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PS4がついに11ac対応に、速度と機能で「PS4とルータ」を考えてみた

通信速度は実測1.8倍、空いてて快適な5GHz帯に… text by 清水理史

ゲーマーの無線LAN環境も更新時期に?

PS4 ProとASUSのIEEE802.11ac対応無線LANルータ「RT-AC88U」

 新型PlayStation 4(以下PS4)とPlayStation 4 Pro(以下PS4 Pro)が先ごろ発売されたが、その大きなポイントの一つが、無線LANがIEEE802.11acに対応したこと。

 IEEE802.11acを使えば、混雑している2.4GHz帯の電波を利用する必要がなくなり、通信速度そのものも高速化。ゲームのダウンロード時間が短くなったり、オンラインゲームの対戦がスムースになったりすることが期待できる。また、2.4GHz帯は電子レンジとの干渉が指摘されていたが、5GHz帯の電波を使えば、こうした問題も減るはずだ。

 つまり、ゲームユーザーにとって、いよいよ家庭内の無線LAN環境を本格的に見直すタイミングが訪れたとも言える。そこで今回、「無線ルータをIEEE802.11ac対応品に買い換えたい」と思う人向けに、そのメリットや実際の設置方法を考えてみた。

 なお、今回はASUSのフラグシップモデル、RT-AC88Uを例に検証してみたが、ダウンロード速度の高速化(実測1.8倍)や電子レンジとの干渉の大幅な軽減、といった結果が明らかになった。気になる方は是非参考にして欲しい。

PS4の無線LAN環境が大幅改善混雑する2.4GHz帯を回避、そして理論速度も5倍に?

PS4 Pro。無線LANが従来のIEEE802.11nからIEEE802.11acにアップグレードされた

 オンラインプレイの遅延やゲームのダウンロードやアップデートの速度を考慮して、これまで、あえてPS4を有線LANでつないでいたという人も少なくないのではないだろうか?

 しかし、そんなことを気にすることなく、PS4をワイヤレスで使える時代がいよいよ到来した。

 新たに登場した新型PS4(CUH-2000シリーズ)および4K対応のPS4 Proでは、内蔵される無線LAN機能が従来のIEEE802.11nから最新規格のIEEE802.11acに対応し、ワイヤレス環境が大幅に改善された。

新型PS4の無線LANは「150Mbps→866Mbps」に高速化?

新型PS4/PS4 Proの無線LAN速度は公表されていないが、リンク速度を見る限り、IEEE802.11acは最大866Mbpsと考えられる

 IEEE802.11acは、現在、多くの無線LANルータで採用が進んでいる最新の規格で、通信速度が高速なこと、5GHz帯の周波数を利用できることなどが特徴となっている。

 新型PS4、およびPS4 Proが対応する最大転送速度は公表されていないが、無線LANルータ側の接続情報から推察する限り、最大866MbpsのIEEE802.11acであると考えられる。旧PS4も同様に接続情報からの推察では最大150MbpsのIEEE802.11nとなっており、速度的には約5.8倍の向上となる。

 ただし、単純なスペック上の速度が向上したことよりも、IEEE802.11acへの対応によって5GHz帯が使えるようになったメリットの方が大きい。

 その状況を紹介しよう。

もはや大混雑の2.4GHz帯……

 無線LANは、現状、2.4GHz帯と5GHz帯の2つの周波数帯での利用が可能となっているが、このうちの2.4GHz帯は、もともと使える帯域幅が狭いうえに、周辺に設置されたアクセスポイントが多いと混雑して速度が低下しやすくなる。

 実際、筆者宅で測定した2.4GHz帯の状況は以下の通りだ。8つのアクセスポイントが周辺に存在し、どのチャネルも他のアクセスポイントと干渉している。

筆者宅での2.4GHz帯の使用状況

 一方、5GHz帯は以下の通りだ。5GHz帯で使えるのは合計19チャネルで、W52(36/40/44/48)、W53(52/56/60/64)、W56(100/104/108/112/116/120/124/128/132/136/140)が利用可能。しかも2.4GHz帯と異なり、隣接するチャネル同士が干渉しないよう、離れて配置されている。

