パワレポ連動企画
PC自作トラブルシューティング
【保存版 PC自作マニュアル 2015(11)】
(2015/4/20 12:05)
こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、今回より「2015年5月号」の総力特集「保存版 PC自作マニュアル 2015」を掲載する。
今回は「自作PCの組み立てが終わったけどうまく動かない…」というときに確認するべき点をまとめた「PC自作トラブルシューティング」を掲載する。症状別に項目を分けてあるので、うまく動かないことがあったら該当する箇所を要チェックだ。
この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2015年5月号は全国書店、ネット通販にて絶賛発売中。58ページの大ボリュームで送る総力特集「保存版 PC自作マニュアル 2015」のほか、キャリアメールが必要ないならこれでいいんじゃないか?「知らなきゃ損するMVNO! 六つの格安SIMを比較する」、802.11nが普及してきたと思ったら、時代はすでに11ac?最新の通信事情に対応したネットワークアイテムを紹介する「有線・無線LANをもっとスマートに ネットワークまわりの便利アイテム大集合!」、やっぱりソフトウェアキーボードより使いやすい!「PCでもスマホ&タブレットでも大活躍! Bluetoothキーボードオールスターズ」など、特別企画も盛り沢山。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。
今号の特別付録は、Windowsをもっと便利に、さらに快適にするテクニックが満載の「自作PC がよくなるWindows設定集」。Windows7とは勝手が違うWindows8で困ったときに役立つ本だ。
- 保存版 PC自作マニュアル 2015 -
PC自作トラブルシューティング
組み立てたPCがうまく動かない……はこう直せ!
PC自作トラブルシューティング
ここではPC自作の初心者がつまずきがちなトラブルを集め、その解決方法を紹介する。起動不良、画面が表示されないといった場合は、まず接続まわりを確認しよう。
電源ボタンを押しても起動しない
・電源まわりの接続やピンヘッダケーブルを確認
まずはコンセントや電源ユニットなど、電源関連の接続をチェックしよう。電源ユニットの主電源スイッチがOFFのままになっているなど、ケアレスミスも多い。
次に、内部ケーブルの状況を確認しよう。ビデオカードやSerial ATAケーブルを接続するときにジャマになり、後で接続しようと思って外したATX24ピンケーブルが、そのままになっていることもある。
ピンヘッダケーブルも重要なチェックポイントだ。細くて四角いピンヘッダケーブルの接続部分には、ほかのパーツのようにフックがないため、簡単に外れてしまう。裏面でケーブルを整理する際、ピンヘッダケーブルを強く引っ張ると外れてしまうのだ。
起動してもすぐに電源が切れてしまう
・最小構成だけにして起動するかを確認
電源ボタンを押すと一瞬ファンが動作するが、電源がすぐに落ちてしまうこともある。これは、組み込んだパーツのいずれかに問題が起きているときの典型的な症状だ。まずは左で紹介している「最小構成」で、UEFIの画面が表示されるかどうかをチェックする。問題がなければ、「このほかのパーツ」が怪しい。最小構成でも同じ状況なら、その中のいずれかに問題が起きている可能性がある。
電源は入るが画面が表示されない
・ディスプレイまわりの接続状況や各種エラーメッセージをチェック
起動してファンは回るが、接続している液晶ディスプレイにUEFIなどの画面が表示されないときもある。
この場合は、まずディスプレイまわりの接続状況を確認しよう。初歩的なこととして、液晶ディスプレイの電源ケーブルや、ディスプレイケーブルの接続先を確認する。また補助電源が必要なビデオカードなら、電源ユニットのPCI Express電源ケーブルが接続されていないと、画面は表示されない。
また、この状態であれば、マザーボードが備えるエラーチェック機能や、起動不良の原因を調べる機能を使って、トラブルが発生しているパーツを調べることも可能だ。アッパーミドルクラスより上のマザーボードでは、起動中の状況を2桁のLEDで調べられる機能を搭載することが多い。
