FC-PGA版Pentium IIIのサンプル品展示が始まる
発表資料の中で公開されていた通り、FC-PGA版のPentium IIIは基板の色がつや消しの緑で、その中央にとても小さなダイが載っている。基板の上からは放射状に伸びた配線パターンがうっすらと見え、まるでナスカの地上絵のよう。
裏側は随分とスッキリしており、ピン以外には中央に小さなキャパシタが14個並んでいるだけ。面白いのはこのキャパシタの配置で、ちょうどローマ数字の「III」に見えるように配置されている。Pentium IIIの「III」に合わせてわざわざ配置されたのか、それとも偶然なのかは不明だ。CPUクーラーも従来のSocket 370用とは若干異なり、ヒートシンクのCPU接触面には、ソケット側のレバー部と「PGA370」と書かれた丘状の部分に対応した窪みが作られている。これは、CPUのダイが小さく薄くなったことにより、ヒートシンクの位置が従来より下に下がるため、接触面が従来の平面のままではソケット側のレバーと丘状部分に接触してしまうことから、このような対策がとられたものらしい。
また、同店ではFC-PGAのPentium IIIに対応したというIwillの新型Slot 1→Socket 370変換アダプタ「Slocket II」も展示中。こちらは基板上に「CPU TYPE - PPGA/FCPGA」「CPU SEL - INTEL/CYRIX」という設定用のジャンパピンなどが設けられており、この内容からするとCeleronとFC-PGA版Pentium IIIのほか、現在開発中というVIA(Cyrix)のSocket 370用CPU「Joshua」にも対応する製品のようだ。同店では近日入荷ということで、この製品の予約を受け付けている。なお、東京・西早稲田のPCショップ「高速電脳」は、Iwillの日本法人らと共同でSlocket IIとサンプルのFC-PGA版Pentium IIIをつけて動作テストを行ったうえ、その結果をWebに掲載しているので、興味のある人はこれを参考にするといい。
販売はされていないものの、とりあえずアキバではCoppermineの実物を見ることはできる。Coppermineに期待しているという人は、まずはガラス越しの見物から研究を始めてみてはいかが。
□プレスリリース(インテル)
http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press99/991026.htm
□Slocket IIテスト結果レポート(高速電脳)
http://www.ko-soku.co.jp/cminetest.html
[撮影協力:ツクモパソコン本店II]
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