パワレポ連動企画

マザーボード100選 2015(5)
~ローエンド部門~

DOS/V POWER REPORT 2015年1月号

 このコーナーでは、こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の最新号と連動、同誌2015年1月号の特集記事「マザーボード100選 2015」をほぼまるごと掲載する。

 特集記事では、市場に流通しているマザーボード製品から5カテゴリー、100製品を選び、それぞれの推奨製品をDOS/V POWER REPORT編集部と執筆陣の投票で決定する。

 第五回目の今回は、10,000円未満で販売されているローエンドクラスのマザーボードを紹介、ノミネートされた15製品を解説する。

 なお、この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2015年1月号は、絶賛発売中。1月号では今回の特集のほか、“即戦力”になるフリーソフト特集、次期OS「Windows 10」Technical Preview使用レポート、髙橋敏也の改造バカ一台など、多数の記事が載っている。また、特別付録として「マザーボード&ベアボーン超図鑑 2015」と題した小冊子が付いてくるなど、盛りだくさんの内容だ。


- DOS/V POWER REPORT 2015年1月号 Special Edition -


10,000円未満のローエンド部門

 一転してmicroATX優勢となった今年のローエンド部門。新トレンドも登場し“安マザーは機能も少ない”という意識は取り去るべきだ。この変化を正しく理解せずして、今のマザーを語ることはできないのだ。

microATXの部門独占と新・低価格プラットフォームの参入

 この部門はよぶんな装備を排し、上位部門よりも調達コストの安い、あるいは機能的に限定されたコンポーネントを使うことでコストダウンを実現したマザーが揃う。上位部門よりも明らかにSerial ATAやUSB 3.0の搭載数が少なく、チップセットには昨年から存在するH81やB85といった低コストなものが採用される。

 とくに今回エントリーした製品はこれまでこのセグメントに食い込んでいたATXマザーが完全に姿を消し、microATXマザーだけで占められている。拡張スロットは最大4本だが、定番CPUにメモリ2枚、ストレージ2、3台に、場合によってはビデオカードを1枚、という定番構成ならば、この価格帯のマザーでもカバーできる。

 さらにマザーの価格は性能にほとんど影響しないという現状を考えれば、マルチGPUやRAID、極限OCといった明確な目的がない限りはこのセグメントでも十分戦力になる。

 そしてもう一つ見逃せないのは、AMDが低価格帯を狙い撃ちする「デスクトップ版Kabini」用のSocket FS1b(AM1)マザーの存在。搭載可能なクーラーはもとより、拡張性もかなり制限されているが、実売5,000円前後ときわめて安い。CPU性能はCore iシリーズに比べると大きく劣るが、用途を絞ったサブマシンとして活用するとおもしろい。

【この部門はココに注目!】

ポイント1 ローエンドでもOCに挑戦OK!

倍率ロックフリーのCPUを載せ、コアの倍率を上げる。基本手順は上位マザーでのOC手順となんら変わらない

 これまで倍率変更によるOCはZ97などの上位チップセット搭載製品にしか許されていなかった。しかしPentium G3258の発売を契機に、H81やB85搭載の低価格マザーでも事実上、OCが解禁された。

 しかしコストダウンや製品差別化の関係上、ローエンドでは上位マザーに比べ電源のフェーズ数やVRMの冷却力、電圧設定の自由度などがは最低限しか用意されていない。そのため、極限に迫るOCは難しいが、市販の空冷クーラーで維持可能なOCであれば、ムリに高価なZ97マザーを買う必要はない。

マザーボードのグレードによるPentium G3258 OC動作の違い
安いなりの長所と短所も理解しよう
H81マザーなら高級Z97マザーの1/3程度でOC環境が手に入るが、高負荷時のCPU温度はZ97マザーのほうが低く、安心感がある。極限は難しいが、手軽なOCなら低予算でも挑戦できる