またビープスピーカーを接続しておけば、ビープ音の鳴り方のパターンから、トラブルの内容を推測できることもある。こうしたメッセージに従い、問題のあるパーツを交換するなどの対応を行ないたい。
中古マザーや友人から譲り受けたマザーボードの場合、古いUEFIの設定が原因で画面が表示されないことがある。その場合はCMOSクリアを行なって、初期状態に戻そう。
利用中に自作PCがフリーズする
・フリーズする状況を把握し冷却パーツの状態などを確認
OSやデバイスドライバをインストールしてようやく普通に使えるようになったと思ったら、突然フリーズするようになった。さまざまな原因が考えられるため、簡単に解決することは難しいトラブルだが、いくつかの手掛かりから解決の糸口を探ることは可能だ。
フリーズするタイミングが不定期なら、CPUやGPUの冷却不足という可能性がある。起動直後は問題ないが、使っていくうちに温度が上昇してフリーズ、というパターンだ。各部の温度をCPUIDの「HWMonitor」やマザーボードメーカーのユーティリティを使って確認し、温度が高過ぎる(CPUなら90℃以上、GPUなら100℃以上が目安)なら、ヒートシンクやファンの状況をチェックする。
特定のアプリや周辺機器を利用しようとするとフリーズする場合は、そのアプリや周辺機器のドライバに問題がある可能性が高い。メーカーから最新版をダウンロードし、アップデートしよう。
いずれにしても「フリーズが頻繁に起きる状況」をしっかりと把握しておくことが重要だ。再現性があるならば、そのときに使用していたソフトや、負荷がかかっているハードに原因がある可能性が高い。
デバイスマネージャーに不明なデバイスが残る
・適切なドライバをインストールしたり機能をUEFIで無効化したりする
Intelのチップセットを搭載したマザーボードで「PCIシンプル通信コントローラ」が残った場合は、「Intel Management Engine Interface」のデバイスドライバをインストールしよう。
また、「Intel Smart Connect Technology」がUEFIで有効になっている場合は、UEFIセットアップで無効化しておこう。
ベンチ結果が悪いような……
・SSDの接続ポートやメモリの設定を確認
最新のSSDを最大3GbpsのSerial ATA 2.5ポートに接続すると、シーケンシャルリード/ライト性能は仕様の半分程度まで低下してしまうことがある。Serial ATAケーブルがどこに挿さっているかを確認し、正しいポートに挿し直そう。
またメモリが正しく設定されていないため、低速で動作していることもある。UEFIから正しい設定に直しておこう。
動作音が大き過ぎるのでもっと静かにしたい
・ファンの回転数をツールで調整して静かに
動作音の一番大きな要因は、冷却ファンだ。ファンの回転数を落とすと風切り音も低減し、静かに利用できるようになる。Windows上で動作するファンコントローラから回転数を調整しよう。ただし回転数を落とし過ぎると、CPUやビデオカードの冷却が不十分になることもある。各部の温度をチェックしながら、最適な回転数を探りたい。
スピーカーからサウンドが出力されない
・コントロールパネルから「規定値」を設定する
液晶ディスプレイにHDMIケーブルで接続すると、HDMI経由でサウンドを出力するように設定されてしまうことがある。この状態だと、バックパネルのオーディオ出力コネクタにスピーカーを接続しても音が出ない。コントロールパネルの「サウンド」から、スピーカーを接続したサウンドデバイスを「規定値に設定」すると、音が出るようになる。
[Text by 竹内亮介]
【DOS/V POWER REPORT 2015年5月号は2015年3月28日(土)発売】
★総力特集「保存版 PC自作マニュアル 2015」
★特別企画「六つの格安SIMを比較する」「ネットワークまわりの便利アイテム大集合!」「Bluetoothキーボードオールスターズ」
★連載「最新自作計画」「POWER REPORT PLUS」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
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