ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・ゲームたち

日本を代表するパソコン「PC-9801」シリーズ 後期モデルと、アドベンチャーゲームの老舗ソフトハウス「マイクロキャビン」

~永久保存版 80年代マイコン大百科~

日本を代表するパソコン「PC-9801」シリーズ 後期モデルと、アドベンチャーゲームの老舗ソフトハウス「マイクロキャビン」 永久保存版 80年代マイコン大百科
永久保存版 80年代マイコン大百科

 連載「ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・ゲームたち」の番外編として、この記事では総合科学出版から発売されている「永久保存版 80年代マイコン大百科」(著:佐々木 潤)の一部記事を抜粋し、紹介しよう。

 今回取り上げるページは、懐かしのマイコンたち!!編からNEC「PC-9801」シリーズ(PART3)と、ボクたちを虜にしたソフトハウス編から「マイクロキャビン」。

 なお、書籍版では画像はモノクロ(電子書籍 Kindle版はカラー)だが、本記事ではカラーの写真を掲載している。


- 懐かしのマイコンたち!! NEC「PC-9800シリーズ PART3」 -


 NECのラップトップ第1弾は、1986年に登場したPC-98LTだ。しかし、この時代のPC-9800シリーズとは完全な互換がなく、既存ソフトも動かないものが多かった。ちなみに、型番がPC-9801XXではないラップトップはPC-98LTのみだ。

日本を代表するパソコン「PC-9801」シリーズ 後期モデルと、アドベンチャーゲームの老舗ソフトハウス「マイクロキャビン」 同社初のラップトップがPC-98LT。しかし、CPUにV50を採用したことや表示系の違いから、従来シリーズとの互換性は低かった。とはいえ、重量はラップトップながら3.7kgに抑えられていた。その後、PC-9801LV/LS/LXと、CPUやモニタ部分を進化させたモデルを登場させている。
同社初のラップトップがPC-98LT。しかし、CPUにV50を採用したことや表示系の違いから、従来シリーズとの互換性は低かった。とはいえ、重量はラップトップながら3.7kgに抑えられていた。その後、PC-9801LV/LS/LXと、CPUやモニタ部分を進化させたモデルを登場させている。

 1988年3月にCPUにV30を、ディスプレイにはバックライト付き8階調の青液晶を搭載したPC-9801LV21を生み出し、デスクトップ機との互換を果たしたことで、ラップトップラインが本格的に動き出す。

 1989年に入ると、日本初のカラー8色表示が可能な液晶ディスプレイを搭載したPC-9801LX5Cが発売される。載せていたのはバックライト付きSTNカラー液晶ディスプレイで、本体価格が748,000円。当時、いかにカラー液晶モニタが高かったのかがわかるというもの。

 同年、日本電気は東芝が1989年7月にA4ファイルサイズのパソコン、Dynabook J-3100SSを発売したため、これに対抗したのか4カ月後の11月に薄さ・軽さを強調する“ノート”という単語を使ったPC-9801N、愛称98NOTEを世に送り出す。ノートパソコンという呼び名を定着させたのは、このPC-9801Nとも言えるだろう。大きさはDynabookと同じA4ファイルサイズ。重量は2.9kgと小型・軽量化を実現した。以降、様々なバージョンの98NOTEが誕生し、歴史を作っていく。

日本を代表するパソコン「PC-9801」シリーズ 後期モデルと、アドベンチャーゲームの老舗ソフトハウス「マイクロキャビン」 PC-9801NはCPUにV30を採用し、ディスプレイ部分には8.9インチFLバックライト青液晶(8階調)を搭載。メモリも640KBを標準で積んでいた。FDDは1基しか備えていなかったが、1.25MBのRAMドライブを内蔵することでドライブを2基必要とするソフトも動かせた。ただし、起動ディスクにプロテクトがかかっているタイトルなどは内容をRAMドライブにコピーできなかったため、後年はそれを考慮してか起動ディスク以外にプロテクトをかけるものも多かったようだ。
PC-9801NはCPUにV30を採用し、ディスプレイ部分には8.9インチFLバックライト青液晶(8階調)を搭載。メモリも640KBを標準で積んでいた。FDDは1基しか備えていなかったが、1.25MBのRAMドライブを内蔵することでドライブを2基必要とするソフトも動かせた。ただし、起動ディスクにプロテクトがかかっているタイトルなどは内容をRAMドライブにコピーできなかったため、後年はそれを考慮してか起動ディスク以外にプロテクトをかけるものも多かったようだ。