 さらに、5GHz帯に対応した無線LANルータは2.4GHz対応の製品よりも普及が進んでいない。このため「台数」「通信容量」の双方から、現状、5GHz帯は電波が空いており、干渉を気にする必要がない状況だ。

 実際、筆者宅の5GHz帯の利用状況は以下の通り。特にW53、W56の帯域はスカスカでほとんど使われていない。

5GHz帯の使用状況

2.4GHz帯の混雑は絶望的! 古い無線LANルーターも不利に

【【クライアント20台の同時接続も】】
IEEE802.11n世代の無線LANルーター(RT-N56U)とIEEE802.11ac世代の無線LANルーター(RT-AC85U)で、最大20台のクライアント接続時の1台あたり通信速度を検証した動画。旧世代の製品では接続できる台数が少ない。

 無線LANは、通信する前に、同じ周波数帯の電波が空間中に存在するかどうかをチェックし、電波を発見すれば、一定時間、送信を待機するしくみになっている。つまり、同じ帯域を利用するライバルが多ければ多いほど、待機時間が長くなり、その分、速度が低下することになる。

 この「待機」が実はゲームにとっては致命的で、一瞬とは言え、通信が途切れることで遅延につながる場合がある。ベンチマークテストなどであれば、瞬断が「1~2割ほど低い速度」として出てくるだけだが、ゲームでは「一瞬動きが止まった」だけで、1ミスになってしまう場合もあるからだ。

 しかも、2.4GHzは、無線LAN以外にもBluetoothや電子レンジなどでも使われており、他の機器からも前述の影響を受ける可能性がある。「無線LANが頻繁に切断される原因が電子レンジだった」というのも、よく聞く話だ。

 もちろんゲームだけでなく、帯域が必要な4K動画のストリーミング再生でバッファが長くなったり、途切れたりする可能性も考えられる。

 いずれにせよ、せっかく対応してくれた新型PS4/PS4 Proで5GHz帯を使わないのは大きな損ということになる。

 もちろん、5GHz帯なら何でもいいというわけではない。古い規格のIEEE802.11a(最大54Mbps)やIEEE802.11n(最大450Mbps)世代の無線LANルーターは、複数台端末の処理にあまり適していない。CPUなどの処理能力が低いこともあるが、通信速度が低いことから、同じデータをやり取りする場合でも、1台あたりの端末が通信で占有時間が長くなる。

 前述したように、無線LANでは同じ帯域を利用するライバルが多いほど、待機時間が長くなるが、そのライバルが電波を占有する時間が長くなれば、他の端末の待ち時間がさらに増えることになる。

 これに対して、IEEE802.11ac世代の無線LANルーターは、PCだけでなく、スマートフォンや家電など、たくさんのクライアントが接続されることを前提として開発されているために処理能力が高いうえ、IEEE802.11acの恩恵で高速な通信が可能となり、1台あたりの占有時間が短くなる。

 実際、無線LANルーター各社は、最近では複数台接続時のパフォーマンスを製品の特長として訴求する場合が多く、今回テスト機として採用したASUSでも、その性能の高さを動画で紹介している。

 動画では、IEEE802.11nのRT-N56UとIEEE802.11acのRT-AC85Uを使用し、それぞれ20台のクライアントを接続した際の速度を計測している。

 RT-AC85Uは本コラムの検証機であるRT-AC88Uより性能が低い機種(最大1734Mbps対応でCPU性能も若干低い)だが、それでも合計20台のクライアントを接続した状態で最大23.75Mbpsの速度で通信可能、と非常に優秀な結果が得られた。一方、IEEE802.11nのRT-N56Uは、10台接続時で26.71Mbps(RT-AC85Uは10台接続時で36.71Mbps)が限界で、15台接続時は計測不能だったと紹介されている。

 家族それぞれが複数台の機器を使用し、リビングや書斎などあらゆる場所に無線LANクライアントが存在する状況を考えると、肝心の新型PS4/PS4 Proの接続先としてどちらを選べばいいのかは明白だろう。

