全国出張!自作PCまつり

広島のご当地PCは名産品「牡蠣」がモチーフ、「初夏のPC自作まつり」レポート

~Broadwell-Cの特徴や使い道を余さず紹介~

エディオン広島本店4階PCパーツ売り場の一角をお借りして実施した。今回も盛況だった
マザーボード売り場

 6月27日、AKIBA PC Hotline!とDOS/V POWER REPORTは、共同イベント「全国出張!初夏の自作PCまつり in 広島」を開催した。会場はエディオン広島本店。主催は弊社インプレス。後援はインテル、協賛はASUSとテックウインド。

 6回目の開催となる今回は、前回の秋葉原に引き続き、第5世代Coreプロセッサー「Broadwell-C」に用いられているテクノロジーや自作PCにおける使いどころ、従来のマザーボードでBroadwell-Cを使う際の注意事項などを紹介した。また、約2カ月ぶりの地方開催ということで、"改造バカ"高橋敏也氏による「ご当地PC」のコーナーを復活させたほか、恒例となった編集長とライター座談会も行なった。

 今回も本イベントのニコ生中継を実施しており、7月4日まで視聴可能だ。中継の中で表示されるキーワードを入力することで、ニコ生限定プレゼント付きのアンケートに応募できる。応募には放送中に表示されるキーワードの入力が必要だ。

エディオン広島本店
広い売り場スペースで各種PCケースも充実
サイテック製ジョイスティック「X52 Flight Control System」の試遊スペースもあった
地下にはコンデンサーや抵抗などの部品類も取り揃える

発光する「牡蠣殻PC」。一番の苦労は「食べきること」

広島生牡蠣牡蠣殻PC。スズメバチそっくりとの声もあった

 高橋敏也氏によるご当地PCのセッションでは、広島県の特産品である牡蠣をモチーフにした「広島生牡蠣蛎殻PC」を披露した。

 その名の通り牡蠣を象った形状で、蓋と本体からなる。内部には真珠に見立てた透明な球体があり、球体の中にはNUCから取ったPC部分が収まっている。ケースはスタイロフォームをベースとし、表面に牡蠣の殻を貼り付けている。なおエアフローは考慮していないので、蓋を閉めると熱暴走するという。

高橋敏也氏
全面に牡蠣殻を貼り付けている。電飾を仕込んでおり真珠部分は発光する

 「製作の際に苦労した点は、牡蠣の中身をいかにして消費するかでした。いくつ必要なのかわからなかったのでとりあえず50個入りを頼んだのですが、こんなに大きいものだとは知らなくて。生ものですし手早く消費しないといけなくて、毎日煮たり焼いたり揚げたりと、あの手この手でおいしくいただきました。大変でした」(高橋氏)。

 本機製作の模様は、DOS/V POWER REPORT 9月号に掲載予定だ。

50個入りを注文して届いた54個入りの牡蠣を食べて材料を調達
ベアボーンから取り出したPC本体
スタイロフォームを繰り牡蠣ケース本体を作った
牡蠣殻を貼り付けているところ
無事に起動した
いよいよ1カ月後に迫ったWindows 10の正式リリースにも言及

Broadwell-Cの強力なビデオ性能をアピール

インテルの牧野拓也氏
Broadwell-Cはデスクトップ向けミドルレンジモデル
第4世代Coreプロセッサからはビデオ性能が大きく向上した
Broadwell-Cのダイマップ。半分をグラフィックスプロセッサーが占めている

 株式会社インテル 技術本部フィールドアプリケーションエンジニアの牧野拓也氏は、Broadwell-Cの特徴であるビデオ機能「Iris Pro Graphics 6200」を中心に、同社の現行製品を詳しく解説した。

 Broadwell-CはミドルレンジのR/Cプロセッサーに属する製品。スライドではプロセッサー全体のおよそ半分をグラフィックスが占めた特徴的なダイマップが提示されたほか、ビデオカード非搭載マシンでDevil's Canyonと比較したベンチマーク結果も示され、ビデオ機能の高さをアピールした。

