【 2007年6月2日号 】
雑誌編集者と“神様”が対決?「インテルCPUに物申す!」
Intel in AKIBA 2007 Intel in AKIBA 2007
Intel in AKIBA 2007 Intel in AKIBA 2007
Intel in AKIBA 2007 Intel in AKIBA 2007
Intel in AKIBA 2007 Intel in AKIBA 2007

 Intelのクアッドコア販促イベント「Intel in AKIBA 2007」の2日目となる3日(日)は、“神様”ことIntel天野伸彦氏と雑誌編集者3人によるパネルディスカッションが行われた。クアッドコアがテーマになったのはもちろん、話は未発表のチップセットやCPU、開発コードネームにまで及んだ。

 天野氏が司会役となり、雑誌編集者として日経WinPC・西村岳史氏、PCfan・糸井一臣氏、DOS/V POWER REPORT・遠山健太郎氏の3名が参加。「クアッドコアがもたらす利点」「インテル3シリーズ・チップセット(Bearlake)ってどうよ!?」「インテルCPUに物申す!」「自作PCの今後について語ろう!」の4つのテーマで45分間のステージセッションとなった。

 「クアッドコアがもたらす利点」については、「コアの数はあればあるほどいい。あとは値段の問題。」(糸井氏)、「値段次第かな。エンコードなんかにはクアッドコアしかない。」(遠山氏)、「普通の使い方ではあまり効果ないし、エンコードもソフトを選ぶ必要があるが、3万円くらいになればノリで買えるんじゃないか。」(西村氏)と、異口同音に性能を認めつつ、コストパフォーマンスが重要とのコメントが相次いだ。この中で来月の価格改定でクアッドコアCPUが3万円台になるという未確認情報に関する発言もあり、“価格改定後は買い”ということを暗に示していたようだ。

 「インテル3シリーズ・チップセット(Bearlake)ってどうよ!?」は、「対応CPUが出ているわけではないし、あまり現状では乗り換えのメリットはない。」(糸井氏)、「DDR3も対応CPUも今はないので現状は買い換えるほどではない。」(遠山氏)、「DDR3は今は全く考えなくていい。FSB 1,333MHz対応というのが大きなメリット。FSB 1,333MHz対応CPUが思いのほか低い価格で出るという話もあって、それなら買ってもいい。」(西村氏)など、現状はともかく将来に期待するコメントが相次いだ。また、「チップセットの型番は4桁になると思ったのに1桁になるとは思わなかった。」(糸井氏)の発言に「私もお客さんにはデノミで落としましたって説明してます。」、「P35はP965に比べて消費電力が下がってるって話があるけどどうなんですか?」(西村氏)の発言に「もう、めちゃめちゃ下がります。お楽しみにしてください。」と“神様”天野氏が答える場面もあった。

 「インテルCPUに物申す!」のテーマでは、「Celeronに愛がない。価格は安いけどやたらオーバークロックできるとか、できないはずのデュアル化ができるとか、遊べるCPUをもっと大事に。Coreマイクロアーキテクチャもいいけど、やっぱりクロック上げて5HGzとか10GHzのCPUも見てみたい。男はNetBurstで10GHz。そういう遊びも欲しいかな。」(糸井氏)、「モバイル系CPUでソケットがどんどん変わるのどうなのかな。新しいSantRosaもまた変わっているし、それについてのアナウンスもしっかりしていない。」(遠山氏)、「性能比較すると低価格帯CPUではAMDのほうが強い。このクラスでコストパフォーマンスをもっと上げるべき。あと、コードネームが多すぎるのと、コードネームをカタカナ表記する場合に例えばPenrynをペンリンかペンリャンかと悩んだりするので、アンオフィシャルでいいからカタカナ表記を出して欲しいですね。」(西村氏)といった意見が出た。

 「自作PCの今後について語ろう!」では、「地上波デジタルとかハイビジョン映像は著作権保護で自作PCはメーカー製PCに太刀打ちできない状況。このあたりIntelもなんか働きかけが必要ではないか。自作PCに有利な、高い性能を活かせる利用方法の提示が必要になっている。」(糸井氏)、「小さいマザーボードとケースが面白い。自作PCでしかできない小さいPCが流行ると思う。」(遠山氏)、「メーカー製PCはますますハードウェアの自由度がなくなってきている。デジタルカメラのデータをRAWデータで管理するとか大量のAVデータを管理するとか、利用用途がはっきりしている場合は、自作PCのほうが拡張がしやすくて有利だし、むしろ明るいんじゃないか。」(西村氏)とパネラーがそれぞれコメントした。

 Intelの公式なイベントながら、未発表のチップセットをテーマにしたりIntelへの問題提起を促すなど、自作PCユーザーを意識した自由な雰囲気でのディスカッションとなった。随所に脱線した話も多く、会場は立ち見が出るほどの盛況ぶりだった。


□インテル Core 2 Quadプロセッサ キャンペーンサイト
http://www.info-event.jp/intel/cp/
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 (Intel製品)

[撮影協力:インテル]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。

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