- ボクたちを虜にしたソフトハウス編 マイクロキャビン -


「ミステリーハウス」を発売して、一躍有名になったソフトハウス

日本を代表するパソコン「PC-9801」シリーズ 後期モデルと、アドベンチャーゲームの老舗ソフトハウス「マイクロキャビン」 マイクロキャビン初期の広告。取り上げているタイトルは、名作『ミステリーハウス』『ドリームランド』『ランド・ファイト』の3本だ。しかも『ドリームランド』のディスク版をクリアすると、もれなくサバイバル・ツールがプレゼントされたらしい。ただし、ディスク2枚組だったこともあり、値段は12,800円と高価。
マイクロキャビン初期の広告。取り上げているタイトルは、名作『ミステリーハウス』『ドリームランド』『ランド・ファイト』の3本だ。しかも『ドリームランド』のディスク版をクリアすると、もれなくサバイバル・ツールがプレゼントされたらしい。ただし、ディスク2枚組だったこともあり、値段は12,800円と高価。

 現在、パチンコ液晶表示ソフトの開発などを行っているマイクロキャビンは、1981年にパソコンショップとして創業した老舗ソフトハウス。

 1982年に、テキストだけでなくグラフィックも用いたアドベンチャー『ミステリーハウス』を発売し、以後も良質のアドベンチャーゲームをリリースし続けた。80年代前半の代表作は「ミステリーハウス」シリーズを始め、その続編ともいえる『Worry』、ほのぼのとした雰囲気の『は~りぃふぉっくす』、デジタイザで取り込んだ画面が新鮮な“ロール・ベンチャー・コミックス!!”と銘打たれた『英雄伝説サーガ』、高い難易度でも話題になった『ドリームランド』などのアドベンチャーゲームが挙げられる。のちに、アニメや漫画を原作としたアドベンチャーを手がけるようになるが、そこへつながる前兆は、これらタイトルにあったといえるかもしれない。

 なお、同社の作品はどれも難易度がそれなりに高く、さらには雑誌に取り上げられることで話題性もあったという特徴を持っている。ほかのアドベンチャーゲームとしては、MZ-700・MZ-2000・MZ-80K/C用『宝ビルアドベンチャー』やX1用『GHOST TOWN』などもあった。

日本を代表するパソコン「PC-9801」シリーズ 後期モデルと、アドベンチャーゲームの老舗ソフトハウス「マイクロキャビン」 これらの広告は83、84年頃のもの。マイクロキャビンの『忍者くん』は83年発売、アーケードゲームの『忍者くん 魔城の冒険』が登場するのは84年なので、『忍者くん』と言ったら本来、マイクロキャビン版を指さなければならないのかもしれない? 『英雄伝説サーガ』は、イラスト原画をデジタイズしたグラフィックが、ユーザの注目を惹いた作品。
日本を代表するパソコン「PC-9801」シリーズ 後期モデルと、アドベンチャーゲームの老舗ソフトハウス「マイクロキャビン」 これらの広告は83、84年頃のもの。マイクロキャビンの『忍者くん』は83年発売、アーケードゲームの『忍者くん 魔城の冒険』が登場するのは84年なので、『忍者くん』と言ったら本来、マイクロキャビン版を指さなければならないのかもしれない? 『英雄伝説サーガ』は、イラスト原画をデジタイズしたグラフィックが、ユーザの注目を惹いた作品。
日本を代表するパソコン「PC-9801」シリーズ 後期モデルと、アドベンチャーゲームの老舗ソフトハウス「マイクロキャビン」 これらの広告は83、84年頃のもの。マイクロキャビンの『忍者くん』は83年発売、アーケードゲームの『忍者くん 魔城の冒険』が登場するのは84年なので、『忍者くん』と言ったら本来、マイクロキャビン版を指さなければならないのかもしれない? 『英雄伝説サーガ』は、イラスト原画をデジタイズしたグラフィックが、ユーザの注目を惹いた作品。
これらの広告は83、84年頃のもの。マイクロキャビンの『忍者くん』は83年発売、アーケードゲームの『忍者くん 魔城の冒険』が登場するのは84年なので、『忍者くん』と言ったら本来、マイクロキャビン版を指さなければならないのかもしれない? 『英雄伝説サーガ』は、イラスト原画をデジタイズしたグラフィックが、ユーザの注目を惹いた作品。
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