実際に速度を計測「5GHzにするだけ」でダウンロード速度が1.8倍

 それでは、具体的に2.4GHzと5GHzでどれくらい違うのかを検証してみよう。今回はPS4 ProとASUSの無線LANルータ RT-AC88Uの組み合わせでテストしてみた。

 RT-AC88Uは、ASUSのフラッグシップモデルとなる無線LANルータで、最大2,167MbpsのIEEE802.11ac(2.4GHz帯は最大1,000Mbps)に対応した製品だ。1.4GHzのデュアルコアCPUを搭載することで、高速な処理が可能になっているうえ、後述するような様々な機能を備えており、PS4 Proに最適な製品となっている。

RT-AC88Uの正面、側面、背面

ゲームのダウンロード時間が4分36秒→2分48秒に

 まずは、近距離での速度から見ていこう。

 以下は、PS4 Proのインターネット接続診断機能を使って速度を計測した結果だ。同一フロア内の3mほどの距離に設置したRT-AC88Uを経由し、インターネット上のサーバーとの間での転送速度を計測している。インターネットの速度が影響するため、純粋な無線LANの速度ではないが、実際のゲームプレイやゲームのダウンロードに直接影響する速度なので参考になるはずだ。

3mほど離れた同一フロアでのテスト結果。左が2.4GHz接続時、右が5GHz接続時

 2.4GHz帯を利用した場合の速度はダウンロードが93.0Mbpsでアップロードが12.0Mbps。一方、5GHzを利用した速度はダウンロードが165.8Mbpsでアップロードが11.2Mbpsとなった。どうやらこのサーバーはアップロードの速度が出にくいようだが、ダウンロードは約1.8倍も高速化されたことになる。

 試しに2.582GBのゲーム(Winning Eleven 2017 Lite)をダウンロードしてみたところ、2.4GHz帯では4分36秒、5GHz帯で2分48秒だった。このタイトルに限らず、PS4のゲームは本体のダウンロード後にデータをバックグラウンドでダウンロードする場合があるが、これが数十GBにも及ぶケースも少なくない。

 実際、今回のタイトルでは20.179GBのデータのダウンロードがバックグラウンドで実行された。単純に計算しても本編の10倍の時間がかかることになるので、2.4GHzでは45分前後かかるところが、5GHzなら25分前後で完了することになる。

 最近のゲームは大規模なアップデートが実施されたり、定期的にパッチをインストールする必要があるなど、ダウンロードの待ち時間は意外に多い。その時間を少しでも短くできるのは大きなメリットと言えそうだ。

2.582GBのゲームのダウンロード中の様子。2.4GHz接続時は完了まで4分36秒。5GHz接続時は2分48秒で完了した
ゲーム本体とは別にデータがバックグラウンドでダウンロードされるケースも多い。このゲームの場合は20GBのダウンロードが必要

遠距離でも5GHz帯有利

 続いて距離による速度の違いを計測してみた。

 木造3階建ての筆者宅にて、1階にRT-AC88Uを設置し、1F、2F、3FのそれぞれにPS4 Proを設置して速度を計測したのが以下の表とグラフだ。表は3回計測したすべての値を掲載し、グラフはその平均を利用している。また、チャネルは2.4GHz帯が10、5GHz帯は48に固定して計測している。

距離による速度の違い

 2.4GHz帯は、タイミングによっては1階で5GHz帯に近い値で通信できていたが、2Fでは平均25.2Mbps、3Fでは平均13Mbpsとかなり落ち込んでしまう。本来、2.4GHz帯の方が長距離での通信や壁などの障害物に強いが、見通しが良くなるほど外部の他のアクセスポイントの干渉を受けやすくなることが原因と考えられる。

 一方、5GHz帯は、RT-AC88Uが高速な無線LANルータであることも幸いし、2Fで平均83Mbps、3Fで平均57Mbpsと非常に優秀な値を示している。3Fに関しては、3回目の計測だけ落ち込んでしまったが、ほかの2回は80Mbps以上と2F並みの速度で通信できており、非常に高速かつ安定して通信できていることがわかる。