【検証環境】

マザーボード:ASUSTeK Z97-DELUXE(NFC& WLC)(Intel Z97、基板はZ97-DELUXEと同一)、ASUSTeK H81M-A(Intel H81)、メモリ:サンマックス・テクノロジーズ SMD-16G28CVLP-16K-Q(PC3-12800 DDR3 SDRAM 4GB×4 ※2枚のみ使用)、グラフィックス機能:CPU内蔵、SSD:OCZ Vector 150 VTR150-25SAT3-240G(Serial ATA 3.0、MLC、240GB)、電源:Enermax REVOLUTION87+ ERV750AWT-G(750W、80PLUS Gold)、CPU クーラー:Thermalright SilverArrow IB-E Extreme、OS:Windows 8.1 Pro 64bit 版、電力計:Electronic Educational Devices Watts Up? PRO、室温:26℃

ポイント2 スロットや端子類の数は必ずチェック、独自機能があれば注目すべし!!

この価格帯では、チップセットの制限やコストからSerial ATA 3.0のポート数は少ない。用途と構成を考慮して検討したいポイントだ

 microATXマザーはサイズの制約からとくにメモリスロットやSerial ATA 3.0ポートなどの搭載数がATXのものより少なくなりがち。スロットや端子数は将来の拡張プランを左右するためよく吟味しよう。また、省電力設計や大型ヒートシンクなど、厳しいコスト的な制約の中でも独自機能を盛り込んだ製品も存在する。細部のスペックを重視するか、独自機能を重視するか、しっかり考えて製品を見ていこう。

製品によるスロットや端子類の数の違い

単純なスペックよりも独自色に票が集まる

 今回ローエンド部門にエントリーしたマザー全15製品のうち、執筆陣および編集部の票を獲得したのは8製品。実売5,000円前後のSocket AM1マザーにも票を獲得する製品が出たが、8,000円から9,000円前後の価格帯の製品に票の大半が集中している点にまず注目したい。

 ただし、単純に高機能なチップセットや豊富なインターフェースを搭載したマザーが強いというわけではない、というのがこの部門のおもしろいところ。今回もっとも票を集めたのがIntel系ではもっとも安価なH81をベースにした「H81M ECO」であることを見ても、チップセットのグレードよりもメーカー独自色が票を集めたことがうかがえる。

 AMD系マザー全体の得票数が3票と少ないのは残念だが、AMD系5製品中3製品が設計差異の見いだしにくいSocket AM1であることを考えると、仕方のない結果とも言える。

得票のあった製品

オレはこんな基準で評価した!

・ITライター 加藤勝明
この部門は、搭載するチップセットによって製品の傾向が違うため、まず搭載チップセットごとに、品質、機能、コストパフォーマンスをチェックし、製品をピックアップした。そして製品コンセプトを十分考慮しながら、製品としての完成度の高いものを選んでいる。

・ITライター 滝 伸次
ローエンドマザーボードは、機能、価格など何に重きを置くかで各製品の評価は大きく変わる。明確なビジョンがある人は目的に合ったものを選べばよい。ここでは製品選択に迷ってしまう人向けに、多くの人が満足できる品質、機能を持っているかという点をチェック。さらに価格とのバランスを考慮して評価した。

・ITライター 竹内亮介
ローエンドでもほぼすべてのマザーでSerial ATA 3.0やUSB 3.0ポートが標準装備となり、違いが分かりにくくなっている。そんな中ではっきりとしたコンセプトを打ち出すマザーや、ほかのマザーにはないインターフェースを搭載する製品を評価した。

[Text by 加藤勝明]


マザーボード100選 2015
ローエンド部門 ノミネート製品解説

Micro-Star International H81M ECO(実売価格:8,000円前後)

省エネ性重視というマザーの新境地を開拓
LGA1150/Intel H81/microATX

 PCの消費電力を減らすには、マザーボードの選択においても吟味が必要。マザー上に搭載されるパーツも通電時に電力を消費するからだ。

 この「H81M ECO」は、同社の省エネ化への情熱の結晶と言うべき製品だ。3フェーズ電源にメモリスロット2本、Serial ATAは4ポートと装備はシンプルだが、基板の要所要所にデバイスの電源を切るためのチップが組み込まれている。このチップの制御を同梱のユーティリティ「ECO CENTER PRO」で制御することで、通常のマザーでは不可能なデバイス単位での節電が可能になるのだ。

