パワレポ連動企画

AMDとIntelがガチでぶつかる価格帯
~ミドルレンジCPU対決その1 AMD A10-7860K編~

【PCパーツ無差別級対決(1)】

DOS/V POWER REPORT 2016年6月号

 こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2016年6月号」の総力特集「価格も新旧も関係なしの大激突! PCパーツ無差別級対決」を掲載する。

 PCパーツの世界は競争が激しく、ユーザーに選ばれる魅力的な製品を開発すべく各社ともしのぎを削っている。そのため、価格や性能の近い製品が増える一方だが、技術革新や独創的なアプローチによって従来の常識を覆すような製品が登場することもある。多様を極める製品の中からベストを見付け出すことこそが最高のPCを作ることにつながるわけだ。

 今月号の特集では、そんな“熱いライバル関係”、そして編集部が解釈する“新世代の対立軸”に注目し、「ミドルレンジ最強のCPU」や「新たな潮流を代表するPCケース」など、自作PCの現在を感じさせる多数のテーマを設定、選定した製品のレビューを掲載している。

 あなたが購入を検討している製品や比較対象の製品群は本当に自分に合っているのか、チェックをしながら読んでいただきたい。

 本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2016年6月号は全国書店、ネット通販にて4月28日(木)に発売。総力特集のほか、ARMプロセッサを搭載した電子基板をノートPCへ!「自分で作るRaspberry Piノート pi-top入門講座」(一部をWedで公開中)、PCに足りない機能をガチャンと追加「空いているスロットを有効活用 春の内蔵拡張カードコレクション」」、使いやすさは健康にも影響する「PCまわりの使いにくさ、もう放置しない! 今すぐ欲しい環境改善グッズ」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。

 今号の特別付録小冊子は新旧のインターフェース規格を解説した「インターフェース図鑑+インターフェース拡張パーツカタログ」。懐かしいものから現在主流の規格、マザーボードには搭載されているのにデバイスが登場しないものまで一挙掲載だ。


-PCパーツ無差別級対決-
ミドルレンジCPU対決 Part1 AMD A10-7860K~CPU&CPUクーラー編 その1~


第1部
CPU&CPUクーラー編

 CPUのライバル関係は複雑だが、今回はミドルレンジの代表とIntelの二つのプラットフォームに注目した。また人気の虎徹に対抗できそうなクーラーもチェック。

Part1 ミドルレンジCPU対決

この対決の見どころ AMDとIntelがガチでぶつかる価格帯

■AMDからの強力な刺客 AMD A10-7860K

■デュアルコアでどこまで戦える? Intel Core i3-6100

■ミドルのちょっと上の実力者 Intel Core i5-6400

 ハイエンドに比べるとじっくり比較される機会が少ないミドルレンジにフォーカスを当てる。Core i3-6100とAMD最新のA10-7860Kは価格帯が同じだけに力関係が興味深い。少し格上のCore i5-6400とあわせて取り上げる。性能、電力、どのような用途に向いているのか、それぞれの個性を明らかにする。

ミドルレンジCPU対決 その1
内蔵GPUとコスパが魅力の最新Aシリーズ

Advanced Micro Devices
A10-7860K

実売価格:14,000円前後

Specification
●CPUソケット:Socket FM2+●コードネーム:Godavari●コア数/スレッド数:4C/4T●動作周波数(Turbo CORE時最大):3.6GHz(4GHz)●2次キャッシュ:4MB●倍率アンロック:対応●内蔵GPU(SP 数):Radeon R7(512基)●内蔵GPU クロック:最大757MHz●製造プロセスルール:28nm●TDP:45W/65W●対応メモリ:DDR3-2133、2ch

TDP 65Wの最新ミドルレンジ 新設計の静音クーラーが付属

レッドファンの新クーラー
最上位の7890Kに付属する「Wraith Cooler」とはまた違う新型の静音クーラーが付属(右)。従来A10-7870Kに付属していたクーラー(左)よりコンパクトであり、赤色のファンも印象的だ
注:純正クーラーは性能は同じで製造元の異なる2種類のデザインがあり、パッケージを開封しないとどちらのクーラーが入っているかは分からない

 A10-7860Kは、2016年2月に投入されたばかりのAMDの最新ミドルレンジモデルだ。AMD Aシリーズの特徴である内蔵GPU重視の設計は健在で、グラフィックス性能の比較では同価格帯のCore i3はもちろん、現行のIntel CPUでは並ぶモデルはない。ただ、その性能を効果的に発揮するには利用メモリにも配慮する必要がある点は注意しておきたい。

 実測の消費電力はIntelのミドルレンジCPUに比べるとかなり高いが、付属のクーラーの性能がよく、静音性という点ではマイナスは少ない。手頃な価格も大いに魅力で、内蔵GPUシステム前提で3D性能を重視するなら検討の価値がある。(鈴木雅暢)

グラフィックス性能でIntelを圧倒
DDR3-2133メモリ使用時はCore i3に平均25%、フルHDでは30%以上の差を付けて圧勝している。ただ、メモリ性能に左右される点には注意。少し価格差があってもDDR3-2133、またはそれ以上を使いたい

【編集部の判定】

 新型CPUクーラーが付属する新モデル。クーラーに関してはIntel付属クーラー並みになった程度で特筆すべきものではないが、定評あるGPU性能に加えてCPUの動作クロックも高く、コストパフォーマンスはよい。

【検証環境】

<AMD環境>
マザーボード:ASUSTeK A88X GAMER(AMD A88X)、メモリ:AMD Radeon Memory R934G2130U1S(PC3-17000 DDR3 SDRAM 4GB×2)、ファン設定:Fan Xpert 2(ターボ ※標準では冷却不足のため)
< Intel環境>
マザーボード:ASUSTeK Z170-A(Intel Z170)、メモリ:Micron Crucial CT4K4G4DFS8213(PC4-17000 DDR4 SDRAM 4GB×2)、ファン設定:Fan Xpert 3(標準)
<共通環境>
グラフィックス機能:CPU内蔵、SSD:Micron Crucial m4 CT128M4SSD2(Serial ATA 3.0、MLC、128GB)、OS:Windows 10 Pro 64bit版、室温:25℃、暗騒音:30dB以下、アイドル時:OS起動10分後の値、最大:Fan Xpert 2/3で回転数最大時の値、動作音測定距離:バックパネルから10cm、電力計:Electronic Educational Devices Watts Up? PRO、騒音計:FUSO SD-2200

【問い合わせ先】

Advanced Micro Devices:0066-33-81265(日本AMD)/http://www.amd.co.jp/


[Text by 鈴木雅暢、編集部 遠山健太郎]


DOS/V POWER REPORT 2016年6月号は4月28日(木)発売】

★総力特集「価格も新旧も関係なしの大激突! PCパーツ無差別級対決」
★特別企画「自分で作るRaspberry Piノート pi-top入門講座」「空いているスロットを有効活用 春の内蔵拡張カードコレクション」「PCまわりの使いにくさ、もう放置しない! 今すぐ欲しい環境改善グッズ」
★連載「最新自作計画 ~最新AMD CPUで作るお手頃メインPC~」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
★ 特別付録「インターフェース図鑑+インターフェース拡張パーツカタログ」(雑誌のみ別途付録、電子版では本誌巻末に収録)

★ 雑誌を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 毎月700円(税込)で最新号が読める 直販電子版 月額プランも受付中
http://book.impress.co.jp/teiki/dvpr/2016-04-22-0000.php

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(AKIBA PC Hotline!編集部)