【 1999年9月4日号 】

Athlon対応マザーボード2種類がアキバにお目見え
第2弾はBIOSTAR M7MKA、サンプル展示はFIC SD11

BIOSTAR M7MKAM7MKA Package
【BIOSTAR M7MKA】【M7MKA Package】
FIC SD11I/Oコネクタ配置
【FIC SD11】【I/Oコネクタ配置】
MS-6167新版入荷コンデンサ追加部分
【MS-6167新版入荷】【コンデンサ追加部分】

 Microstar MS-6167に続き、Athlon対応マザーボードの第2弾としてBIOSTARから「M7MKA」が登場した。部品配置などのデザインはほぼリファレンス通りで、第1弾のMicrostar MS-6167ともよく似ている。

 また、Athlon対応マザーボードに関しては、FICのSD11もアキバでサンプル展示が始まっているほか、コールドスタート障害の対策を行ったMS-6167の新バージョンも出回り始めている。

ほぼリファレンス通りのデザイン

 M7MKAはMS-6167と同様にリファレンスに沿った設計の製品で、コネクタを含む部品配置もほぼ同じ。一見して違いがわかるのは基板の色ぐらいのもので、MS-6167が金、M7MKAは緑色になっている。また、似ているのはデザインだけではなく、実売価格までMS-6167とほぼ同じ約25,000円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)となっている。

 現在出回っているM7MKAのリビジョンは、基板上のシルクを見ると「M7MKA Ver1.0.」。PLLにはICS 9248AF-64が使用されている。チップセットはAMD-750(AMD 751+AMD 756)。

 BIOSTARというブランドは国内ではマイナーなイメージだが、リファレンス通りの設計である点と、AMDの推奨マザーボードリストにしっかり入っている点を考慮すると、比較的安心して手を出しやすい製品と言えるかも知れない。

FIC SD11は来週デビュー

 アキバで実際に購入できるAthlon対応マザーボードは、今のところMS-6167とM7MKAの2種類のみだが、サンプル展示ではFIC SD11もお目見えしている。展示しているのはツクモパソコン本店IIで、16日(木)から販売を開始する予定という。

 SD11はMS-6167やM7MKAとは異なり、見た目ではだいぶ違ったデザインになっている。基板表面に実装されている電子部品が極端に少なく、配線パターンも表面にはほとんど見えない状態になっているため、結果的に地の色である金色が全面的に押し出るかっこうとなり、まるで「黄金のAthlonマザーボード」とでもいうべき姿になっている。先発の2製品と比べると、ISAスロットが1本少ないほか、最近では珍しいAMI BIOSを搭載し、チップセットはAMD 751とVIA 686Aの混合、DIMMスロットとDIMMスロットの間にコンデンサが乗っている点、COM2のコネクタが省かれている点、PS/2とUSBコネクタの配置がATX仕様と逆になっている点(そのかわりに専用のI/Oパネルが付属になる)など、ちょっと変わった点が目立っている。

 ただし、先発製品のユーザーがこぞってが指摘している「電源コネクタの位置がSlot Aに近くてヒートシンク設置の際の邪魔」という点は、SD11でも変わっていない。Athlonユーザーの間で流行っている、果てしないクロックアップ競争においては、SD11もヒートシンクのサイズ制限という、ほかの製品と同様のハンデがあるようだ。

MS-6167は新バージョンが出回る

 第1弾のMS-6167は発売直後に一部製品でコールドスタートに失敗するという問題が判明し、その後ショップから次々と姿を消したため、一時的に「Athlon単体は買えても対応マザーボードが買えない」という状態となっていたが、M7MKAの発売と時を同じくしてMS-6167も新バージョンが出回り始めている。ショップによっては、MS-6167の新バージョン入荷と、問題のある製品の交換方法を店頭で張り紙を貼るなどして大きくアピール中。

 MicrostarからMS-6167の修正項目として発表のあったとおり、新バージョンではコンデンサ(キャパシタ)の追加とBIOS更新が施されている。新旧のMS-6167を目視で比較したところ、コンデンサはSlot Aのコネクタ付近に複数追加されているのが確認できた。

 MS-6167は一時削除されていたAMDの推奨マザーボードリストにも復活し、「Revision:1.0 BIOS:Award v1.1B9 8/22/99」の条件が付記されている。初期ロットの問題もしっかり公表してリカバリーした実績や、既存ユーザーの数を考えると、Athlonマザーボードとしては現時点でやはりこのMS-6167新バージョンが安心感とい う点で一番人気になりそうだ。

まだ増えるAthlonマザーボード

 このあとにも、アキバのあちこちでサンプル展示されているGIGABYTEのGA-7IXが近日入荷する予定で、流通ルートではほかにもAOpenやASUSのAthlon対応マザーボードに関する入荷情報も飛び交っている。発表されてからまだ間もないAthlonも、アキバではもはや当たり前のように売られ、対応マザーボードも確実に種類が増えつつある。

 Athlonに関連した製品もそろそろ「選ぶ楽しみ」が出てきそうだ。

□M7MKA(BIOSTAR)
http://www.biostar.com.tw/English02/02_product/M7MKA.htm
□SD11(FIC)
http://www.fic.com.tw/motherboards/sd11/sd11intro.htm

[撮影協力:PCiN秋葉原ツクモパソコン本店IIT-ZONE本店]


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