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2010年02月05日
ミニレビュー:格安フットペダルを使ってみた
想像以上の便利さ? ゲームに仕事に………
先週発売されたサイズブランドの格安フットペダル「USB 1FOOT SWITCH」と「USB 3FOOT SWITCH」。
要するに、「好きなキーを割り当てられるUSB接続のフットペダル」なこの製品、ちょっとスレてると、「あぁ~、昔からあったあった。昔はもっと高かったけど」で、終わらせたくなっちゃいますが、実は結構………いや、かなーりいけてるヤツでした。
ちょっと試してみたので、是非ご一読をば。
●まずゲーム!
まず、最大に「!」だったのがゲーム。
実はこれ、ショップでの取材時「ノベル系ゲームで、左クリックに当てると両手が空いて便利」と伺ったのがネタ元で。弊誌としては、思わず「社会的配慮」という言葉が脳裏をよぎるわけですが、字面通りならまぁ大丈夫でしょう(笑。
というわけで用意したのが、僕が最近やったPCゲームで一番ノベル系に近いコマンド選択RPG「Ruina」。
購入した3連フットペダルを「↑」「↓」「Enter」に設定、ゲームを開始………………
おぉっ…………これはっっ!
驚いたのは、自分の上半身が楽なこと。
手の力をだらーんと抜き、時に焼うどんを食べながら、実にのへーっとゲームができる。
今回初めて気がつきましたが、ゲームしてる時、実は肩とか腕とか緊張してたんですね。思ったよりも。足なので「素早く」とか「細かく」といった操作はできず、プレイ効率は落ちますが、こういう気分でプレイできるのはかなり新鮮。
真面目にちょっとオススメです。いや、社会的配慮とかじゃなく。
ただし「Ruina」の場合、キャラ名入力や移動先指定に「←」や「→」が必要で、実は比較的すぐ「手が出る」事態に(汗。 僕の好きなシミュレーションゲームも普通はマウス必須だし、「なんでもできる」といかないのがだいぶ残念。
でも、ペダルを複数使うとか、ボールの大きなトラックボールがあったら全部足でできるかも………………なんて夢も見たりしますな:p それが便利かどうかはまた謎ですが(笑
そうそう、ショップで聞いて回ったら、「FPSでも結構便利」だそう。「しゃがみ」とか振るといいそうです。
●「ボスが来た!」も実現OK
さて、ゲームに次いで期待できる(?)のが「ボスが来た!」機能。
20年前のゲームでも搭載例がある歴史的なこの機能、もちろんこのペダルでも実現できます(^^v
具体的にはWin+D(デスクトップON/OFF)やWin+L、あるいはAlt+Tab(タスク切り替え)を割り振るわけですが、実はコレ、ちょっと一筋縄じゃあいかなかったり。問題なのは、ペダル用のキー設定ソフト。
このソフト、任意のキーを割り当てる場合は、「設定ウィンドウに、割り当てるキーそのものを入力する」という操作をしますが、Win+Dを入力すると、Windowsがキーを横取り。その場で「デスクトップOFF」とやってしまい、ソフトにまでキー操作が伝達されず………。
「Alt+Tab」の方は、Alt/Ctrl/Shiftのチェックボックスがあるので登録は無事できますが、実際に踏んでみると、ペダル押下=Alt+Tab押しっぱなし=タスク切り替えルーレット…………。あぁ……。
もちろん解決策もあり、お手軽なところだと、メニューから設定できる「Log Off」機能やCtrl+Alt+Delを割り当てる、などが可能。このあたりで妥協、ってのもアリですが、「せっかくだし」と、いろいろ探したらもうちょっと色々見つけました。
まずはその1。
「Altキー」と「Tabキー」はそれぞれ個別に設定できるから、それぞれ別ペダルに割り当てて、同時押し(踏み)すればOKじゃね?という案。
実際やってみてもOKで、Alt+TabもWin+TAB(フリップ3D)ももちろんOK。3連ボタンをAlt、Tab、Winと当てて、左2つでタスク切り替え、右2つでフリップ3D、なんてこともできたりします。Win+Dも「Windows」「D」の同時踏みでもちろんOK。
その2の方は、ちょっとヒネった方法で、キー割り当てソフトを使うもの。
私はAutoHotkeyというソフトを常用してるんですが、ペダル側に(例えば)F11キーを設定した後、AutoHotkey側で、F11が押されたらWin+Dを送出、と設定する、というやり方です。
これだとさらに柔軟性が増しますが、キー割り当てソフトを常駐させる必要があることや、キー割り当てソフトとの相性が(多分)ありそうなことを考えると「万人向け」じゃないとは思います。
そうそう、ここまで書き忘れてますが、このペダル、ペダル自体は普通のHIDとして認識、ドライバレスで動作します。キー設定時のみ専用ソフトで設定、設定内容はペダル側に保存される仕組みです。
●あ、仕事でも快適操作です
文字起こしやソフト起動に
さて、「“ボスが来た”で使う=職場で使う」ためには、仕事での有意性を証明せねば!
…ということで仕事での検証編。
…………「経費で買った言い訳用」じゃないですってば(汗
まず試してみたのが、記事でも触れた文字起こし用。
僕らは動画から文字起こしすることが多いので、Windows 7のMedia Playerで試してみましたが、ひとまず、「Shift+←」と「Shift+→」を割り当てることで巻き戻し/早送りが可能です。
ただし、「操作フォーカスが再生位置を示す青いバーにないといけないので、Tabを押してフォーカスを調整する必要がある」「再生速度を落とすと、なぜか巻き戻し/早送りが利かなくなる」「そもそも、動画再生用PCと文章入力PCを別にする必要がある(操作フォーカスの問題)」など、ちょっと微妙。
他のソフトでならもっと上手くできそうな気がするので、これは今後の研究課題。
また、ShiftやCtrlキーを単独でペダルに割り当てて、キーボードのShiftやCtrlを押さずにShift(足)+Aを入力する、というのも実現可能。ただしこれ、想像以上に手と足の連携動作がムズかしく、僕は即効挫折してます。ピアノ弾いてる人だったら、ちょっと違うのかも知れませんが………。
で、結局、僕が落ち着いたのは「ランチャー系のキー割り当てソフトと組み合わせ、ソフトの起動ボタンにする」っていうところ。
僕の場合、これもAutoHotkeyでやっちゃって、今は「ブラウザ起動ペダル」「フォルダ起動ペダル」になっています。
ただこのペダル、踏んだ時にカチャカチャいうので、普通のオフィスに置くのはちょっと気が引けるかも。この点は今後の製品(?)に期待、といったところでしょうか。
というわけで、アイデア次第でいろいろ応用できそうなこのペダルですが、アキバでは今日現在、実質売り切れ状態なのが大変残念。
いろいろ聞くと、今月末にも再入荷するようなので、ひとまずは「待て、再入荷!」というところでしょうか。
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http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20100130/etc_scythe.html