価格帯別マザーボード対決その1 ～ハイエンドZ170マザー代表編～

高級＆ミドルレンジZ170 ／高機能H170対決 その1
“ZならOC”を体現するハイエンドZ170マザー

■Micro-Star International
Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITION
実売価格：40,000円前後

Specification
●フォームファクター：ATX●CPUソケット：LGA1151●対応CPU：Core i7/i5/i3、Pentium、Celeron● チップセット：Intel Z170●メモリスロット：PC4-28800 DDR4 SDRAM×4（最大64GB）●ディスプレイ：DisplayPort×1、HDMI×2●拡張スロット：PCIE 3.0 x16×3（x16/－/－、x8/x8/－、x8/x4/x4で動作）、PCI-E 3.0x4（x16形状）×1、PCI-E 3.0 x1×3●主なインターフェース：M.2（PCI-E 3.0 x4またはSATA 3.0接続）×2、SATA Express×2、SATA 3.0×4、USB 3.1（Type-A）×2、USB 3.0×7、USB 2.0×7● LAN：1000BASE-T×1
※PCI-E＝ PCI Express、SATA＝Serial ATA、USBポートの数はピンヘッダ含む、USBコネクタ形状を明記していないものはType-Aまたはピンヘッダ、SATA Express×1はSerial ATA×2としても使用可能

常用OCに対応する高耐久仕様はスタンダードモデルにない魅力

　本機はMSIのゲーミングシリーズにおけるOC機能強化型モデルだ。大会で記録を競い合うオーバークロッカーのニーズに応えるべく開発したというだけあり、高効率で低発熱のDrMOS、220℃の高温下でも動作するというチタン製チョークコイルなどの高級部品を採用した16フェーズ構成のデジタル電源回路を搭載するなど、そのハードウェア仕様はミドルレンジクラスとは一線を画したもの。CPUの外部クロックや倍率をリアルタイムに調整できる「Direct OC」やOSが起動するまでは低クロックで動作させる「Slow Mode」などOCに役立つ機能も満載されている。

　スタンダードモデルでもOCを行なうことはできるが、高クロックでの常用OCを考えるなら本格OCモデルがやはり必須。拡張機能も充実しており、使い勝手のよい高級マザーが欲しい人にも向く。（滝 伸次）

ハンパなOCじゃ気がすまないあなたのための機能を満載

CPUの外部クロックや倍率をリアルタイムで変更できるスイッチなどを搭載した「OC DASHBOARD」。基板に装着してもケーブルで引き出しても使える

多彩なインターフェースを装備している

ハイエンドモデルならではの堅牢な電源回路

M.2スロットを2基搭載、USB 3.1も2基（Type-A×2）搭載するなどインターフェースが充実している点も魅力

VRMはデジタル制御の16フェーズ構成。最大60Aの電力供給が可能なDrMOSやタンタルコンデンサなどの高級部品が安定したOCを可能とする

OC耐性が高いので簡易OC機能でも十分楽しめる

本機には基板上のダイヤルで7段階のレベル（4.3～5GHz）を選択するだけでOCを行なうことができる「Game Boost」という機能が用意されている。Core i7-6700K（4GHz）で試したところ、レベル8の4.8GHz（100MHz×48）までOCすることができた。使用したCore i7-6700Kは空冷では4.6GHzまでしかOCできないことが多いので本機のOC耐性はかなり高いと見てよさそうだ

【編集部の判定】

　オーバークロック時の安定性は定格時の余裕にもつながる。唯一無二のデザインも魅力的だし、付属品も実用的。

　USB Type-Cコネクタを搭載していないことは残念だが、後から拡張カードで対応することもできる。

[Text by 滝 伸次]