パワレポ連動企画
Windows 10で何が変わる? その3
~マップ/Grooveミュージック/フォト/Office~
【即効! Windows 10×PC自作(8)】
(2015/8/10 11:30)
こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2015年9月号」の第一特集「新OSがあなたのマシンを変える 即効!Windows 10 × PC自作」を掲載する。
第八回目ではオフライン対応が待ち遠しい「マップ」、高音質フォーマットをサポートした「Grooveミュージック」、手軽に画像を表示できる「フォト」、そしてスマートフォンや8インチ以下のタブレットなら無料で使える「オフィス」を解説する。
この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2015年9月号は全国書店、ネット通販にて7月29日(水)に発売。ついに発売されるWindows 10を解説した第一特集のほか、頻繁に買い換えるものではない電源ユニット、カタログや口コミだけでは分からない部分を徹底解析する第二特集「出力だけじゃない! 効率だけじゃない! 2年後に後悔しない電源」、二次元世界の嫁の写真(イラスト)もきれいに拡大!「“最新ハードによる”waifu2x活用講座」、容量も重要だけど、やっぱり品質にも気を遣いたい「安くなった高性能、高品質メモリを狙え! DDR4/DDR3メモリコレクション2015」、MVNOのお供に選べるスマホ「選べる自由とハイコスパをその手に! すぐ買えるSIMフリースマホ」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。
今号の特別付録は高音質、ハイレゾ対応、デザイン性、コストパフォーマンス、多彩なニーズに応えます!「サウンドデバイス大全2015」だ。
- Windows 10で何が変わる? その3 ~マップ/Grooveミュージック/フォト/Office~ -
使い勝手をきめ細かく改善
マップ
旅行や出張で知らない場所におもむいたとき、あると便利なのが地図アプリで、Windows 10ではマップとして提供されている。ライバルであるGoogleマップに対抗するべく、従来のバージョンから大きく進化している。
Windows 8.1から組み込まれるようになった「地図」アプリは、Windows 10でも「マップ」アプリとして継承されている。使い勝手が向上し、地図を回転したり傾けたりできるようになったほか、一部の都市のみではあるが、3D表示もサポートしている。
Windowsストアアプリがウィンドウ表示になったことで、インターフェースにも手が加えられている。「検索」や「ナビ」、「お気に入り」、「3Dの都市」といった項目が並ぶメニューアイコンをウィンドウ左側に配置するほか、右端には地図の表示方法を変更するためのボタンが用意されている。右下にある「…」メニューには、地図を印刷するための項目もある。
地図データのダウンロードも可能になったが、残念ながら日本の地図は現時点ではダウンロード未対応。地図データをダウンロードできれば、インターネットに接続できない環境でも地図を見られるようになるため、ぜひ日本での対応も実現してほしい。
ポイント1 地図の表示方法を柔軟に指定可能になった
回転や傾けに対応したことで、たとえば自分が進む方向が上になるようにしたり、斜め上から俯瞰するように地図を見たりできる。航空写真の回転/傾けにも対応する。北を真上に戻すボタンも用意されている。
ポイント2 地図データのダウンロードに対応
地図データをダウンロードすることが可能になり、インターネットに接続されていない状態でも地図を見ることができるようになった。ただし日本の地図データはダウンロードできないのが残念。
AppleロスレスやFLACをサポート
Grooveミュージック
PCを音楽再生のプレイヤーとして利用するユーザーが増えている。こうした流れに追従するべく、高音質のファイルフォーマットをサポートしたのが「Grooveミュージック」だ。
音質が劣化してしまう非可逆圧縮ではなく、音質の劣化がない可逆圧縮のファイルフォーマットを採用する音楽配信サービスが続々と登場している。従来のWindowsに付属していた「Windows Media Player」、あるいはWindowsストアアプリの「ミュージック」はこれらのファイルフォーマットを再生できなかったが、Windows 10にはAppleロスレスやFLACをサポートした「Grooveミュージック」が含まれており、別途アプリをインストールすることなく高音質な音楽を楽しめるようになった。