 通常の利用シーンを考えると、回線が引き込まれている場所とは別の自分の部屋などでPS4 Proを使うケースもあるため、そういったシーンでは5GHz帯が有利ということになりそうだ。

置き方で速度は変わる?~設置場所を調査してみた~

 次に、設置方法の違いを検証してみた。

 以下は、PS4 Proをテレビの横に縦置きした場合と、テレビ下のラック内に横置きした場合の速度の違いだ。いずれも上記テストと同じ環境の2Fで計測している。

設置方法による速度の違い

 今回のテストでは、やはりラックに収めるよりも、テレビの横にそのまま設置した方が速いが、その差はごくわずかで、ほぼ誤差と言ってもいい範囲となった。

 もちろん、厳密にいえば、縦横の設置方向や設置場所によって速度は変化するはずだが、今回のテストではインターネット側の速度(経路上やサーバー側)がボトルネックとなるため、このような微妙な差が表れにくいことが原因と考えられる。

テレビの横に設置した場合とラックの中に収納した場合を比較したが、インターネット上のテストの場合、結果はほとんど変わらない

無線LANを妨害する「電子レンジ」の影響も確認してみた

 最後のテストとして、外部機器の影響を調査してみた。

 同じく2FにPS4 Proを設置した場合に、近くでBluetoothヘッドホンを使ってスマートフォンから音楽を再生した場合、速度計測と同じタイミングで同じフロアにある電子レンジ(700Wで2分)を稼働させた場合で測定した。

外部機器の影響による速度変化
Bluetoothヘッドホンを利用してスマートフォンで音楽を再生してみたが2.4GHz、5GHz共に影響はほとんどなかった

 まずBluetoothだが、同じ2.4GHz帯を利用するが、今回のケースではほとんど影響がなかった。利用するチャネルや機器によって結果は変わる可能性はあるが、こちらはあまり気にする必要はなさそうだ。

 一方、電子レンジは2.4GHz帯に壊滅的なダメージを与えると言ってよさそうだ。3回の計測中、1回目はアップロードが通信エラーで計測不能になったほか、よくても1~2Mbps、場合によっては1Mbpsを切る値になってしまった。

 電子レンジの場合、電波を出したり止めたりすることを繰り返すため、計測するタイミングによって影響が異なるうえ、今回のPS4 Proの速度テストのように短時間しか計測しないテストでは、そのタイミングが合うと影響が大きく出てしまう傾向があるが、それでも影響は小さいとは言えないだろう。

 これに対して、当たり前と言えば当たり前だが、5GHz帯ではほとんど影響が見られず、電子レンジを動作させても何事もなかったかのように通信することができた。

 大容量ファイルのダウンロードなどであれば、電子レンジが稼働している数分間、完了するまでの時間が延びる程度で済むが、オンラインゲームなどでは電子レンジの影響で通信が瞬断する可能性もあり、それがゲーム体験に大きな影響を与えかねない。

 ゲームという観点で考えると、やはり積極的に5GHz帯を利用するメリットは大きいと言えそうだ。

通信テスト中に電子レンジを稼働(700W)。2.4GHz帯は切断されるケースもあったが5GHz帯は問題ない
電子レンジ稼働中のテストの様子。アップロードテスト中にサーバーとの通信に失敗してしまった

さらに「PS4にベストなルータ」を考えてみた

 このように、新型PS4やPS4 Proでは、圧倒的に5GHz帯を利用する方が有利だが、5GHz帯が使える無線LANルータなら何でもいいのかというと、そうとも言えない。

RT-AC88UではW52/W53/W56すべてのチャネルが利用可能

 まずは、利用可能なチャネルに注意したい。5GHzへの対応を謳う無線LANルータの中にはW52のチャネルにしか対応しない製品もある。前述したように5GHz帯は合計19のチャネルが存在するので、そのうちのW52の4チャネルしか使えないのはもったいない。

 万が一、近隣でW52のチャネルが使用済みでも干渉を避けられるように、今回テストに利用したASUS RT-AC88UのようなW53やW56にも対応した製品を選んでおくべきだ。

