【 2010年9月4日号 】 | |
6Gbps対応「Real SSD C300」の性能を引き出せ! 〜いろんなマザーやRAIDカードを使って速度を比べてみた〜 Text by 久保 勇 |
- [SSD×4台 RAID 0編]
SSD×4台使用時のRAID 0の速度比較だが、ここまでくるとコントローラ性能も重要だが、インターフェイスの帯域幅がものを言うようになってくる。実測で1GB/sを超えられるインターフェイスは少なく、Real SSD C300の性能を出し切れる環境はかなり限られる。
6Gbps対応品はAMD SB850(MSI 890GXM-G65)、LSI MegaRAID SAS 9260-8i、LSI 3ware SAS 9750-8i。3Gbps対応品はIntel ICH10R(GA-X58A-UD5)、LaCie SATA II 3Gbits/s PCI-Express Card 4Eでテストを行っている。
なお、SSD×2台 RAID 0の時と同じくLSIのRAIDカードに関してはキャッシュオフとオンの2パターンを計測した。
4台RAID 0でもLSI MegaRAID SAS 9260-8iが最速。頭一つ抜けて速度が出ているので、高速性をウリとするハードウェアRAIDカードの真価を発揮したといったところだろう。
2番目に高速となったAMD SB850だが、チップセットの890GX - SB850間の帯域幅の問題でシーケンシャル速度が頭打ちになっている可能性はあるものの、チップセットのRAID機能で実測1GB/sを超えられるのは正直脅威だ。RAID 0に関しては、並みのRAIDカードではAMD SB850の性能を上回ることは困難だろう。コストパフォーマンス面でもずば抜けており、素晴らしい製品といえる。
LSI 3ware SAS 9750-8iは2台RAID 0の時と同じく、相性なのか書き込み性能が出ない。同じコントローラを搭載するMegaRAID SAS 9260-8iが高速な点を考慮すると、ドライバやファームウェアの改良で大きく変わる可能性があるので、今後に期待したい。
3Gbps対応品に関しては2台RAID 0から速度が伸び悩むかたちとなった。おそらく、コントローラの性能云々ではなく、カード側の帯域幅やチップセット間の帯域幅の上限に達してしまっていると思われる。今回テストしたIntel ICH10RとLaCie SATA II 3Gbits/s PCI-Express Card 4Eに関しては、使用するならSSDは2台までにした方がいいだろう。
全編を通してみると、AMD SB850のコストパフォーマンスの良さが光る結果となった。チップセットの標準機能でここまで高性能なのは脅威を感じるほど。速度に関しては高いポテンシャルを持ったなチップセットなので、AMD SB850ユーザーには積極的に高速なディスクを組み合わせて使ってもらいたい。
また、絶対的な性能ではやはりハードウェアRAIDカードが強い。コストはかかるものの、現行最速を求めるユーザーにはLSI MegaRAID SAS 9260-8iとReal SSD C300の組み合わせはお勧めできる。
□ RealSSD C300(Micron)
http://www.micron.com/products/real_ssd/ssd/client/index.aspx□関連記事
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