プレイヤーとしての機能はごくシンプルで、「アルバム」と「アーティスト」、「曲」のいずれかから再生したい曲を選択する。シャッフルやリピート再生にも対応するほか、再生リスト(プレイリスト)の作成も可能だ。
なおエンコードの機能はないため(ビルド10166時点)、CDから音楽を取り込むにはWindows Media Playerを使う必要がある。
ポイント1 FLACやAppleロスレスに対応
オリジナルの音質を損なうことなく再生することができる、可逆圧縮のAppleロスレスやFLACをサポートした。なおDRMによる保護が行なわれていなければ、iTunes Storeなどで購入した楽曲も当然再生できる。
ポイント2 シンプルで使いやすいインターフェース
音楽を再生することに特化しているため、インターフェースがシンプルで直感的に操作できる。ただCDを取り込むための機能がないなど、開発途上という印象を受ける部分もある。今後のバージョンアップに期待したい。
アルバム自動作成機能を追加
フォト
Windows標準のビューアーで、RAW形式の画像の表示や編集にも対応している「フォト」は、Windows 10においてベストショットを自動で選択してアルバムを作成する機能が追加された。
デジタルカメラで撮影した写真など、画像を表示するためのビューアとして、Windows 10に組み込まれているのが「フォト」だ。Windows 8.1と同様、RAWファイルの表示に対応しているほか、画像の回転や切り抜き(クロップ)、赤目補正、フィルタの適用といった編集機能を備えている点も同様だ。
新たに追加されたのは「アルバムの自動作成」機能で、これは「ピクチャ」フォルダに保存している写真の中からベストショットを自動で選択してアルバムを作成してくれるというもの。どのような基準で選んでいるのかは不明だが、その日にどんな写真を撮影したのかを素早く把握できるのは便利だ。作成されたアルバムに、手動で写真を追加することもできる。
ポイント1 RAW形式の画像も編集できる
回転やトリミングといった基本修正、色調を変えられるフィルタ、明るさやコントラスト、彩度の調整など、最低限のレタッチ機能は備えている。RAW形式の画像の編集も可能だ。
8型タブレットなら無料で使える
Office for Windows 10
ユニバーサルWindowsアプリ版のOfficeがついに登場した。通常のOfficeアプリケーションと比較すると機能は少ないが、基本的なドキュメントの編集であれば問題なく使える。
スマートホンおよび8型以下のタブレットであれば無償で提供される、ユニバーサルWindowsアプリ版のビジネススイートが「Office for Windows 10」である。現時点ではWord MobileとExcel Mobile、PowerPoint Mobileをストアアプリを使ってダウンロードできる。利用できる機能は決して多くはないが、たとえばWordならワープロとしての基本機能のほか、表や画像の挿入、コメントの追加や変更履歴の記録といった校閲関連の機能など、よく利用する機能を一通りサポートしている。本格的に書類を作成するといった場面でなければ十分に使えるだろう。なおクラウド上にメモを保存できる「OneNote」は、デスクトップPCでも無料で利用可能だ。
ポイント1 インターフェースをタブレットに最適化
指で画面に直接触れるタブレットでも使いやすいように、インターフェースが最適化されているOffice for Windows10。WordやExcelなどで作成したファイルのビューアとしても活用できる。
ポイント2 OneNoteを使ってクラウドでメモを共有
デスクトップPCでも無料で使える「OneNote」は、Windows 10に最初から組み込まれている。手軽にメモを作成可能なほか、クラウドを介してPCとスマートホンなどでメモを共有できるのが便利。
※掲載されている画面はすべてWindows 10 Insider Previewビルド10240のものです。
[Text by 川添貴生]
【DOS/V POWER REPORT 2015年9月号は2015年7月29日(水)発売】
★第1特集「新OSがあなたのマシンを変える 即効!Windows 10 × PC自作」
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