 また、RT-AC88Uには、ゲーム用の機能も搭載されている。具体的には、ゲーム用のVPNを利用することで海外のゲームサーバーまでの経路を最適化する「WTFast GPN」、アダプティブQoSを利用することでゲームが実行されている端末の通信を自動的に優先して処理する「LANブースト」を利用可能だ。

 前者は、海外にゲームサーバーが存在する場合やインターネット接続回線の品質があまり高くない環境(Pingの遅延が大きい場合)など、有効に機能するシーンは限られるが、ゲームを利用する機会が多い場合には心強い機能となる。

 後者は、複数のユーザーや複数端末がネットワークに接続している場合でも、他の通信に邪魔されることなくゲームの通信を処理できる。こちらも遅延が問題になるようなゲームでは有効にしておくことをおすすめする。

ゲーム用のVPNを利用してサーバーまでの経路を最適化するWTFast GPN
ゲームを優先するQoSをワンクリックで設定可能

フィッシングサイトを無料で遮断、写真や動画の共有も

 このほか、RT-AC88Uには「AiProtection」と呼ばれるセキュリティ機能も搭載されている。

 この機能を有効にすると、万が一、フィッシングサイトなどのインターネット上の悪質なサイトにアクセスしそうになったときにルータ側で通信を遮断してくれたり、家庭内の端末に感染した遠隔操作ツールが外部のコントロールサーバーに接続するような通信を検出すると自動的に遮断してくれる。ペアレンタルコントロール機能も搭載されており、ゲーム機のアクセスできる時間や、アクセスできるwebサイトを制限することもできる。

 PS4でも「webフィルター」の機能を使うことで、アクセス可能なwebサイトを制限することはできるが、月額料金が必要なうえ、怪しい外部通信を遮断するなどの機能は使えない。RT-AC88Uなら月額料金不要で、これらすべてのセキュリティ機能を利用できる。

 このほか、RT-AC88Uに接続したUSBストレージを使ってのファイル共有や、写真や動画などのコンテンツをDLNAに対応したクライアントに配信することもできる。外出先から自宅に安全にアクセスできるVPN機能なども利用できるので、どうせIEEE802.11acに対応した無線LANルータを購入するのであれば、こうした豊富な機能を備えた製品を選んでおくべきだろう。

 ちなみに、ASUS製品で言うと、RT-AC68UやRT-AC87Uといった中位モデル以上であればAiProtectionに対応している。前述のアダプティブQoSもRT-AC68UやRT-AC87U以上で利用できるので、「最上位モデルまでは必要ない」という場合は、製品比較表などをもとに、それらモデルを検討してみるのもいいだろう。

AiProtectionの機能によるセキュリティ機能も利用可能
ペアレンタルコントロールでwebフィルタリングとタイムスケジュールを設定可能
USBストレージのファイル共有やDLNA共有が可能
PPTPサーバーやOpenVPNサーバーとしても動作する

無線LAN環境の更新で、快適な通信が可能に

PCからの初期設定は簡単

 以上、新型PS4/PS4 ProでIEEE802.11ac対応となった無線LAN機能を実際の環境でテストしてみたが、2.4GHzのIEEE802.11nとは比べ物にならないほど快適な通信ができることが明らかになった。

 ただし、この性能を発揮させるには、単にIEEE802.11acに対応しているだけでなく、高性能かつ高機能な無線LANルータが必要になる。現状、無線LANルータの選択肢はたくさんあるが、きちんと機能を見極めて、最適な製品を選んでおきたいところだ。

 なお、今回取り上げたRT-AC88Uだが、初期設定も手軽にできるようになっているうえ、スマートフォン用のアプリも用意されており、ステータスの確認や各種設定が可能だ。

 最近のスマートフォンはIEEE802.11acに対応した製品も多いので、ゲーム機だけでなく、スマートフォンの高速化にも一役買うだろう。古くなった無線LANルータの買い替えを検討するには、ちょうどいいタイミングと言えそうだ。

ASUS Routerアプリ。通信速度や接続デバイスの確認や各種設定を変更できる

[制作協力:テックウインド]