ネットワークとMPEG2対応のIEEE-1394カードがNECから
カードはNECのチップが搭載された純正品で、IEEE-1394のポートは3つ用意されている。ハードウェア的には特に特徴はないものの、添付ソフトウェアとドライバはかなり豪華。まず、TCP/IPでのデータ通信を可能にする「IEEE1394 Networkドライバ」が添付されており、これを使うことでIEEE-1394のポートを持つPC同士でネットワークの構築が可能になる。もちろん、ファイルやプリンタの共有、Windows 98 Second Editionの機能である「インターネット接続共有」などもこれで利用できる。ネットワークでのデータ通信は実効で74Mbpsの通信速度が出るとのことで、スピード的にはかなり優秀なようだ。ただし、Windows上でファイルコピーを行う場合は実効で最大48Mbpsにまで落ちるとのこと。また、このドライバで通信を保証する条件はPK-UG-X020DV同士のほか、同社製IEEE-1394インターフェイスのPK-UG-X020(PCIカード,標準価格14,800円)やPK-UG-J008DV(CardBus対応PCカード,標準価格29,800)、IEEE-1394インターフェイスを搭載したNEC製PCに限定されているので要注意。SONYのVAIOが採用しているSmartConnect Ver2.0とは互換性がないそうだ。
このカードは「デジタルビデオ編集ボードセット」と銘打っているだけあり、ビデオ編集関連の付属ソフトも強力だ。ビデオ編集の「Ulead VideoStudio 3.0 DV SE」はもちろんのこと、VideoStudio用のMPEG2エンコーダープラグイン、DVDオーサリングソフト「DVDIt!LE」、MPEG2デコーダーソフト「NEC SoftMPEG2デコーダ」などが付属している。DVDのオーサリングソフトはメニューが1階層までしかできないシンプルなものだが、一連のソフトと組み合わせることで、トータルで作成できるクオリティがこれまで一般的だったVideo-CDから一気にDVD-Videoタイトル並みに進化するという点で魅力がある。さすがに個人で最終的にDVD-Rに書き込むというわけにはいかないが、CD-RやDVD-RAMに書いて配布することは可能だ。
サポートしているOSが現状ではWindows 98 Second Editionのみとなっている点に注意が必要だが、IEEE-1394の新しい使い道を実現するユニークなセット製品として注目される。なお、細かい仕様やQ&Aについては、NECのWeb上で確認することができる。
□製品情報ページ(NEC)
http://www.psinfo.nec.co.jp/1394dv/
[撮影協力:T-ZONE PC DIY SHOP]
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