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「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法

高耐久HDD搭載でRAID 1もサポートする最大20TBの「My Book Duo」で実践 text by 浅倉吉行

データを失わないためには「まずバックアップ」さらに守りたいなら「二重に保存」で

「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法

 データを守る上で、まず行うべきはバックアップを取ることだ。バックアップの有無だけで安全性はかなり変わり、一つバックアップがあるだけで大部分のリスクが避けられるだろう。

 その上でさらに安全性を高めようという部分を紹介したのが今回のレビューだが、バックアップ自体が壊れないように耐久性の高いHDDを選び、データを二重に保持しておけばよほどのことが無い限りデータをすべて失うといったことは避けられるはずだ。

「どうしてもなくしたくないデータがある」のなら、今回の記事を参考にしてもらえれば幸いだ。

●ランサムウェア対策も考慮したバックアップ運用法を考える

「手軽な最強バックアップ」の手法を考えてみた、保険にさらなる“保険”をかける手軽な方法 あまりアクセスせずたまに使用すると行った用途には、ポータブルHDDを活用するのも有効だ。
あまりアクセスせずたまに使用すると行った用途には、ポータブルHDDを活用するのも有効だ。

 ここではランサムウェア対策としてのバックアップを検討してみたい。まずはバックアップを取っておくということが対策になるが、さらに安全性を高めるには工夫が必要になる。

 ランサムウェアで厄介なのは、オンライン状態のディスクすべてに感染するのと、潜伏期間があるタイプも存在することだ。感染しても発症しない状態もあるため、これを回避するためには長期間のバックアップ履歴を残しておくことや、バックアップ自体を複数とっておくことが重要になる。

 通常のフルバックアップや差分バックアップは今回紹介したMy Book Duoなどを活用すれば問題ないが、ランサムウェア対策を極めるならばなるべく接続しない状態のバックアップストレージを複数用意するのが「最強」だ。これはランサムウェアに感染したPCにバックアップをとったHDDを接続すると、そのバックアップは使い物にならなくなるためだ。理想を言えば、半年保管用、3ヶ月保管用、1ヶ月保管用と複数台HDDを用意し、バックアップを残しておいた方が良いだろう。取る時期をずらしたバックアップと、それを保管するHDDを複数用意するのがランサムウェア対策への備えだ。

 古典的な方法ではあるが、ランサムウェアに対しては、バックアップに使用するHDDが多ければ多いほど安全性は高まる。「My Book Duo」のような高機能モデルを3台、4台と購入していくのは個人ユーザーでは難しいので、ランサムウェア対策にはポータブルHDDなど安価な製品を組み合わせて対策を取るのが良いだろう。

[制作協力:ウエスタンデジタル]