【 2004年11月6日号 】
NAS自作キット「玄箱」にGigabit Ethernet対応モデルが登場
玄箱HG玄箱HG
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 手軽なNAS(Network Attached Storage)自作キットとして人気の玄人志向「玄箱」がGigabit Ethernet(1000Base-TX)対応にパワーアップして新登場。型番は「KURO-BOX/HG」で、実売価格は18,580円~20,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

 2月に発売された10Base-T/TX対応の「玄箱」に続く上位モデルで、新たにGiabit Ethernet対応となったのが特徴。このほかの点では、内蔵するCPUがPowerPC 200MHzから266MHzにスピードアップし、メモリ容量も64MBから128MBに増えているが、基本的な仕様は従来と同じで、筐体もシルバーとブラックのツートンカラーを採用した縦置きモデルのまま。サイズも変更なし。

 この製品はHDDレスのNAS自作キットという位置付けで、手持ちの3.5インチHDDを組み込み、同梱のLinuxをインストールすることで、ファイルサーバーやWebサーバーとして簡単に利用できるという特徴を持つ。Linuxのインストールが必要とはいえ、これはWindows上から簡単にできるほか、NASに関する設定もWebブラウザからできるため、ソフトウェアに関するメンテナンスはさほど難しくない。

 ハードウェアのポートは、1000Base-T/100Base-TX/10Base-T×1、USB 2.0×2という構成で、搭載ソフトウェアはLinux(Kernel-2.4.17)、Samba、netatalk、telnet、ftp、thttpd、perl等。なお、HDD全容量のうち、システム領域に2GB、スワップ領域に256MBを割り当てる必要がある。単純に言えば玄箱はLinuxが動作している小型PCであり、内部のLinuxを好きにカスタマイズすれば、さらにいろいろな使い方ができる。

 「玄箱」の登場でNASが自作PCユーザーに一挙に広まった感があるが、より高速なGigabit Ethernetバージョンが出たことでさらに人気が高まりそうだ。

 なお、3日(水)にはTSUKUMO eX.で玄箱の製品説明やユーザーの活用事例などを紹介するイベント「玄箱ステップアップ講習会」が実施された。特に興味深かったのは、玄箱に推奨するHDDについての話で、玄人志向によるとWestern Digital製のHDDを勧めているという。他社製HDDよりも低騒音、低発熱、低消費電力で信頼性が高いのが理由とのことで、イベントではMaxtor DiamondMax Plus 9 6Y160P0(7200rpm,160GB)を導入した玄箱とWestern Digital WD Caviar WD1600JB(7200rpm,160GB)を導入した玄箱を同時に動作させ、両者の温度比較が行われた。温度は前者が42.4℃、後者が36.2℃で、6℃の差がみられた。

□KURO-BOX(100BASE-TX版)(玄人志向)
http://www.kuroutoshikou.com/products/kuro-box/kuro-box_hgfset.html
□関連記事
【2004年2月28日】玄人志向からHDDレスのNAS組み立てキット「玄箱」発売
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20040228/etc_kurobako.html

 (玄人志向 KURO-BOX/HG)

[撮影協力: ソフマップ1号店 Chicago パソコン・デジタル館TSUKUMO eX.]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。

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