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快適Windows 10生活を送るためのThinkPad X201i強化術
【絶対に失敗しないWindows 10無料アップグレード】
(2015/8/18 11:35)
8月11日にインプレスからムック「絶対に失敗しないWindows 10無料アップグレード」が発売された。今回はその中から、2010年に発売された「Lenovo ThinkPad X201i」のハードウェア部分のアップグレード記事を特別掲載する。
「絶対に失敗しないWindows 10無料アップグレード」は全国書店、ネット通販にて発売中。見やすい図版を豊富に交えて、Windows 7や8、8.1からのアップグレード手順を丁寧に解説している。Windows Updateを利用したアップグレードだけでなく、メディア作成ツールを使ったアップグレードやクリーンインストールの方法も紹介。
さらに、2010年前後に発売されたWindows 7世代のノートPC三台を例に、メモリの増設とストレージのSSD化を順を追って解説。これでWindows 10へのアップグレードは万全だ。
-絶対に失敗しないWindows 10無料アップグレード-
Lenovo ThinkPad X201i強化編
2010年発売のモバイルノートを8GBメモリとSSDで強化する
ここでは、2010年春に発売されたモバイル向けのノートパソコンであるLenovoのThinkPad X201iを強化していく。
CPUはCore i3-M330(2.13GHz)を搭載。これは、第1世代のCore iシリーズではあるが、まだまだ現役としても使える性能。処理の遅さを感じさせる原因となっているのは、2GBと少ないメモリと、データ転送速度の遅いHDDだ。それだけに、メモリの容量を増やし、HDDを最新のSSDに交換するだけで、Windows 10も快適に動作できるマシンへと変身させられる。
ThinkPad X201iは、メモリスロットにもアクセスしやすく、HDDの取り出しも簡単なので、換装作業はそれほど難しくはない。
Step1 HDDからSSDへのクローニングを実行
Step2 古いメモリを抜いて、新しいメモリを取り付け
最初はメモリの交換からスタート
まずはThinkPad X201iにもともと取り付けられている2枚の1GBメモリを取り外すところからスタートする。底面の中央付近にあるカバーを開けるとメモリスロットにアクセスが可能だ。あとは、スロットの両サイドにあるラッチを開く。するとメモリが跳ね上がって、取り外せる状態になる。
これは、ほとんどのノートパソコンで共通の作業だ。
4GB×2枚のメモリを取り付ける
1GBのメモリを取り外し、用意した交換用のメモリ(4GB×2枚)を取り付けていく。メモリスロット側にある凸部分とメモリ側の凹部分を合わせて挿し込んでいく。メモリ側の端子が見えなくなるまで、しっかり奥まで挿し込もう。最後にメモリが水平になるまで倒せば、スロットの両サイドにあるラッチが閉まる。カチッと音が鳴れば、ラッチが閉まった証拠だ。メモリの側面にある欠けた部分にラッチがしっかり引っかかっているか、念のため確認しておこう。
Step3 HDDからSSDに交換する
標準搭載のHDDを外しSSDに換装する
OSやソフトの起動時間、ファイルコピーといったごく一般的な作業のスピードは、CPUの性能も大切だが、ストレージの転送速度が大きくかかわっている。データ転送速度の遅いHDDから、データ転送速度が圧倒的に速いSSDに交換するだけで、体感速度は一気にアップする。
2009年から2010年のノートパソコンでは250GBから500GBのHDDが主流。この容量ならSSDは比較的高価なパーツだが、ハードルはかなり低くなっている。クローニングならば、環境を丸ごとHDDから移せるので、OSの再インストールといっためんどうな作業も不要だ。処理の遅さを感じたら、まずはSSDへの交換を考えてみよう。
HDDをトレイから外してSSDに変更する
HDDは本体の右側面にあるスロットに収納されている。スロットのカバーを外し、専用のトレイに固定されているHDDを引き抜く。あとは、トレイの側面にあるゴムを外してHDDを固定しているネジも取る。今度はSSDをトレイに取り付け、同じネジで固定、ゴムも戻す。ゴムは簡単に外したり付けたりでき、ネジも普通のプラスドライバーで回せるので、SSDへの交換で難易度の高いポイントはほとんどない。ネジをなくさないように注意するぐらいだろう。
Step4 Windows 10へアップグレード
OSの起動時間は短縮データ転送速度も大幅に向上した
メモリとSSDの交換が終わったら電源を入れ、問題なくWindows 7が起動するか確かめよう。もし、起動に問題がある場合は、メモリやSSDがしっかりと挿さっているか再度確かめ、それでも起動しない場合はクローニングがうまくいっていない可能性もあるため、もとのHDDに戻して起動するか確認してみよう。問題なく起動した場合は、本誌p.14で解説している手順に沿って、Windows 10へアップグレードする。
メモリ容量が2GBから8GBへアップし、HDDからSSDへと交換した効果は非常に大きく、OSの起動時間は半分以下と大幅に短縮され、データ転送速度はシーケンシャルリードでは3倍以上、4Kのランダムアクセスでは、リードとライトともに70倍以上と驚くほどデータ転送速度が伸びている。
【問い合わせ先】
Team Group:support@team-japan.jp(Teamジャパン)/ http://www.teamgroup.com.tw/jp.html
Lite-On Technology:info@aiuto-jp.co.jp(アユート)/ http://www.plextor.com/
[著者: 川添 貴生 著/芹澤 正芳 著]
【絶対に失敗しない Windows 10 無料アップグレードは2015年8月11日(火)発売】
2015年7月29日から、Windows 7/8.1ユーザー向けに無料アップグレードが始まったWindows 10。「予約したのにアップグレードが始まらない」、「アップグレードしたら周辺機器が使えなくなった」といったトラブルに見舞われないためには、予備知識と下準備が大切だ。本書では、Windows 7/8.1の環境別アップグレード手順を詳しく紹介するとともに、予約なしで今すぐアップグレードする方法やクリーンインストールの手順なども解説する。
※本書は2015年7月29日の正式リリース後の環境で検証しています。
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