第4世代との比較ベンチマーク用PC
ベンチマーク結果。内蔵ビデオ機能が強力な第5世代プロセッサーが圧勝している
第4世代と第5世代の特徴

 このほか、スティック型PC「Compute Stick」の用途提案を行なったほか、スティック型PCのインターフェイスとして、同社が19日に公開したソフトウェアキーボードアプリ「Intel Remote Keyboard」やコンシューマ向けNVMe SSD「750」シリーズの紹介をした。

Compute Stickの用途提案も行なった
Intel Remote Keyboard。スティック型PCを持ち歩くときに、キーボードやマウスを携行せずに済むよう用意したという
コンシューマ向けNVMe SSD「750」シリーズ
SATA接続との速度比較

Broadwell、USB 3.1、NVMeの要素を盛り込んだ"次世代要素満載PC"

ライターの加藤勝明氏
実際に組んだ作例

 "ベンチマーク奴隷"加藤勝明氏によるセッションでは、Broadwell、USB 3.1、NVMeといった次世代規格を現時点で利用可能なパーツで組んだ「次世代要素満載PC」が紹介された。

 Broadwell-Cを組み込んだシステムの作例と想定される用途、NVMe接続ストレージのベンチマーク結果などを提示していた。

今回のテーマは"次世代要素満載のPC"
最近話題の次世代要素3つ
想定される用途
パーツ構成
Broadwell-Cの味わいかた
内蔵GPUに頼りきらない運用方法を模索した
「World of Tanks」での実測フレームレート
NVMe接続SSDに対応する環境を紹介
単一の大容量ファイル転送時に威力を発揮する。逆に超大量のファイルを扱う際はあまり効果がないという
NVMeとSATA接続の速度比較
USB 3.1についても言及した

ASUSはマザーボードのBIOS更新手順と独自ツールを紹介

ASUS JAPANの海野洋一氏
ASUS製マザーボードに用意されている3つのBIOS更新ツール

 Broadwell-Cは従来からのLGA1150対応マザーボードで使用できる点も特徴の1つだが、使用のためにはマザーボードのBIOS更新を必要とする場合もある。

 ASUS JAPAN株式会社 コンシューマ事業部アカウントマネージャーの海野洋一氏は、同社製マザーボードの例を中心に、BIOS更新時の注意点と更新方法、対応ツールの有無を機種別に解説した。また、どのようなPCに向いているかの用途提案も行なっていた。

Broadwell対応マザーボード一覧。機種によってBIOS更新ツールの対応状況が異なる
USB BIOS Flash Backを使用する場合に用意するもの
更新手順
海野氏が提案したBroadwell-C使用時のおすすめパーツ構成
第4世代から使用可能なIntel Quick Sync Videoの有無を比較したエンコードテスト結果
Broadwell-Cの特徴と想定される用途
Broadwell-Cとの組み合わせに適したマザーボード
FF14 蒼天のイシュガルドベンチマーク結果
同ベンチのスコア
じゃんけんの景品としてR.O.G.ブランドのキャップやポロシャツなども用意していた
ASUSが組んだBroadwell仕様のPCを試すことができた

 このほか、編集長とライターによる座談会や、地方開催でおなじみのじゃんけん大会を実施。Intel Club Extreme登録者を対象とし、勝者にはNUCやCompute Stickといった豪華賞品に加えて、インプレスが刊行するPC関連書籍を贈呈した。

座談会の様子。参加者からの質疑応答に応えるコーナーもあった
じゃんけん大会の様子
当日配られた割引券
Intel Club Extremeガール

次回の「自作PCまつり」は8月頃を予定

 次回の「自作PCまつり」開催地は現在鋭意検討中。時期は8月頃を予定している。詳細が決まり次第、弊誌でも順次お知らせしていきたい。

(関根 慎一)