【 2009年5月16日号 】
IONマザーが初登場、Atom 230搭載で1.9万円
HDMI搭載のファンレス仕様
 NVIDIAのIONプラットフォームを採用したZOTAC製Mini-ITXマザーボードが発売された。発売を確認したのは、シングルコアのAtom 230を搭載した「IONITX-B-E(288-FA-100ZT)」。実売価格は約1.9万円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)だ。

●Atom+NVIDIA製GPUの新プラットフォーム
 オンボードGPUでBlu-ray再生も可

 IONはCPUにIntelのAtomシリーズを、チップセットにNVIDIAのGeForce 9400M Gを使うNVIDIA提唱のPC用プラットフォーム。Atom標準の945GC/945GSEチップセットよりもチップセット内蔵GPUが強力で、そのうえPureVideo HDやCUDAもサポート。NVIDIA曰く「Intelの10倍のグラフィック性能がある」とされ、過去にAtom 230搭載機でのBlu-rayが再生デモ(CPU負荷40%前後)なども行われている。

 また、高い省電力性をうたう点も特長で、前述のBlu-ray再生デモでも25〜28W前後の消費電力となっていた。

●発売マザーはファンレス仕様
 拡張スロットはMini PCIeのみ

 今回発売された製品は、Mini-ITXフォームファクタを採用したファンレスモデル。映像端子としてHDMI、DVI、VGAを備え、最大2画面の同時出力に対応しているのも特徴だ。

 主なスペックは、GPUクロックがコア450MHz、シェーダ1,100MHz、スロット数がMini PCI Express×1、DIMM×2(DDR2 667/800、最大4GB)、主な搭載機能がHDMI、DVI、VGA、Serial ATA(3ポート、RAID 0/1/0+1対応)、eSATA、HDオーディオ、PS/2(1ポート、キーボード用)。

 DIMMスロットが2本あり、デュアルチャネルアクセスができるのはメリットだが、半面、拡張スロットがMini PCI Expressしかないため、この点には注意が必要だ。

 なお、姉妹モデルにはAtom 330や無線LAN機能(IEEE 802.11n準拠)を搭載、ACアダプタで動作する「IONITX-A-U」(予価3万円前後)などもラインナップされているが、こちらの入荷は「5月下旬ごろ」(ショップ)の見込みとのこと。

 また、IONに関してはAtom 330を搭載するショップブランドPCの店頭デモも開始されている。こちらに関しては別記事を参照のこと。

 Atomプラットホームは、チップセットの選択肢があまりなく、特にGPUを強化するすべがほぼなかったが、この製品の発売でそれも改善されたかっこう。価格はこれまでのAtomマザーよりも割高だが、「ある程度の性能を持った小型・省電力PC」を作るには絶好の製品と言えるだろう。

□製品情報(ZOTAC)
http://www.zotac.com/index.php?option=com_wrapper&Itemid=805

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http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20090418/etc_zotac.html
【2009年3月28日】NVIDIAがイベント実施、Atom+GeForceの「ION」をデモ
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20090328/etc_nvidiaev0.html
【2008年12月18日】NVIDIA、Atom向け“IONプラットフォーム”を発表(笠原一輝のユビキタス情報局/PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/1218/ubiq237.htm

Zotac IONITXシリーズ

[撮影協力:ドスパラ秋葉原本店ZOA 秋葉原本店BLESS 秋葉原本店クレバリー1号店]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。