サハロフ佐藤の相場月報 2013年6月号

Haswell/Richland登場、記念イベントもがっぷり四つ

モデル	価格
Core i7-4770K (LGA1150) (Intel)	最安値35,980円(先月比-円) 平均値36,881円(先月比-円)
Core i7-3770K (LGA1155) (Intel)	最安値31,980円(先月比+1,000円) 平均値33,067円(先月比+400円)
Core i5-3570K (LGA1155) (Intel)	最安値21,980円(先月比-470円) 平均値23,128円(先月比+111円)
A10-6800K (Socket FM2) (AMD)	最安値16,800円(先月比-円) 平均値17,092円(先月比-円)
A10-5800K (Socket FM2) (AMD)	最安値11,980円(先月比0円) 平均値13,080円(先月比+687円)
A10-5700 (Socket FM2) (AMD)	最安値11,780円(先月比0円) 平均値12,775円(先月比+574円)
(個別モデルの価格は末尾の一覧表を参照のこと)
Intel「Haswell」 / AMD「Richland」

　6月上旬、実に35モデル以上のCPU/APUが店頭デビューを飾った。史上稀に見る新発売ラッシュだ。

　開幕は2日(日)の「Haswell」こと、新型Core i7/i5およびXeon E3 v3の登場。内蔵GPUの強化と消費電力の削減が謳われ、CPUインターフェイスが2年半ぶりに「LGA1150」へ変更されている。約60モデルものマザーボードが売り場を埋め尽くし、深夜販売は例によってお祭り状態となった。Core i7-4770K(3.5GHz)は36,000円前後だ。

　続いて5日(水)に現れたのが、AMDの「Richland」ことAシリーズ6000番台。内蔵GPUを「Radeon HD 8000」シリーズに強化しつつ、Socket FM2との互換性を確保した点が特徴だ。APU初の定格4GHz超モデル・A10-6800K(4.1GHz)が17,000円前後と、前述のHaswellがまだカバーしていない価格帯を押さえたのも興味深い。22日(土)には敵愾心もあらわな記念イベントが開催され、描画能力を中心にアピールしている。

　9日(日)には、LGA1155対応のCore i3/Pentiumに新製品が追加された。「Ivy Bridge」コアのCore i3-3250(3.5GHz)が15,000円台、Pentium G2030(3GHz)が7,000円前後だ。おまけに「Sandy Bridge」コアのCeleron G470(2GHz)も4,000円台で出ている。

　価格面では、LGA1155対応のIvy Bridge版Core i7/i5が、平均1～2%台の値上がり傾向だ。なお、Haswellと対応マザーボード等の同時購入に際し、割引きを実施するショップが複数あるので、店頭の表示をよく確かめたい。

Celeron 300A MHz

　新製品投入に沸き返った6月の秋葉原で、いにしえのCPU「Celeron 300A MHz」が発掘された。見つかったのはSocket 370対応版(PPGA版)の未開封品で、9,450円でひっそりと売りに出されている。ちなみに、1998年12月登場時の価格は13,800円だ。

　300Aと言えば、1998年8月に先行発売されたSlot 1対応版(SEPP版)300Aが懐かしい。初物価格は36,800円にもなり、上位の333MHz(32,800円)と逆転していたが、オーバークロック動作への期待から人気が集中。数ヶ月のうちに10,000円前後まで急落し、手軽に遊べるCPUとして大人気を博した。

　当時はファミコンカセットみたいだったPentium IIも、「SL2W8入荷」といったポップが店頭に踊り、10,000円以上ものプレミアムを上乗せして販売されたものだ。「SLナントカって何？」という向きは、検索してみれば当時の熱気を知ることができるかもしれない。