 ファンの電源やオンボードサウンド、あるいはフロントUSBといったデバイスを切るだけでも数W~十数Wの節電効果が見込める。デバイスの電源を切ってもCPUの性能などには影響しないため、省電力でもシステムのパワーが損なわれることはない。さらにこのユーティリティの設定はUEFIに保存できるため、一度Windows上で設定すれば、再インストール後でもすぐ同じ設定で機能する。

 こうした独自設計のおかげでB85マザーに手が届く価格になってしまった点だけが惜しいところだが、付加機能という概念が希薄なローエンド帯に、省エネ重視という新しいジャンルを開拓した点は大いに称賛したい。([Text by 加藤勝明])

デバイス単位で節電
節電設定を行なう「ECO CENTER PRO」。デバイスに加え、HDDアクセスやLANポートなどのLEDまで止めることが可能だ
省電力性も高いIntel製LANチップ
定番RealtekではなくIntel製「I218-V」。ミドルレンジマザーの定番だが、省電力性も高いのが採用の理由と考えられる
I/Oパネル部

その他ITライターによる評価

・滝 伸次
【性能を維持したまま省電力化できるのがよい】
本機の魅力は性能を犠牲にすることなく省電力化を図れる点にある。従来製品でも省電力化を図れるものはあったが同時に性能も下がってしまうという欠点があった。本機は、配線、部品の選別など、設計の段階から徹底して省電力にこだわったと言うが、その努力は見事にその性能に結実している。

・竹内亮介
【分かりやすいコンセプトと確かな効果】
スペックが横並びのローエンドモデルではめずらしく、「エコ」というコンセプトをはっきりと打ち出している。設定は分かりやすく、確かな効果がある。上位チップセットも含め、このコンセプトをさらに広く展開してほしい。

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-12800 DDR3 SDRAM×2(最大16GB)、ディスプレイ:HDMI×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 2.0 x16×1、PCI-E 2.0 x1×2、PCI ×1、主なインターフェース:SATA 3.0×2、SATA 2.5×2、USB 3.0×4、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T
×1

ASUSTeK Computer B85M-E(実売価格:9,000円前後)

低価格ながら装備に工夫を凝らし利便性を重視
LGA1150/Intel B85/microATX

 一見スタンダードな設計だが、デバイス利用を制約しない設計がこのマザーの長所。このクラスの製品では、拡張スロットがPCI Express 2.0 x1かPCIのどちらかになりやすいが、本製品はわざわざASMedia製ブリッジチップ「ASM1038」を搭載して両立させている点は◎。DisplayPortを搭載している点も高評価の理由だ。Web投票でも評価を集め2位を獲得。([Text by 加藤勝明])

I/Oパネル部

その他ITライターによる評価

・滝 伸次
十分な品質、ローエンドとしては充実したインターフェース、使いやすい拡張スロット構成など、全体的に欠点がなく、バランスよくまとめられている。独自ユーティリティが充実している点も魅力。

・竹内亮介
ローエンドモデルでDisplayPortを搭載する製品はめずらしい。フルHD以上のディスプレイを接続したいならオススメだ。ただ、4Kディスプレイとの接続ではスムーズな60Hz表示が行なえないのは残念。

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-12800 DDR3 SDRAM×4(最大32GB)、ディスプレイ:DisplayPort×1、HDMI×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×1、PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×1、PCI×1、主なインターフェース:SATA 3.0×4、SATA 2.5×2、USB 3.0×4、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T×1

BIOSTAR Group H81MHV3 Ver. 7.0(実売価格:6,500円前後)※1

規格の隙を突く“変わり種”の小型マザー
LGA1150/Intel H81/microATX

 規格上はmicroATXだが、拡張スロット固定部が2本分あるMini-ITXケースにも入るという規格の隙間を見事突く製品。低価格Mini-ITX自作の幅を広げられる点を高く評価した。大型空冷クーラーも付けやすく使い勝手もよいが、PCI Express 2.0x16スロットが外側にあり、Mini-ITXケースでは2スロットのビデオカードが挿せないことが画竜点睛を欠くと言うべきか。([Text by 加藤勝明])

