【 1999年12月4日号 】

AGPとPCI対応の汎用リテンションキット登場

汎用リテンションキット汎用リテンションキット
汎用リテンションキット汎用リテンションキット

 AGPとPCI用のカードに対応した汎用のリテンションキットが発売になった。これまでにもメーカー製PCや専用ケースなどで、カードを上から押さえつける部品のついた製品が売られたことはあったが、汎用の単体製品は初めて。AGP用とPCI用の2種類が用意されている。

 このリテンションキットは、飛行機の垂直尾翼のような形をしたパーツで、底辺部分にある“足”をAGPもしくはPCIコネクタの外周に挟んで固定し、頂上付近にある上下移動式のストッパーを使ってカードを押さえつける仕組みのもの。“足”にあたる部分は、コネクタとマザーボード間にある狭い隙間に突起を引っ掛けてロックする。これを使えば、接触不良が発生しやすいAGP対応ビデオカードなどもしっかり固定でき、コネクタの半抜けなどの現象を防ぐことができるというわけ。

 ただし、実際に設置するにはいくつか気をつけなければならない点もある。まず、コネクタの周囲に大きな部品があるマザーボードでは、リテンションキットと衝突してしまうため、使用することができない。例えばコネクタの近くにICやDIMMスロットがある場合や、隣スロットにチップ冷却用クーラーなどがついたカードがある場合は、まず使えない。これについては、購入前に自分のマザーボードやシステムの環境を確認して、使えるどうか先に目安をつけておく必要がある。また、実際に試してみたところでは、カードのエッジがリテンションキットの“足”に接触し、1mmほどカードが浮き上がってしまうケースもあり、組み合わせる環境によっては逆効果になってしまうことも。ユニークな製品であるだけに、多少の“相性問題”は避けられないようだ。

 移動や運搬の多いPCや、一度でも振動で接触不良が起こったことのあるPCなどでは有効なパーツかもしれない。AZ’TECで780円。なお、このリテンションキットを添付したmicroATXの小型ベアボーンキットも一部で出回っている。

[撮影協力:AZ’TEC]


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