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2007年06月11日
幻の統合型CPU“Timna”を一般公開…犯人は?
クアッドコアのプロモーションイベント「Intel in AKIBA 2007」で幻のCPU“Timna”が登場するハプニングがあった。弊誌AKIBA PC Hotline!の編集・発行人が自作PCのトレンドを語るステージがあり、そこで最後に「まずいもん持ってきてますが…」と取り出したのは、幻の統合型CPU“Timna”が載ったマザーボードだった…。
ステージにあがったのはAKIBA PC Hotline!の編集・発行人である(株)Impress Watch 小川亨。AKIBA PC Hotline!のアクセス解析データを使い、過去から現在までの自作PC市場のトレンドや最近大きなアクセスを記録した記事の解説などを行った後、最後の最後に「まずいもん持ってきてますが…」と取り出したのが、Socket 370対応CeleronらしきCPUを搭載したマザーボード。
一見ただのCeleron搭載マザーボードだが、そのマザーボードにはDirect RDRAMとSDRAMを変換するMTH(MPT)チップが搭載されており、実はSocket 370のように見えるCPUソケットも微妙にピンが異なっているという。その場で実際にSocket 370のCeleron 300Aと差し替えてみようとすると、確かにCPUのピンが浮いてしまって入らない。
「わかる人にはわかるということで…」と本人は詳細を語らなかったが、これはCPUとメモリコントローラとグラフィックスコントローラを全て1チップに統合したCPUとして注目されながら、最終的にRDRAMに絡む一連の問題を発端にして日の目を見ずに消えてしまった“Timna”(開発コード)であることは明らか。この2000年に開発中止となった“Timna”を惜しむ声は多く、Intel天野“神様”伸彦氏も、このイベントでIntel製品で世に出なかった惜しい製品として名を挙げているほど。
CPUソケットに“Timna”が載った状態のマザーボードが一般に公開されるのはこれが初。7年前の幻が思わぬところで甦ったかっこうだ。
なお、本人はステージで一度も“Timna”とは言っていないことを強調しておきます(笑)。
【2000年9月29日】Intel、低価格PC用統合チップTimnaをキャンセル(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000929/intel2.htm
【2000年10月2日】IntelはなぜTimnaをキャンセルしたのか(後藤弘茂のWeekly海外ニュース/PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001002/kaigai01.htm