I/Oパネル部

その他ITライターによる評価

・滝 伸次
シルバーレコメンドを獲得したのは玄人好みだからか。電源コネクタの位置などレイアウトにクセがあるので、使うPCケースによっては非常に組みにくいと思う。使いこなしを楽しめる上級者向けの1枚だ。

・竹内亮介
小型PCマニアとしては、どうしても心をくすぐられる1枚だ。本気でMini-ITXケースに収めて運用するなら、パーツ構成をかなり吟味する必要はあるが、むしろそれを楽しむくらいの余裕が欲しい。

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、メモリスロット:PC3-12800 DDR3 SDRAM×2(最大16GB)、ディスプレイ:HDMI×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 2.0 x16×1、PCI-E 2.0 x1×1、主なインターフェース:SATA 3.0×2、SATA 2.5×2、USB 3.0×2、USB 2.0×6、 LAN:1000BASE-T×1

※1 12月10日14時更新 記事初出時、実売価格に誤りがございました。お詫びして訂正いたします。

ASRock B85M Pro4(実売価格:9,000円前後)

安価でも機能をあきらめたくないなら
LGA1150/Intel B85/microATX

 CPUの電源が4フェーズなのを除けば、メモリスロット4本にファン電源5基と、安価ながら上位ATXマザーに迫る装備。とくに冷却重視の人にオススメしたい。([Text by 加藤勝明])

 各種ポート/スロット数も十分に確保されており、ハデではないがムダのない手堅い作り。Web投票で1位になったのはこの辺りが一般ユーザーに広く支持されたためか。([Text by 内田泰仁(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、Xeon、メモリスロット:PC3-12800 DDR3 SDRAM×4(最大32GB)、ディスプレイ:HDMI×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×1、PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI×2、主なインターフェース:SATA 3.0×4、SATA 2.5×2、USB 3.0×4、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T×1

ASUSTeK Computer B85M-K(実売価格:6,500円前後)

実務系PCの低予算自作に適した構成
LGA1150/Intel B85/microATX

 遊びの少ない実用性重視の設計だが、今時HDMI出力を持たないのはどうか。ホームシアターPC的な使い方をする場合に音声出力の配線も必要なのが残念だ。([Text by 加藤勝明])

 バックパネルの構成などを見ると、いかにも本来のB85のターゲットであるビジネス用途という印象。飛び抜けたものはないが価格の安さと品質は堅実な実用PC向き。([Text by 内田泰仁(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-12800 DDR3 SDRAM×2(最大16GB)、ディスプレイ:DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×1、PCI-E 2.0 x1×2、主なインターフェース:SATA 3.0×4、SATA 2.5×2、USB 3.0×4、USB 2.0×6、 LAN:1000BASE-T×1

GIGA-BYTE TECHNOLOGY GA-B85M-D3H(rev. 1.0)(実売価格:8,500円前後)

耐久性・安定性を最大限確保した重厚な作り
LGA1150/Intel B85/microATX

 無難な設計だがVRMに重厚なヒートシンク、GIGAお得意の高耐久設計を盛り込む濃厚さは評価。ただしここまで盛り込むならファン電源を3基より多くしてほしかった。([Text by 加藤勝明])

 ローエンドながら存在感のあるVRMヒートシンクを搭載。USB 3.0周辺の安定・安全設計など、自作マニア以外の人にもメリットとなる特徴もあり、見た目以上に万人向け。([Text by 内田泰仁(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-12800 DDR3 SDRAM×4(最大32GB)、ディスプレイ:HDMI×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×1、PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI×2、主なインターフェース:SATA 3.0×4、SATA 2.5×2、USB 3.0×4、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T×1

ASRock H81M(実売価格:7,500円前後)

拡張スロットを最大限に確保したH81マザー
LGA1150/Intel H81/microATX

 Serial ATAとメモリスロットは少なめだが低予算自作ならこれで十分。拡張スロットが合計4本あるため、テレビ録画機的な運用をしたい人には結構使えそうな印象。([Text by 加藤勝明])

