スループット100Mbpsを目指すという次世代の高速無線LAN規格「IEEE 802.11n」のドラフト版に対応した無線ルータ+PCカードのセットがバッファローとNETGEARから発売になった。
実売価格はバッファローの「WZR-G144N/P」が26,480円~29,800円、NETGEARの「WNB511TA-100JPS」が24,770円~24,780円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
IEEE 802.11nは、複数アンテナで同時に送受信することで高速通信を行う「MIMO」技術をベースとした高速規格。MIMOをベースとしたメーカー独自の無線LAN規格は既にあり、これまでに「プレIEEE 802.11n」などというウリ文句で発売された製品もあるが、IEEEによって規格化された無線LAN規格としてはIEEE 802.11nが初めて。規格自体はドラフト版が今年3月に策定されており、正式規格は来年1月に策定される見込み。
今回発売された「WZR-G144N/P」と「WNB511TA-100JPS」は、このドラフト版IEEE 802.11nに対応した無線ルータと、対応PCカードのセットモデル。
「WZR-G144N/P」の通信速度/距離については同じバッファローが発売するIEEE 802.11g対応のハイパワーモデル「WZR-HP」「WHR-HP」シリーズとの比較グラフが掲載されており、ごく近い位置での実効速度が80Mbpsに達したほか、100m遠方でも55Mbpsの実効速度を達成するなど、近~中距離ではWZRシリーズを上回る通信速度が得られるという。
「WNB511TA-100JPS」は、無線LANでの通信速読に関して最大理論値が145Mbps、実効スループット87Mbpsとしているほか、無線LANルータとしては世界初のGigabitLAN対応製品であることを特徴として強調している。
いずれの製品も、従来のIEEE 802.11b/gにも対応している。
独自規格品では既に複数の搭載製品が発売されている「MIMO」技術だが、ドラフト版とはいえ初めて正式に標準規格対応をうたう製品が発売されたことになる。IEEE 802.11gの普及以降、標準規格としては目立った進化がなかった無線LANだが、速度面を気にする向きにはこれから要注目と言えるだろう。
□WZR-G144N/P(バッファロー)
http://buffalo.jp/products/catalog/item/w/wzr-g144n_p/
□RangeMax NEXT(ネットギア日本支社)
http://www.netgearinc.co.jp/main/news.asp?PageID=0069
□関連記事
【2004年8月7日】WZR-HP-G54/P(今週見つけた新製品)
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20040807/ni_i_nw.html#wzrhpg54
【2005年2月19日】最大108Mbpsの無線LAN技術「MIMO」に対応したルータが発売に
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20050219/etc_mimo.html
| (バッファロー WZR-G144N/P) |
| (NETGEAR WNB511TA-100JPS) |
[撮影協力:LAOX THE COMPUTER館とフェイス秋葉原本店]