eスポーツ結果レポート：
最下位ApeXがFMに肉薄、大接戦で負けるも熱い戦いに、
そしてRPGが「リーグ1位ほぼ確定」

ランキング最下位ながら大健闘を見せたApeX R Gaming。来週はどんな戦いを見せてくれるのか、非常に楽しみなチームである。

同率1位の場合、「K-D」数つまり、「キル数」マイナス「デス数」により勝敗が決定するため、現時点でRPGの1位が非常に濃厚である。両チームの「K-D」数はFMが37、RPGが91。

　League of Legendsの6チームが総当たりで戦う「eスポーツ」日本独自リーグ「LEAGUE OF LEGENDS JAPAN LEAGUE 2015」（以下LJL）シーズン2。今週はラウンド9が行われ、「1位争い」と「4位争い」に注目が集まった。

　ラウンド9で勝利したのはRabbitFive（以下RF）、DetonatioN FocusMe（以下FM）、Ozone Rampage（以下RPG）。対戦相手より上位ランクのチームが順当に勝ったかたち。

　ランキングは前ラウンドと変動はなく、ラウンド9ではまずImmortals 7th heaven（以下7h）が3位で確定。プレイオフを戦うこととなった。次いで4位のRF、5位のCROOZ Rascal Jester（以下RJ）も確定し、既に最下位確定のApeX R Gaming（以下ApeX）とあわせ、3～6位が決まったかたち。

　残る「1位争い」は最終ラウンドの直接対決である「RPG対FM」に持ち越されてはいるものの、RPGの1位もほぼ確定。というのも、最終戦でOzone Rampageが敗北しても、同率時の勝敗を決める「キル数」マイナス「デス数」の数字は大幅にRPGが優位だからだ。

　では、それぞれの試合について詳しく見ていこう。

第1試合：RabbitFive(○) vs CROOZ Rascal Jester

試合開始28分、RabbitFiveが視界の優位をうまく活かしてバロンを確保した。

ADキャリーZerost選手の復帰により、Estelim選手もミッドに復帰。久しぶりにフルメンバーでLJLを戦ったRabbitFive。

　現在ランキング4位のRFと5位のRJの「4位争い」直接対決である。前回ラウンド4ではRFが勝利しており、今年の通算対戦成績で見ても3：0でRFがリードしている。しかしRJも徐々に実力をつけてきており、非常に楽しみな対戦となった。

　序盤からトップレーンでRFがやや優位、ボットレーンでRJがやや優位な状況となる。試合開始9分、RJがガンクを成功させてドラゴンを確保したが、両チームの小競り合いがあちこちで繰り広げられる展開に。中盤になるとRFがオブジェクトを着実に確保し始め、28分にはRFが視界の優位を活かしてバロンを確保。30分が経過するとRFがインヒビターを次々と破壊し、集団戦にも勝利。そのまま攻め込んでネクサスを破壊したRFが勝利した。

　これによりRFが4勝目をマークし、シーズン2のランキングは4位で確定。一方のRJは5位が確定し、2シーズン連続で入れ替え戦行きという厳しい結果となった。

第2試合：ApeX R Gaming vs （○）DetonatioN FocusMe

敗れはしたものの、首位争いをするDetonatioN FocusMeに思わぬ伏兵となったApeX R Gaming

中盤まではApeXが優位に試合を進めていた。

試合には勝ったが、DetonatioN FocusMeにとっては非常に厳しい展開となった

　今ラウンド一番の大番狂わせ、と言えたのがこの対決。

　1位を争うFMが勝利し、LJL初勝利を目指すApeXが敗れる、というところ「まで」は想定内だが、問題はその内容だ。

　序盤、ApeXが少数戦でキルを重ねて一気に優位を築き、さらに集団戦でも4キル。ドラゴンまで確保し、ApeXが優勢に。

　ようやく流れが変わったのは中盤も終わりの38分で、FMがバロンを確保、インヒビターも破壊して、一気に形勢を逆転する。しかし、ApeXはそれでも食い下がり、終盤、インヒビターを破壊し合う展開からバロンを確保して再び攻勢に。だが、最終的にはFMがディフェンスに成功、一気に攻め込みネクサスを破壊した。

　50分に及ぶ死闘を制したのはFMとなったが、ApeXの大健闘で、今シーズン一番の盛り上がりを見せる熱いゲームとなった。

　これによりFMは7勝目をマークしたが、にわかにリーグ1位のポイントになってきた「K-D数」を上げることができなかった、という「痛恨の勝利」だ。ApeXは「9連敗」だが、これまでにない強さを見せつけ、ファンの記憶に残る試合になったと言えるだろう。

第3試合：Ozone Rampage（○） vs Immortals 7th heaven

今シーズン首位をキープしつづけているOzone Rampage。隙のない見事なプレイで8勝目をマークした。

今週もKDAポイントはOzone Rampageが独占。1位MMeron選手15.22、2位Dara選手9.87、3位tei選手9.14となっている。

　こちらは現在1位のRPGと3位の7hの「1位争い」直接対決だ。

　今シーズン7勝1敗で首位を独走してきたRPGだが、唯一の負け試合となったラウンド4での対戦相手が7hである。7hは再びPRGを止めることができるのか、注目の一戦となった。

　序盤、ファーストブラッドを決めたのはRPGだったが、7hもミッドでカウンターガンクを決める。中盤、RPGがオブジェクトを順調に確保し始める。試合開始25分、7hもドラゴンを確保するなど反撃を見せるものの、30分ですでに1万ゴールド差がつく展開に。その後バロンバフにドラゴンバフまでゲットしたRPGが一気に攻め込みインヒビターを破壊。さらに集団戦で7hは「Ace」全滅となり万事休す。勝利したのはRPGとなった。

　これによりRPGが8勝目を果たし、ランキング1位をキープ。しかも5連勝と絶好調である。一方の7hは6勝3敗ペナルティ1で、3位が確定した。

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最終ラウンド10は7月11日（土）

　来週7月11日（土）18時からシーズン2最後となるラウンド10が行われる。

　対戦カードはDetonatioN FocusMe対Ozone Rampage、CROOZ Rascal Jester対Immortals 7th heaven、RabbitFive対ApeX R Gamingとなっている。

　注目はやはりDetonatioN FocusMe対Ozone Rampageの「上位チームの直接対決」だが、一方で気になるのがシーズン終盤ながらも実力をつけてきたApeX R GamingやCROOZ Rascal Jester。入れ替え戦は確定したが、「その後」を見据えた戦いができるかどうかにも期待がかかる。

[写真提供　株式会社SANKO]