 H81マザーながら拡張スロットの本数を揃えるため、さまざまな用途への利用が考えられる。PCIデバイス資産を活用しつつ低価格なPCを組みたい人は要チェック。([Text by 内田泰仁(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、Xeon、メモリスロット:PC3-12800 DDR3 SDRAM×2(最大16GB)、ディスプレイ:HDMI×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 2.0 x16×1、PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI×2、主なインターフェース:SATA 3.0×2、SATA 2.5×2、USB 3.0×4、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T×1

ASRock H81M-HDS(実売価格:6,500円前後)

拡張スロットもバッサリ落としたシンプル構成
LGA1150/Intel H81/microATX

 「H81M」との相違点は拡張スロットの構成とCPUの電源コネクタ形状程度。Serial ATAコネクタがこの位置だと配線の取り回しがめんどうなのは気に留めておきたい。([Text by 加藤勝明])

 H81Mから拡張スロットを減らしコストダウンを図り、サイズがわずかに小さい。価格差は大きくないが、シンプルにH81の低価格マシンを組みたいならこちらでも十分。([Text by 内田泰仁(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、Xeon、メモリスロット:PC3-12800 DDR3 SDRAM×2(最大16GB)、ディスプレイ:HDMI×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 2.0 x16×1、PCI-E 2.0 x1×1、主なインターフェース:SATA 3.0×2、SATA 2.5×2、USB 3.0×4、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T×1

ASUSTeK Computer H81M-A(実売価格:6,000円前後)

前面USB 3.0は不要という潔い設計
LGA1150/Intel H81/microATX

 スロットをPCI Expressに統一した点は今時のマザーとして評価できる。USB 3.0のピンヘッダ非搭載なのは欠点でもあるが、古めのPCケースと組み合わせるとよいかも。([Text by 加藤勝明])

 ASRockの2製品はUSB 3.0ポートが4基あったが、本製品はH81の仕様どおりの2基のみ。シンプルな作りで、H81マザーの基本であるスタンダードな製品だ。([Text by 内田泰仁(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-12800 DDR3 SDRAM×2(最大16GB)、ディスプレイ:HDMI×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 2.0 x16×1、PCI-E 2.0 x1×2、主なインターフェース:SATA 3.0×2、SATA 2.5×2、USB 3.0×2、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T×1

Micro-Star International H81M-P33(実売価格:5,000円前後)

LGA1150用では最安クラスのお買い得な1枚
LGA1150/Intel H81/microATX

 拡張スロット少、前面USB 3.0やHDMI出力なし、と装備や拡張性では大きく劣るものの、H81マザーにしては実に安い。割り切りのよさという点では評価すべき1枚だ。([Text by 加藤勝明])

 今回掲載したH81マザーの中では最安値。構成はきわめてシンプルだが、HDMIまでないのは若干不満。スタンダードな製品からさらにコストダウンしたもの、と言えそうだ。([Text by 内田泰仁(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron、メモリスロット:PC3-12800 DDR3 SDRAM×2(最大16GB)、ディスプレイ:DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 2.0 x16×1、PCI-E 2.0 x1×1、主なインターフェース:SATA 3.0×2、SATA 2.5×2、USB 3.0×2、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T×1

Micro-Star International A88XM-E45(実売価格:8,500円前後)

コスパ良好で大盛り装備が光る
Socket FM2+/AMD A88X/microATX

 バックパネルやオンボード装備、とくにストレージまわりの拡張性が高い点は素晴らしい。装備にハデさはないが、ポイントは外していない設計は高く評価したい。([Text by 加藤勝明])

 この価格帯のマザーとしては、Serial ATA 3.0、USB 3.0の数は十分で、拡張性に不満は少ない。低価格なKaveriと組み合わせたPCを組みたいときに魅力的な製品。([Text by 内田泰仁(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:A10、A8、A6、A4、メモリスロット:PC3-17000 DDR3 SDRAM×4(最大64GB)、ディスプレイ:HDMI ×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 3.0※ x16×1、PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×1、PCI×1、主なインターフェース:SATA 3.0×8、USB 3.0×6、USB 2.0×6、 LAN:1000BASE-T×1

Micro-Star International A78M-E35(実売価格:7,500円前後)

