ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・ゲームたち
ポニカの強み、版権ものタイトルの1本として登場した「南極物語」
2017年11月13日 11:01
想い出のレトロパソコンやゲームを写真とともに振り返る本コーナー。今回はポニカが発売したタイトルのなかから、「南極物語」を取り上げます。発売は1983年。
フジサンケイグループであるポニー・キャニオンレコードのパソコンソフト販売ブランドとして、1982年の10月から広告をうちはじめたのが「PC」のマークでお馴染みのポニカです。フジサンケイグループという強みを活用し、数多くの版権ものゲームを発売していましたが、そのうちの1本が「南極物語」でした。
映画の「南極物語」といえば、1983年に公開されて大ヒットした作品です。それがゲームになるということで、当時は掲載された雑誌広告を見て心を躍らせたものですが、実際に遊んでみると内容がまったく違っていたことに驚かされました。
プレイ前の想像では、南極に置き去りにされた犬たちが主人公のアドベンチャーゲームか、第1次越冬隊員として犬たちを引き連れ南極の各所を探索するアドベンチャーまたはシミュレーションゲームだと思っていました。ところがパッケージを見ると「君は砕氷船“宗谷”の船長。そして君の任務は南極の昭和基地まで、大量の物資を無事に届けることである(以下略)」という、衝撃的な一文が! 実際にプレイしてみると確かにその通りで、何となく煮え切らない思いをしたのを覚えています。
ゲームはシミュレーション・アドベンチャーゲームと銘打たれていますが、プレイ内容は宗谷をテンキーで操作して南極まで移動させるという簡単なものです。積み荷や犬たちに若干気を遣う必要があるものの、よほど無茶なことをしなければ南極にたどり着けます。
この時期、ポニカは「ハッピーブッシュマン」「幻魔大戦」「ゴルゴ13」「さよならジュピター」「キャノンボール2」といった版権ものだけでなく、「真珠湾攻撃&マレー沖航空戦」「ミッドウェー海戦」といったシミュレーションゲーム、そしてプログラムコンテストで入選したタイトルなど、豊富なラインアップで攻勢に出ていました。さらには、数は少ないものの「ペンキ屋ユウちゃん」「隣りのお姉さん」などのアダルトゲームもリリースしているなど、ほぼ全方位をカバーしていた数少ないソフトハウスでした。
それらのゲームは名作だったのか? という疑問については、当時プレイした人に聞いてみてください(笑)。