パワレポ連動企画

【小型PC徹底紹介(2)】LIAN-LI PC-Q33編

~構成の自由度と組みやすさはダントツ~

DOS/V POWER REPORT 6月号

 自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の最新6月号の特集記事、「小型PCの正解はどっち? Mini-ITX vs microATX」をまるごと掲載する当企画の2回目は、LIAN-LIの小型PCケース「PC-Q33」の紹介編。

 構成の自由度と組み立てやすさが特徴的で、細かな部分まで考えて作られている本製品を徹底紹介。

 なお、この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 6月号は現在発売中。40ページにもわたる今特集に加え、「Windows XPからの正しい引っ越し手順」の特集などが組まれているほか、Windows 8.1対応ストアアプリ対応辞典が特別付録小冊子として用意されている。


- DOS/V POWER REPORT 2014年6月号 Special Edition -


LIAN-LI PC-Q33

【Specification】

規格:Mini-ITX●カラー:ブラック、シルバー●付属電源:なし●ベイ:3.5インチシャドー×1、3.5/2.5インチシャドー×2、2.5インチシャドー×2●標準搭載ファン:12cm角×1(背面)●追加搭載可能ファン:なし●本体サイズ(W×D×H):229×240×328mm●重量:2.18kg

ダントツの構成の自由度と組みやすさ

LIAN-LI PC-Q33
実売価格:12,000円前後

 外観からは普通の縦長キューブタイプケースにしか見えないが、内部構造に大きな秘密がある。天板と前面のパネルが一体化しており、これが前面側にガバッと大きく開く。この状態だと、マザーボード付近にフレームが存在しないため、各コネクタの接続や拡張カードの組み込みも非常に楽なのだ。高さ18cmまでのCPUクーラーに対応しており、構成の自由度も高い。ビデオカードは長さ22cmまでだが、この点を踏まえても現行のMini-ITX対応PCケースでは最高クラスの組み立てやすさを誇る。

側面画像
奥行き24cm(ケース内22cm)、高さ32.8cm
背面画像
幅22.9cm

 背面ファンは12cm角で最大回転数は約1,200rpm(実測値)。両側板がメッシュ化されており、風の通りがよいなど、どちらかと言えば冷却性能を重視した設計だ。実際の冷却性能も、今回検証を行なった小型ケースの中ではトップクラスで、とくにビデオカードの温度が低かった。メッシュの側板とビデオカードのファンの位置が近く、外気をしっかり取り込めるおかげだろう。

[Text by 竹内亮介]

【細かな部分もよく考えて作られている】
ラジエータを外に出すことができる
背面には12cm角ファンを装備する。その左側には水冷用ホールがある。これを使うことで本格水冷式クーラーのラジエータを外部に設置することも可能
両側板は風の通りがよいメッシュ
ケースの両側板はメッシュ構造で、外気を取り込みやすい。また、これらの側板はネジなしで着脱できる「クリップ式」を採用しており、メンテナンス性にも優れる

組み立てやすさをチェック(組み立て難易度:初級)

【ここは注意点】

●フロントポートの根元部分がキツイ
●前面のドライブベイに空間的余裕がない

 欠点と言うほどではないが、フロントポートの根元のケーブルが、マザーボードベースの支えに当たってやや取り回しにくいことが気になる

PC-Q33はこんなパーツと使いたい!

【ビデオカードを組み込んで本気のメインPCに】

ASUSTeK Computer GTX760-CDMOC-2GD5
実売価格:21,000円前後

 Mini-ITX対応PCケースの中ではずば抜けた構成の自由度と冷却性能を活かし、ATX並みの“本気のメインPC”を作りたい。ほかのMini-ITXケースだと、ビデオカードや大型CPUクーラーを組み込むのは難易度の高い作業だが、PC-Q33ならATXケース並みに楽に行なえる。ビデオカードは長さ22cmまでと制限が付くが、最近はアッパーミドルクラスのGPUを搭載しながらも、カード長が短いものが増えてきている。これを活用しない手はない。

動作検証

 下記の環境で動作チェックをしたところ、各部の温度・動作音は右の結果のようになった。

【検証環境】

CPU:Intel Core i5-4670K(3.4GHz)、マザーボード:ASUSTeK H87I-PLUS(Intel H87)、メモリ:センチュリーマイクロ CAK8GX2-D3U1600(PC3-12800 DDR3 SDRAM 8GB×2)、ビデオカード:エルザ ジャパン GeForce GTX 750 Ti 2GB S.A.C(NVIDIA GeForce GTX 750 Ti)、SSD:Intel Solid-State Drive 520 SSDSC2CW240A3(Serial ATA 3.0、MLC、240GB)、電源:サイズ 剛力短2プラグイン(500W、80PLUS Bronze)、CPUクーラー:Intel Core i5-4670K付属クーラー、OS:Windows 8.1 Pro 64bit版、室温:22℃、暗騒音:30dB以下、アイドル時:OS起動10分後の値、高負荷時:トゥームレイダーのベンチマークモードを実行して15分後の値、各部の温度:使用したソフトはHWMonitor 1.24でCPUはCPU TemperaturesのPackage、GPUはGPUのTemperaturesの値、動作音測定距離:PCケースの正面から10cm、ファンの設定:Fan Xpertでファンをキャリブレーション後、Turboモードに設定して計測



DOS/V POWER REPORT 6月号は発売中】

★特集「小型PCの正解はどちらだ!? Mini-ITX vs microATX」はもちろん、サポートが終了したWindows XPからの正しい引っ越し手順など、多数の記事を掲載

★ 紙版を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 紙版は小冊子「Windows 8.1対応ストアアプリ対応辞典」付き

★ 電子版は割安な税別926円、一部ショップでは税別700円の期間限定セール中(5月4日もしくは6日まで)
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(AKIBA PC Hotline!編集部)