パワレポ連動企画

ITライターが作る低価格PC 〜その1〜

【金と銀のPC自作プラン(6)】

DOS/V POWER REPORT 11月号

 このコーナーでは、こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の最新号と連動、同誌11月号の特集記事「対決!金と銀のPC自作プラン」をほぼまるごと掲載する。

 今特集では、DOS/V POWER REPORTが掲示した4つのテーマについて、それぞれ2名のライターが独自の解釈でPCを作成、そのポイントを解説する。

 第六回目の今回は、予算6万円で製作する「低価格マシン その1」を紹介する。ITライター「滝 伸次」氏が、低価格でも性能と拡張性をあきらめないをコンセプトにしたこだわりの一品だ。なお、記事の末尾で読者投票を実施しているので、このPCが気に入った人はぜひ投票をして頂きたい。

 この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 11月号は、絶賛発売中。11月号では今回の特集のほか、8月末に発売されたHaswell-Eの解説記事や、最新ビデオカードの特集、セミファンレス電源カタログ、新世代ベアボーンPC特集、橋敏也の改造バカ一台など、多数の記事が載っている。また、PCケースを約160種集めた「PCケース パーフェクトコレクション 160」が小冊子として付いてくるなど、盛りだくさんの内容だ。


- DOS/V POWER REPORT 2014年11月号 Special Edition -


予算6万円で作る低価格マシン その1
3万円台でも何もあきらめない! 満足ローコストマシン

製作者:滝 伸次

自作歴20数年。かって●●●ジャンキーズとしてアキバを徘徊していた過去を持つという噂も……。安くて怪しいPCパーツが好き。

低予算でも性能や拡張性をあきらめない

 少し前までは低予算でPCを作成するとなると、CPU性能であったり、拡張性であったり、何かをあきらめる必要があった。しかし現在では各パーツの基本性能が上がり、低予算でも十分な性能、拡張性を持つPCを作成することができる。ここでは「何もあきらめない」をテーマに、編集部から示された6万円という予算を大きく下回る3万円台のローコストマシンの作成を目指した。

PC内部の様子とベンチマーク・消費電力の結果。PCMark 8-Homeのスコアは2,461、3DMark-Fire Strikeのスコアは391、消費電力はアイドル時が25.0W、高負荷時が49.0W

 キーパーツは、実売7,000円前後と低価格ながら倍率変更によるオーバークロック(OC)に対応しているPentium G3258。このPentium G3258をOCすることを前提に各パーツを選定した。最近は、B85やH81などの廉価チップセットを搭載した低価格マザーボードの中にも倍率変更によるOCが可能な製品が存在する。今回のマシンはそうした製品を選択することで予算を抑えた。そのため、メモリ、ストレージは必要な容量を確保することができており、性能的に十分満足ゆく1台が完成したと自負している。

このPCのポイント
カテゴリー 製品名 実売価格
CPU Intel Pentium G3258(3.2GHz) 7,000円前後
マザーボード ASUSTeK B85M-G(Intel B85) 5,500円前後
メモリ Team Group TED38192M1600C11DC
(PC3-12800 DDR3 SDRAM 4GB×2)
8,000円前後
SSD ADATA ASP600S3-128GM-C-7MM
(Serial ATA 3.0、MLC、128GB)
7,000円前後
PCケース SHARKOON SHA-MA-A1000(microATX) 4,500円前後
電源ユニット 玄人志向 KRPW-L4-400W(400W) 3,000円前後
CPUクーラー Thermaltake NiC L32 3,500円前後


合計38,500円前後

ポイント1 Pentium G3258のOCで性能を伸ばす

低価格の高性能CPUクーラー「Thermaltake Technology NiC L32」

 CPUには、Intelの低価格CPUの中で唯一倍率変更によるオーバークロック(OC)に対応したPentium G3258(3.2GHz)を選択。過去のDOS/V POWER REPORTでの検証結果から、4GHzは軽くクリアできるOC耐性を持つことが分かっている。OCすることで実売7,000円前後とは思えないほどの性能を発揮させることができる点が魅力だ。なお、OC状態での常用を考えて、CPUクーラーは付属のものではなく、DOS/V POWER REPORT 9月号第1特集の「低価格CPUクーラーのベストバイ」のコーナーで冷却性能の高さからシルバーレコメンドに輝いたThermaltake NiC L32を使用することにした。

ポイント2 OC対応の低価格マザーボードで予算をセーブ!

品質、機能、高機能なーティリティが魅力「ASUSTeK Computer B85M-G」

 チップセットの公式仕様では、倍率変更によるOCに対応するのはLGA1150用ではZ97/Z87のみであるが、B85やH81マザーボードの中にはメーカーが独自に対応させているものがある。今回はそれらの製品を使用する。価格だけで考えるとB85よりH81マザーのほうが若干安いが、H81はSerial ATA 3.0、USB 3.0ともにサポート数が少ないなど拡張性に劣る部分がある。そこでここでは将来性を考えてB85マザーを選択。なかでも、デジタルVRMを搭載するなど品質も十分考慮された作りで、Fan Xpertなどのユーティリティが魅力的なASUSTeK B85M-Gを選択した。

VRMはデジタル制御。過電流防止機能やESD保護機能など、ボードの信頼性を高める保護機能をしっかり搭載している
CPUクーラーのファン、ケースファンの回転数を細かく制御できる「Fan Xpert」などの充実したユーティリティが付属するのも魅力
比較検討したB85のmicroATXマザーボード

