ボクたちが愛した、想い出のパソコン・マイコンたち
安価でカセットテープより高速なQuickDiskを搭載したパソコン「シャープ MZ-1500」
2017年10月16日 00:05
想い出のレトロパソコンやゲームを写真とともに振り返る本コーナー。今回取り上げるのは、QuickDiskドライブ(以下、QD)を搭載したシャープ製パソコン「MZ-1500」です。発売は1984年。
当時の雑誌を見ると、1983年から84年にかけて非常に数多くの機種が市場へと送り出されていたのがわかります。その最中に発売された機種の一つが、MZ-700の跡を継いだMZ-1500です。
MZ-700が白を基調とした本体にオレンジ色のファンクションキーというカラーリングだったのに対して、MZ-1500は黒い本体色にグレーのファンクションキーというシックな色合いで、初めて見たときにとても上品な印象を受けたのを覚えています。何よりも、1984年というまだまだFDDやFDが高嶺の花だった時期にMZ-1500が搭載したQDは、カセットテープを使用してたユーザーからは羨望のまなざしで見られていました。
QDは、片面64KBという大容量をたったの8秒で読み込めるという謳い文句があり、X1シリーズを使用している人以外はカセットテープからのロードで3~10分ほど待たされるのが当たり前だった当時、長くても1分以内に終わってしまうというのは、まさに夢か幻かと思うほどでした。
また、1,024個のPCGを利用することで320×200ドット・8色のグラフィックを実現していたというのも眩しい部分でした。それでいて、BGMは最高で6重和音のステレオ出力が可能。にもかかわらず価格が89,800円というのは、非常に魅力がありました。
市販ソフトも、マイコンソフトから数々のナムコタイトルが移植されたりしていたので、とても賑わっているように見えました。しかし、1万円の追加投資を行うとFM-NEW7が購入できたので、そこで悩んだ人もいたのではないでしょうか。
ちなみに、ファミコンのディスクシステムに採用されているのもQDですが、当時はパソコン用またはDTM用として発売されていたQDにアタッチメントを付け、ディスクシステムで使用するという方法を取っていたソフトが一部にありました。それならば、逆にアタッチメントを外して少々手を加えればMZ-1500で使えるQDになるのでは? などとファミコンショップにぶら下がっているディスクシステム用ソフトを見るたびに考えます(笑)。