FSB 200MHzに対応した440BXマザー「BE6-II」「BF6」登場
発売された製品は、440BXチップセットを搭載したSlot 1対応マザーボード「BE6-II」と「BF6」の2種類。両者とも基本仕様は一緒で、前者のみUltra ATA/66コントローラーが搭載されている。価格は前者が17,500円~19,800円で、後者が14,800円~17,500円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
マニュアルによると設定できるFSBは66,75,83,84~200MHz(1MHz単位)まで実に120種類もある。AGPのクロックはFSBの1/1と2/3の2種類、PCIのクロックはFSB設定の1/2と1/3と1/4の3種類から選択できる。電圧の設定範囲はマニュアルには書かれていないものの、実際にBIOS画面を出して確認してみたところ、CPUコアが1.85V~2.30V以上(さらに上まである)、I/O電圧は3.2~3.9V(0.1V刻み)まであった。電圧値がここまで広く設定できるというのは珍しく、設定によってはCPUやI/Oを壊してしまいかねないほど自由度が高い。
これだけ設定の組み合わせが豊富であれば、チューンナップに関しては「なんでもあり」の状態で、パーツの構成にマッチしたうまいチューンナップさえできれば、これまで不可能だったCPUの高クロック環境も、うまく構築できてしまうかもしれない。問題は、使う側の判断によってはCPUやI/Oにダメージを与えかねないリスクがあるということで、このあたりを十分理解し、使いこなせる自信のある人が使うべき製品といえそう。
出回っているパッケージの内容も現状では一癖あり、国内代理店のアイルから出ている製品には、きちんと製本されたマニュアルは入っておらず、簡易日本語マニュアルとマニュアルが記録されたフロッピーディスクが入っているのみ。また、もう1社の国内代理店であるバーテックスリンクから出荷されている製品には、現状ではマニュアルが一切同梱されておらず、後日発送されるかたちになっている。ABITのWebサイトに最新のマニュアルがPDFで登録されているので、現時点ではこちらを先に入手しておくのが確実かもしれない。
ショップによっては「440BXの最終兵器」などと貼り紙をつけているところもあるほどの注目株。この「暴れ馬」を乗りこなして最高の性能を引き出せるかどうか、それは使う人の腕次第というわけだ。
□BE6-II(ABIT)
http://www.abit.com.tw/english/product/be6r2.htm
□BF6(ABIT)
http://www.abit.com.tw/english/product/bf6.htm
□ABIT社マザーボード新製品5種を販売開始(バーテックスリンク)
http://www.vertexlink.co.jp/news/press/1999100701.html
[撮影協力:アイ・ツー DOS/V専科 東京3号店とコムサテライト1号店]
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