PCI ExpressとAGPの両ビデオカードにネイティブ対応、さらにCPUソケットも変更可能、という自在な拡張性をもったSocket 939マザーボード。メーカーはASRockで実売価格は8,980円。 ノースブリッジ側からPCI Express x16を、サウスブリッジ側からAGP 8Xを引き出す、という変わった構成のULi製新チップセット「M1695」(ノースブリッジ)+「M1567」(サウスブリッジ)を初めて採用した製品で、「ネィティブ対応」なのも、もちろんこのチップセットの仕様。 ノースブリッジのM1695はビデオカード用に1本のPCI Express x16または2本のPCI Express x8スロットを用意できるほか、そのほかの拡張カード向けに2本のPCI Express x1スロットまたは1本のPCI Express x4スロットを用意、さらにCPU用/サウスブリッジ用に2本の16x16 HyperTransport Linkを搭載する、といった仕様。サウスブリッジのM1567は、AGP 8Xスロットに加えてPCIスロットにも対応、1.5Gbps Serial ATAなどにも対応するという仕様。ULiでは、(PCIも含めて)3種類のビデオカードを利用できることをウリとしており、これを「Triple Graphics Interface」(TGi)とうたっている。 また、マザーボードのもうひとつの特徴であるCPUソケット変更機能は、ASRockお得意の専用スロット「Future CPU Port」を利用したもの。マニュアルには、AMDの次世代CPUソケットと噂される「M2」対応カードの発売を示唆する記述もあるが、「入荷に関してはまったく未定」(パソコンショップ アーク)だそうで、従来のASRock製品が搭載していた「Future CPU Port」との互換性についても不明。販売しているパソコンショップ アークでも「サポート外」としている。 搭載しているオンボードデバイスは、チップセット機能による1.5Gbps Serial ATA(RAID 0/1対応)と、JMB360コントローラチップによる3Gbps Serial ATA、2チャネルのUltra ATA/133、8chサウンド、10/100Base-TX LAN。拡張スロットとしては前述のPCI Express x16とAGP 8X、CPUカード専用スロットに加え、PCI Express x1を1本、PCIを3本搭載している。メモリスロットはDDR DIMM×4本。パッケージには「最大4ディスプレイまで利用可能」をうたうラベルが貼られている。 「PCI ExpressとAGPのビデオカードが両方使える」というマザーボードは既にいくつか発売されているが、いずれもどちらかが「互換スロット」だったり、PCI Expressの場合はレーン数が少ないなどの問題があるものだった。ASRockでは、こうした不安にこたえるようにWebサイトでnForce 3/4と比較したベンチマーク結果も公開している。 □M1695(ULi) http://www.uli.com.tw/eng/press_center/press_releases_detail.php?pserno=105 http://www.uli.com.tw/eng/products/product_detail.php?pserno=90 □関連記事 【2004年10月2日】合体方式でCPUソケットがアップグレードできるマザーが登場 http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20041002/etc_asrock.html 【2004年10月2日】754 Bridge Card(今週見つけた新製品) http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20041002/ni_i_m4.html#k7udt 【2004年11月27日】939CPU Board(量産モデル)(今週見つけた新製品) http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20041127/ni_i_m8.html#939cpuboard 【2005年7月30日】PT880 Pro搭載LGA775マザー登場、PCIeとAGPを同時利用可 http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20050730/etc_pt880pro.html
[撮影協力:パソコンショップ アーク]
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