キューブ系自作PCキットをテーマにしたイベント「第1回キューブタイプPCミーティング」が7日(土)にアキバで開催された。主催は弊社DOS/V POWER REPORTとAKIBA PC Hotline!編集部で、協力は九十九電機。2月と5月に発表した「キューブタイプPC カスタマイズコンテスト」「キューブタイプPC デザインコンテスト」の入賞者のほか、キューブ系自作PCキットを発売している各メーカーらが参加した。
今回のイベントの趣旨は、人気のあるキューブ系自作PCキットの新しい可能性をユーザーとメーカーが一緒になって探っていこうという、言わば交流会。ユーザーの考える新しいキューブ系PCのデザインや既存製品を活用したカスタマイズPCの展示や、各メーカーの最新キューブ系PCが展示されたほか、メーカー関係者やユーザーの参加するセッションでは様々な可能性が語られた。また、Intel、AMD、Microsoftもブースを出し、日本の自作PCマーケットがリードするキューブ系PCを後押しした。
コンテスト入賞者が語るキューブ系PCへの思い入れは様々で、ひとつにまとめるのは難しいが、F1カー型の「The Onlyone Ferrari」や猫型の「NEKO」、L字型の「L-CUBE」に代表されるように、「PC=四角くて無個性」という状態から抜け出し、もっと人を惹きつける自由なデザインが欲しいという部分では共通していたようだ。自作PCマーケッでトはこれまでどうしても性能重視で、外観デザインは後回しという傾向があったが、性能部分では成熟したとも言える現状では、これから趣味としての自動車やインテリアと同じように外観のオリジナリティーが重要になるというのは確かだろう。
デザインコンテストの応募時点ではイラストのみだった大賞の「L-CUBE」は、作者が実物をイメージしたモックを作成して会場に展示、その完成度に多くの注目を集めた。この作品は参加したメーカー各社からも製品化を検討してみたいとの声があがるほどで、実際に何らかのかたちで市場デビューすることもあるかも知れない。
メーカーのブースも力の入った内容で、日本では初公開となる製品もいくつか見られた。まず、AOpenはこの会場でPentium M対応のキューブ系自作PCキット「XC Cube EZ855シリーズ」を発表した。仕様は一部まだ確定していないものの、高性能な静音設計キューブPCになる予定という。10月に発売する予定で、価格は未定。BIOSTARはBTXフォームファクタを採用したi915G搭載LGA775対応キューブ系PC「iDEQ 300G」を展示した。BTXによる凝縮されたPC内部は圧巻で、今後の新しい小型PCの未来が垣間見られた。このPCはメンテナンス性も考慮され、自動車のボンネットを開けるイメージで本体上部カバーの3分の2がHDDベイも含めて上下に開閉する構造になっている。このほか、MSIやSuttle、ソルダムなどが新しいデザインのキューブ系PCを展示して注目を集めた。
また、Microsoftはこの会場で、Windows XP Media Center Edition(DSP版)の店頭発売日が9月18日(土)であることを明らかにした。OEM版のWindows XP Professionalよりも安くなる見込みという。
□第1回キューブタイプPCミーティング
http://home.impress.co.jp/info/20040721_cube_pc/
□キューブタイプPC カスタマイズコンテスト入選者発表
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20040228/cube_kekka.html
□キューブタイプPC デザインコンテスト入賞者発表
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20040529/cube_design.html
| (AKIBA PC eArena) |