続いてSSD 2台によるRAID 0での速度比較だが、6Gbps対応品はAMD SB850（MSI 890GXM-G65）、Marvell 88SE9128(GA-X58A-UD5オンボード搭載)、LSI MegaRAID SAS 9260-8i、LSI 3ware SAS 9750-8i、3Gbps対応品はIntel ICH10R(GA-X58A-UD5)、LaCie SATA II 3Gbits/s PCI-Express Card 4Eでテストを行った。

　Real SSD C300は最も安価な64GBモデルに人気が集中している。比較的手を出しやすい価格のため、RAID 0での使用を視野に複数台の購入を検討している人もいるのではないだろうか。RAID動作時はコントローラの性能とともに、インターフェイスのバス幅なども速度に影響してくる。場合によっては6Gbps対応インターフェイスよりも3Gbps対応インターフェイスの高速モデルの方が良い結果が出ることもあるので、参考にしてほしい。

　なお、LSI製のRAIDカードに関しては、キャッシュを有効にして使用した場合、キャッシュ容量を超えるファイルサイズでも速度が大きく変わる傾向があるので、キャッシュ有効時の速度も測定した。また、LSI MegaRAID SAS 9260-8iに関してはオプションの「MegaRAID FastPath」を使用している。

6Gbps対応品
	LSI MegaRAID SAS 9260-8i	LSI SAS2108	CrystalDiskMark(1000MB)	※キャッシュ補助有効時
	AMD SB850 (MSI 890GXM-G65)	AMD SB850	CrystalDiskMark(1000MB)
	LSI 3ware SAS 9750-8i	LSI SAS2108	CrystalDiskMark(1000MB)	※キャッシュ補助有効時
	Marvell 88SE9128 (GA-X58A-UD5オンボード)	Marvell 88SE9128	CrystalDiskMark(1000MB)
3Gbps対応品
	Intel ICH10R (GA-X58A-UD5)	Intel ICH10R	CrystalDiskMark(1000MB)
	LaCie SATA II 3Gbits/s PCI-Express Card 4E	Silicon Image SiI3124	CrystalDiskMark(1000MB)

　LSI MegaRAID SAS 9260-8iが最速、次いでAMD SB850となった。AMD SB850はチップセット標準の機能である点を考えると、かなりコストパフォーマンスが高い。

　LSI 3ware SAS 9750-8iはLSI MegaRAID SAS 9260-8iと同じコントローラ(LSI SAS2108)が採用されているが、ファームウェアもドライバも全く違うため、速度の傾向も大きく違うものとなった。書き込み速度に関しては相性としか思え無いほど速度が出ていない。また、キャッシュを有効した時との書き込み速度にかなり大きな差が出ているので、キャッシュを有効にして使う前提で設計されている可能性もある。

　Marvell 88SE9128に関しては単体時よりも速度が落ちる結果となってしまった。いろいろ手は尽くしてみたものの、速度を引き出すことはできなかった。Marvell 88SE9128のRAID機能はおまけ程度に見ておいた方がいい。

　3Gbps対応品の2モデルも速度はそれなりに出ている。Intel ICH10Rは3Gbpsの性能はほぼ引き出しきっているのではないだろうか。

　コスト度外視で速度を求めるならLSI MegaRAID SAS 9260-8i、コストパフォーマンスを考えるとAMD SB850やIntel ICH10Rがお勧めだ。