NVIDIAが発表したばかりのIntel向け最新チップセット「nForce 680i SLI」を搭載したLGA775マザーが早くも店頭に並び始めた。このチップセットはFSB 1,333MHzとDDR2 1200をサポートしているほか、キャパシタや抵抗、オシレータなどの細かなパーツまで高品質なものにこだわった設計のオーバークロッカー向けとされているのが特徴。
マザーボードの発売元はEVGAだが、設計と製造自体はNVIDIAが行っているという。型番は「122-CK-NF68-AR」。実売価格は33,500円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
nForce 680i SLIは、米NVIDIAが現地時間8日(水)に発表したIntel製CPU向けチップセット「nForce 600」シリーズで最上位となるモデル。NVIDIA SLIに対応する点や、最大48レーン/9リンクのPCI Expressインターフェイスを構成できる点などは従来のnForce 500シリーズと同様で、クアッドコアCore 2シリーズやFSB 1,333MHz、DDR2 1200対応メモリを新たにサポートしているのが特徴だ。
ただし、DDR2 1200のサポートはNVIDIAとCorsairが提唱するメモリ規格のEPP(Enhanced Performance Profiles)によるもので、SPDではDDR2 800まで認識される。
また、NVIDIA自らがオーバークロッカー向けをうたっているのも特徴。Core 2 Duo E6300(1.86GHz)を用いた同社のテストでは、nForce 590 SLI搭載マザーボードで2.45GHzまでクロックアップできたのに対し、nForce 680i SLI搭載マザーボードでは3.55GHzを実現できたという。
nForce 680i SLIを用いた場合、ビデオカード用のPCI Expressスロットは最大3基搭載可能。そのうちの1基はマルチディスプレイや物理演算プロセッサ向けに使用できるとしている。
このほか、nForce 600シリーズには、PCI Expressインターフェイスが最大18レーン/4リンクの「nForce 650i SLI」、最大18レーン/3リンク(SLI非サポート)の「nForce 650i Ultra」がラインナップ。両モデルともFSB 1,066MHz/DDR2 800までのサポートとなっている。
EVGAの「122-CK-NF68-AR」は、最上位のnForce 680i SLIチップセットを搭載した製品。NVIDIAはnForce 600シリーズのプレスリリースで、自社で設計、製造したnForce 680i SLI搭載マザーボードをEVGAなどを通じて発売することを明らかにしており、今回の製品もパッケージはEVGAのものだがマザーボード自体はNVIDIA製と見られる。
スロット数はPCI Express x16×2、PCI Express x1×2、PCI×2、DIMM×4(DDR2 533/667/800/1200、最大8GB)で、このほかビデオカード向けというPCI Expressスロットを1基備えている。主な搭載機能はGigabit Ethernet(2ポート)、Serial ATA(6ポート、RAID 0/1/0+1)、パラレルATA(1ポート、Ultra ATA/133)、7.1チャネルサウンド。
なお、パッケージの裏面には、オーバークロック時には付属のチップセットファンか、水冷/空冷の冷却システムを導入する必要があるとの記述がある。
□nForce 600 Series/プレスリリース(NVIDIA)
http://www.nvidia.com/page/nforce_600i.html
http://www.nvidia.com/object/IO_37234.html
□122-CK-NF68-AR(EVGA)
http://www.evga.com/products/moreinfo.asp?pn=122-CK-NF68-AR
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【2006年11月9日】NVIDIA、オーバークロッカー向けチップセット「nForce 680i SLI」(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/1109/nvidia2.htm
【2006年5月27日】「オーバークロック情報内蔵」のEPP対応メモリが発売
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20060527/etc_eppmem.html
| (EVGA 122-CK-NF68-AR) |
[撮影協力:TSUKUMO eX.と浜田電機]