ポイント3 低価格電源で予算をセーブ

低価格ながら安定した動作「玄人志向 KRPW-L4-400W」

 電源ユニットは、予算を抑えるため、80PLUS認証を取得していない定格出力400Wの玄人志向 KRPW-L4-400Wを選択した。80PLUS認証取得電源と非取得電源の違いが気になるという人もいると思うが、主な違いは電源変換効率で、消費電力の差となって表われる。下のテスト結果は、玄人志向 KRPWL4-400Wと80PLUS Gold認証取得電源のサイズ エナジア 450Wを使用した際のアイドル時と高負荷時の消費電力を比較したものだが、実際、アイドル時で4.1W、高負荷時で5.6Wの差が出た。しかし、絶対値としてはどちらも低消費電力と言え、常時起動させておくPCでなければとくに気にする必要のない程度の差だ。予算重視であれば80PLUS認証非取得電源を選択するのはアリと言ってよいだろう。

80PLUS Gold認証取得電源と消費電力を比較

Pentium G3258をOCして性能を大幅アップ!

UEFIセットアップで倍率変更を行なう
ベンチマーク結果とCPU温度、システム全体の消費電力

 Pentium G3258(3.2GHz)のOCは、常用を考えて電圧や電源まわりなどの設定はAutoのまま、倍率のみ変更する方法で実行。OCの成否は、負荷テストのOCCTが完走するかどうかで判断した。この条件で達成できたのは4.5GHz(100MHz×45)での駆動。通常使用ではあり得ないほどの負荷がかかるOCCTが問題なく動作するので、もちろん各種ベンチマークもなんなく完走。操作感も上々であったが、高負荷時にCPU温度が79℃に達している点が少し心配だし、消費電力の大幅な増加も気になった。常用するとなるとある程度余裕を持って動作させたい。

 そこで動作クロックを定格のちょうど1GHz増しの4.2GHz(100MHz×42)に落としてみることにした。その結果、高負荷時のCPU温度は65℃とまったく問題ないと言える値に。消費電力の増加も許容範囲と言ってよい値だった。ベンチマークテストの結果を見ると、4.2GHzでも定格時に比べるとCPU単体性能で約26%、システム性能で9%向上しており、性能的にも十分満足できるレベルだ。この結果を受けて今回のマシンは4.2GHzで常用することにした。


さらにFan Xpertで静音化を図る!
動作を感じないレベルに!

 最後の調整として4.2GHzにOCした状態で、マザーボードに付属するファンコントロールユーティリティ「Fan Xpert」で静音化を図ってみる。Fan Xpertは手動で細かく各ファンの回転数を調整することもできるが、今回はプリセットプロファイルの「サイレント」を適用した。結果は以下のとおり、CPU温度が2℃ほど上昇するも、高負荷時でも少し離れれば音が聞こえないレベルまで静かになった。

ASUSTeKのファンコントロールユーティリティ「FanXpert」。今回はサイレントプロファイルを適用して静音化を試みた
使用したマザーにはケースファンコネクタが一つしかないが、ケースファンに付いていた分岐アダプタを活用して前面ファンと背面ファンを接続した
動作音とCPU温度

もっと予算をかけるなら

もう少し予算を追加できるというのであれば、システムSSDの容量を増やすのがよいかもしれない。現状の128GBでもアプリケーションのインストールには十分で、さらにクラウドサービスなどを活用すればデータの保存などに困ることはないが、256GBであればさらに余裕を持って運用できる。また、消費電力が気になるのなら、80PLUS認証取得電源で、できればGold以上のものを選択するとランニングコストを減らせるだろう。

Micron Technology Crucial MX100 CT256MX100SSD1
【コストパフォーマンスで選ぶならコレ】
Crucial MX100の256GBモデル。低価格ながら性能もそこそこ高いことから人気の高い1台だ
サイズ 鎌力ゴールド SPKRG-500
【高効率で省エネ性も抜群】
定格出力500Wの80PLUS Gold取得電源。安定性、静音性に優れる高品質モデルだ

【注意】オーバークロック動作により、CPUやマザーボード、メモリなどのパーツが破損する、もしくは製品寿命が短くなる恐れがあります。メーカーの保証外の動作であるため、オーバークロックが原因で不具合が起きても保証を受けることはできません。また、メーカー、編集部ともにオーバークロック設定や不具合に関する問い合わせにはお答えできません。ユーザーの自己責任でお試しください。


 このPCの構成が良いと思ったら、以下のボタンを押して投票してください(一人1回まで)。

 投票は本ページと、DOS/V POWER REPORT 2014年11月号の読者アンケート(同誌購入者のみ投票可能)で行なっています。
 DOS/V POWER REPORTの読者アンケートから投票された方には、抽選で3名様に「Intel Pentium G3258」をプレゼントいたします。

 投票結果はDOS/V POWER REPORT 2015年1月号(11月29日発売)にて発表する予定です。

DOS/V POWER REPORT 2014年11月号 読者アンケート


受付は2014年10月25日(土) 23:59までとなります



DOS/V POWER REPORT 11月号は9月29日(月)発売】

★第1特集「対決!金と銀のPC自作プラン」はもちろん、8月末に発売された「Haswell-E」の解説や、最新ビデオカードの特集、セミファンレス電源カタログ、新世代ベアボーンPC特集、橋敏也の改造バカ一台など、多数の記事を掲載

★ 紙版を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 紙版は小冊子「PCケース パーフェクトコレクション 160」付き

★ 電子版は割安な税別926円
★ 電子版では小冊子の電子版も完全収録

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(AKIBA PC Hotline!編集部)