借りてみたらこうだった!
品質も性能もこだわれるGTX 970「GV-N970XTREME-4GD」をテスト
自動製造+特殊コートで高品質化、GIGABYTE XTREME GAMINGシリーズの下位モデル text by 坂本はじめ
2016年3月15日 11:30
GIGABYTEのゲーマー向け新ブランド「XTREME GAMING シリーズ」のビデオカード製品をチェックするミニレビュー。
今回は、GeForce GTX 970を搭載したカード「GV-N970XTREME-4GD」を取り上げる。
なお、XTREME GAMINGシリーズの概要に関しては、第一回のミニレビューを参照して欲しい。
XTREME GAMINGミニレビュー :バックナンバー |
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第一回 静音性と高性能を両立、水冷のGTX 980 Ti「GV-N98TXTREME W-6GD」をテスト |
XTREME GAMING シリーズで最も安価なGTX 970搭載モデル「GV-N970XTREME-4GD」
今回チェックするGV-N970XTREME-4GDは、GeFoorce GTX 970を搭載するビデオカード。
5つの製品がラインナップされているXTREME GAMING シリーズのビデオカードの中では最も安価な製品で、店頭価格は税込5万5千円前後。
搭載GPU | 型番 | GPUクーラー | 電源フェーズ数 |
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GTX TITAN X | GV-NTITANXXTREME-12GD-B | WINDFORCE 3X 700W | 6+2 |
GTX 980 Ti | GV-N98TXTREME W-6GD | WATERFORCE | 12+2 |
GTX 980 Ti | GV-N98TXTREME-6GD | WINDFORCE 3X 700W | 12+2 |
GTX 980 | GV-N980XTREME-4GD | WINDFORCE 3X | 10+2 |
GTX 970 | GV-N970XTREME-4GD | WINDFORCE 3X | 10+2 |
GV-N970XTREME-4GDは、GIGABYTE独自のGPU選別技術「GPU GAUNTLET」により選別された、オーバークロック耐性の高いGPUコアを採用。
高耐性GPUコアとGIGABYTE独自のチューニングにより、GPUクロックは1,050MHzから1,190MHz、Boostクロックは1,178MHzから1,342MHzにオーバークロックして搭載している。またVRAMの4GB GDDR5メモリも、リファレンスモデルの7.0Gbpsから7.1Gbpsに高速化されている。
セミファンレス機能搭載のオリジナルGPUクーラー「WIND FORCE 3X」
GV-N970XTREME-4GDが搭載するGPUクーラーは、GIGABYTEオリジナル設計の空冷GPUクーラー「WINDFORCE 3X」。
従来型よりも23%風量を向上させた独自形状の羽根を持つ80mmファンを3基搭載。セミファンレス機能を備えており、GPU温度が十分に低い条件ではファンの回転が停止する。
GV-N970XTREME-4GDのWINDFORCE 3Xは、ファンの外周部とクーラー上部のWINDFORCEロゴにLEDを搭載。
このLEDはXTREME GAMINGシリーズの特徴である「RGB イルミネーション LED」に対応しており、発光色と発光パターンの変更が可能。また、WINDFORCEロゴの両サイドにセミファンレス機能の状態を示すLEDインジケーターを備え、ファンレス動作中はインジケーターが点灯する。
10+2フェーズの電源回路を持つ高品質・高耐久基板
GV-N970XTREME-4GDは、10+2フェーズの電源回路を備えたGIGABYTEオリジナル設計の基板を採用。強力な電源回路に十分な電力を供給できるよう、補助電源コネクタには2系統のPCI-E 8ピンコネクタを搭載。コネクタの規格上、300W(+75Wスロット経由)の電力供給を可能とした。
GV-N970XTREME-4GDの基板に実装される部品は、独自の品質規格「Ultra Durable」に準拠。くわえて、基板への部品実装を行う製造プロセスを自動化することで、実装工程での品質のバラつきを抑制。部品と実装の両面で品質を重視。
さらに、基板表面には「航空宇宙級」を謳うコーティング施すことで、埃や湿気による汚損や腐食から基板と実装部品を保護している。長期に渡る使用でも安心の高品質・高耐久な基板である。
高画質で60fpsにこだわれる性能、ゲームでパフォーマンスをチェック
GV-N970XTREME-4GDを使い、実際のゲームでのパフォーマンスをチェックしてみた。
プレイしたのは前回に引き続き産業革命期のロンドンが舞台のアサシン クリード シンジケート。自動的にグラフィックスの設定を行う「推奨設定」では、1,980×1,080ドットの画面解像度で、描画プリセット「非常に高い」が適用された。
この設定でのフレームレートはおおよそ40~50fps前後となっており、描画の重たくなる場面でも30fps台に落ち込むシーンは確認できなかった。なお、30fps以上が確保できていればプレイや演出に支障はなく、PCならではの高解像度/高フレームレート環境が楽しめる。
描画プリセットを1段落として「高い」に設定すると、フレームレートは70~80fps前後にまで上昇。60fps以上での快適なプレイが可能となった。
妥協というほど大きな画質低下はないので、常時60fpsでのプレイを楽しむなら、描画プリセット「高い」はGeForce GTX 970に適した設定であると言えそうだ。
続いて、ベンチマークテストの結果を紹介する。実行したベンチマークテストは「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」。テスト時の描画設定は、画面解像度1,980×1,080ドット、DirectX 11モード、最高品質としている。
ベンチマークスコア11,900で、評価は最高の「非常に快適」。
以下のグラフは、ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク実行中のGPU温度とファン回転数をまとめたもの。テスト時の室温は約26℃。
GPU温度はピーク時でも67℃、ファンの回転数も最大で約1,660rpmとなった。
同一条件でピーク時のGPU温度が50℃台だった水冷モデルに比べるとGPU温度は高めになっているが、より小口径のファンで回転数は約1,660rpmと低いため、動作音は水冷モデルと遜色ないレベルだった。
・テスト環境
CPU IntelCore i7-6700K
マザーボード Z170搭載ATXマザーボード
メモリ DDR4-2133 4GB×4
OS 日本マイクロソフトWindows 10 Home 64bit
グラフィックスドライバGeForce Game Ready Driver 362.00
温度測定 GPU-Z 0.8.7
室温 26.0±0.5℃
最新ゲームでも画質やフレームレートにこだわれるGTX 970、上位譲りの高品質・高耐久仕様
GV-N970XTREME-4GDのパフォーマンスは、高いGPU性能を要求する最新のゲームタイトルであるアサシン クリード シンジケートでも、1,920×1,080ドットの画面解像度で画質やフレームレートにこだわることができるものだ。
以前紹介したGeForce GTX 980 Ti搭載モデルのGV-N98TXTREME W-6GDと比べると半分程度のパフォーマンスではあるが、価格もちょうど半分程度となる約5.5万円前後だ。
ハイエンドカードを気軽に買い替えられるユーザーであれば別だが、多くのユーザーは予算内でなるべく良いモデルを選びたいはず。本格的にゲームを楽しめるパフォーマンスと、長期的な運用でも安心して使える上位モデル譲りの高品質・高耐久設計が採用されている点は素直に歓迎したい。ミドルハイクラスでハイエンドカード並みの品質を求めるなら、GV-N970XTREME-4GDは有力な選択肢になるのではないだろうか。
[制作協力:GIGABYTE]
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