T800 Proは3月開催のCeBIT 2004で公開されたAMD64プラットフォーム向けの新チップセット。VIAのWebサイトにはまだ製品情報が掲載されておらず詳細なスペックは不明だが、ABITのWebサイトにある「KV8 Pro」のスペックと見ると、HyperTransportのクロックが従来の800MHzから1GHzに高速化した点が主な特徴であることが分かる。
ただし、「KV8 Pro」のマニュアルには、確かにスペック欄に1GHzのHyperTransportをサポートする旨の記述(実際の表記はUpstream/Downstreamを合計した2GHz)があるが、対応CPUに関しては現行Athlon 64と同じHyperTransport 800MHz(同1.6GHz)とされている。
このスペック表記が現行のAthlon 64のみ対応することを指すのかは判断が難しいが、少なくともHyperTransport 1GHzに対応したAthlon 64が登場していない現時点では、「KV8 Pro」の搭載するK8T800 Proの真価は発揮できないと考えてよいだろう。
「KV8 Pro」のサウスブリッジは既存のVT8237。主な機能は6チャネル出力対応サウンド、USB 2.0、10Base-T/100Base-TX/1000Base-T対応LAN、Serial ATA(RAID 0/1、JBOD対応)で、こちらは従来のSocket 754マザーボードと比べて特に目新しい点は見当たらない。
なお、このほかVIAのAMD64プラットフォーム向け新型チップセットでVGA機能統合型の「K8M800」を搭載した初のSocket 754マザーボード「K8M800-MLV」がDFIから発売されている。Athlon 64用VGA機能統合型チップセットとしては、4月上旬発売のGIGABYTE製「GA-K8S760M」が搭載するSiS760に続く製品となる。実売価格は9,999円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
□VIA Technology Showcase at CeBIT 2004
http://www.via.com.tw/en/events/cebit2004.jsp
□KV8 Pro(ABIT Computer)
http://www.abit.com.tw/page/en/motherboard/motherboard_detail.php?pMODEL_NAME=KV8+Pro&fMTYPE=Socket+754
http://www.abit-usa.com/products/mb/techspec.php?categories=1&model=176
□K8M800(VIA Technologies)
http://www.via.com.tw/en/k8-series/k8m800.jsp
□K8M800-MLV(DFI)
http://www.dfi.com.tw/Product/xx_product_spec_details_r_us.jsp?PRODUCT_ID=2920
| (ABIT K8V Pro) |
[撮影協力: TSUKUMO eX.]