拡張スロットは少なめでコスパはイマイチ
Socket FM2+/AMD A78/microATX

 「A88XM-E45」より1,000円程度安いだけだが、拡張性が大きく制限されている。1円でも安くすませたいならともかく、コスパ重視なら割に合わない設計だ。([Text by 加藤勝明])

 1世代前のA78チップセット製品のため、実売価格は手頃。ただ、A88X搭載製品との価格差は小さく、そのわりにスロットやポートの数に差が付いている点は考えどころ。([Text by 内田泰仁(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:A10、A8、A6、A4、メモリスロット:PC3-17000 DDR3 SDRAM×2(最大32GB)、ディスプレイ:HDMI×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 3.0 x16×1(※Socket FM2+ CPU使用時)、PCI-E 2.0 x1×1、PCI×1、主なインターフェース:SATA 3.0×6、USB 3.0×4、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T×1

ASRock AM1B-MDH(実売価格:5,000円前後)

AM1では少しの機能差が大きな差となる
Socket AM1/-/microATX

 PCI Expressスロットがほかの2製品より少ないが、このクラスでそこを問うのはナンセンス。むしろUSB 3.0ピンヘッダのパターンがあるのに活かせていない点を嘆きたい。([Text by 加藤勝明])

 格安のAM1マザーだが、ASRockおなじみの各種保護機能を搭載し、耐久性を考慮した設計。ポート類のレイアウトも標準的で不便がなく、堅実な作りの製品だ。([Text by 内田泰仁(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Athlon/Sempron、メモリスロット:PC3-12800 DDR3 SDRAM×2(最大32GB)、ディスプレイ:HDMI×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×1、主なインターフェース:SATA 3.0×2、USB 3.0×2、USB 2.0×8、LAN:1000BASE-T×1

ASUSTeK Computer AM1M-A(実売価格:5,000円前後)

AM1マザーでは屈指の拡張性を誇る1枚
Socket AM1/-/microATX

 ほかのAM1マザーにはないUSB3.0ピンヘッダを備える。ただ、中央に配置されているため太いUSB 3.0ケーブルを美しく引き回すのがめんどうなのが難点かも。([Text by 加藤勝明])

 ASUSTeKらしい品質重視設計はAM1でも同様で安心。Web投票で上位にAM1マザーが2製品入っているが、拡張性でリードしたためこちらの順位が上となったか。([Text by 内田泰仁(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Athlon/Sempron、メモリスロット:PC3-12800 DDR3 SDRAM×2(最大32GB)、ディスプレイ:HDMI×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×2、主なインターフェース:SATA 3.0×2、USB 3.0×4、USB 2.0×8、LAN:1000BASE-T×1

GIGA-BYTE TECHNOLOGY GA-AM1M-S2H(rev. 1.0)(実売価格:5,000円前後)

ケーブル配線に一長一短あるパーツ配置
Socket Am1/-/microATX

 ATX12Vが一般的なマザーに近い位置にあり、裏面配線に適応させやすい点は○。Serial ATAコネクタは組む際ジャマな位置だが、着脱がしやすいよう配慮されている。([Text by 加藤勝明])

 仕様はごく標準的なAM1マザー。大型のCPUクーラーを使うプラットフォームではないとはいえ、中央のSerial ATAコネクタはケーブルの引き回し的に若干不満。([Text by 内田泰仁(パワレポ編集部)])

I/Oパネル部

【Specification】

対応CPU:Athlon/Sempron、メモリスロット:PC3-12800 DDR3 SDRAM×2(最大32GB)、ディスプレイ:HDMI×1、Dsub 15ピン×1、拡張スロット:PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×2、主なインターフェース:SATA 3.0×2、USB 3.0×2、USB 2.0×8、 LAN:1000BASE-T×1



DOS/V POWER REPORT 2015年1月号は11月29日(土)発売】

★第1特集「マザーボード100選 2015」はもちろん、"即戦力"になるフリーソフト特集、次期OS「Windows 10」Technical Preview使用レポート、髙橋敏也の改造バカ一台など、多数の記事を掲載

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(AKIBA PC Hotline!編集部)